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クレーンに義務付けられている安全装置には、巻過防止装置・過負荷防止装置・ブレーキ・クラッチなどがあります。クレーン等安全規則で設置が義務付けられており、安全装置の種類・用途・設置義務の有無がクレーン・デリック運転士の試験で出題されます。
出典:クレーン等安全規則第18〜29条
主な安全装置の種類と機能
巻過防止装置(過巻防止装置)
フックが上昇しすぎてドラムやシーブに接触するのを防ぐ装置です。フックや荷が定められた位置まで上昇すると、自動的に動力を切断し、上昇を止めます。
- 設置義務:すべてのクレーンに設置が義務付けられている(クレーン等安全規則第18条)
- ただし、直働式(スクリュータイプ)の場合と、つり上げ速度が毎分1.5m以下の場合は除く
過負荷防止装置
定格荷重を超える荷重がかかったとき、自動的に停止または警報を発する装置です。
- 設置義務:つり上げ荷重が3t以上のクレーン(デリック)に設置が義務付けられている(クレーン等安全規則第20条)
- 3t未満のクレーンへの設置は任意
ブレーキ
巻き上げ・走行・旋回などの動作を停止・保持するための装置です。
- 巻上げブレーキ:荷をつり下げたまま停止・保持するためのブレーキ。すべてのクレーンに設置(クレーン則第19条)
- 走行ブレーキ:クレーン本体の走行動作を止めるブレーキ
- 旋回ブレーキ:ジブの旋回を止めるブレーキ(ジブクレーンに設置)
外れ止め装置(フック)
フックからワイヤロープや玉掛け用具が外れないようにする装置です。
- 設置義務:すべてのクレーンのフックに設置義務あり(クレーン則第25条)
ジブの角度指示装置
ジブクレーンで、ジブの傾斜角度を示す装置です。ジブの角度によって定格荷重が変わるため、安全な作業に必要です。
アネモメーター(風速計)
屋外に設置されるクレーンで、瞬間風速を計測するための装置です。つり上げ荷重が一定以上の屋外クレーン・デリックへの設置が義務付けられています。
安全装置の設置義務まとめ
| 装置名 | 設置義務の有無 | 対象 |
|---|---|---|
| 巻過防止装置 | あり(例外あり) | 原則すべてのクレーン |
| 過負荷防止装置 | あり | つり上げ荷重3t以上のクレーン |
| 巻上げブレーキ | あり | すべてのクレーン |
| フックの外れ止め | あり | すべてのクレーン |
出典:クレーン等安全規則第18〜29条
安全装置に関する試験の出題傾向
試験では以下のパターンで出題されます。
- 巻過防止装置の設置義務の例外(つり上げ速度毎分1.5m以下等)
- 過負荷防止装置の設置基準(3t以上か否か)
- 各装置の機能説明と名称の対応
- 安全装置が動作した場合の取り扱い(警報後の対応)
設置義務の「有無」と「適用される荷重基準」を正確に覚えることが得点につながります。
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本記事はクレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号)に基づきます。受験前に最新の法令および安全衛生技術試験協会の公式サイト(https://www.exam.or.jp/)でご確認ください。
安全装置が動作した場合の取り扱い
安全装置(巻過防止装置・過負荷防止装置等)が作動した場合は、原因を特定してから復旧します。安全装置が作動しているにもかかわらず強制的に解除して作業を続けることは、クレーン等安全規則で禁じられています。
- 巻過防止装置が作動した場合:下降方向に操作し、フックを下げてから原因確認
- 過負荷防止装置が作動した場合:荷を降ろして荷重を確認し、定格荷重以下に調整してから再開
定期自主検査での安全装置点検
クレーン等安全規則第35条は、安全装置の点検を定期自主検査(1年以内ごと・月1回以上)に含めることを義務付けています。月次検査では各安全装置の作動状態を確認し、記録を3年間保存しなければなりません(クレーン則第38条)。
| 点検頻度 | 主な点検対象(安全装置) |
|---|---|
| 作業開始前(毎日) | 巻過防止装置・フックの外れ止め装置・ブレーキ |
| 月次(月1回以上) | 過負荷防止装置・各ブレーキ・クラッチ・安全装置全般 |
| 年次(1年以内ごと) | 全安全装置・ワイヤロープ・フック・構造部分 |
出典:クレーン等安全規則第34〜38条
安全装置に関する試験の注意ポイント
- 巻過防止装置の例外:「直働式」または「つり上げ速度が毎分1.5m以下のもの」は設置義務が免除される(クレーン則第18条ただし書)。「すべてのクレーンに義務」は誤り。
- 過負荷防止装置は3t以上:「1t以上」「5t以上」と混同しやすいため、「3t以上」を正確に覚える。
- フックの外れ止め装置は全クレーン義務:荷重の大きさに関係なく、すべてのクレーンに義務付けられている(クレーン則第25条)。
クレーン則で禁止されている行為(安全装置との関係)
クレーン等安全規則は、安全装置に関して次の行為を禁止しています(クレーン則第28条)。
- クレーンの安全装置等の機能を失わせること
- 安全装置を有効に機能しない状態で使用すること
故障した安全装置をバイパスして使用したり、センサーをテープで固定して機能させないようにする行為は法律違反です。安全装置が誤作動する場合でも、修理・調整の前に一時停止して原因を特定する手順が必要です。
安全装置の種類と動作の仕組み(試験レベルの詳細)
| 装置名 | 動作の仕組み | 設置義務 |
|---|---|---|
| 重錘式巻過防止装置 | フック上昇→重錘が押し上げられる→リミットスイッチが切れて電源遮断 | 原則すべてのクレーン |
| スクリュー式巻過防止装置 | ドラム回転→スクリューが移動→設定位置でリミットスイッチを切る | 同上 |
| 過負荷防止装置 | 荷重検知センサーが定格荷重超過を検知→警報または動力遮断 | つり上げ荷重3t以上 |
| フック外れ止め装置 | バネ式の舌片がフックの開口部を塞ぎ、吊り具が外れるのを防ぐ | すべてのクレーン |
出典:クレーン等安全規則第18〜29条

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