計画相談支援のモニタリング頻度。月1回・3か月・6か月の条件。

計画相談支援のモニタリング頻度は、利用者の状況とサービス種別で決まる。

計画相談支援のモニタリング(継続サービス利用支援)の実施標準期間は、障害者総合支援法施行規則(平成18年厚生労働省令第19号)第6条の16に基づき、「月1回」「3か月ごと」「6か月ごと」の3区分に整理されています。どの区分が適用されるかは、利用者が受けているサービスの種別と、その者の生活状況(単身か否か・施設退所後か否かなど)によって決まり、最終的には市町村が設定します。支給決定の有効期間の終期月は、標準期間にかかわらずモニタリングを実施します。

モニタリングとは、サービス等利用計画の定期的な見直し。

計画相談支援の業務は、大きく「サービス等利用計画の作成(サービス利用支援)」と「計画の定期的な見直し(継続サービス利用支援)」の2つに分かれます。後者がモニタリングです。

モニタリングでは、相談支援専門員が利用者と面接し、計画に位置づけたサービスが当初の目標に向かって機能しているか、利用者の心身の状況や生活環境に変化はないかを確認します。確認の結果、計画の見直しが必要と判断された場合は、サービス担当者会議を開催してサービス等利用計画を変更します。

モニタリングを実施した月については、継続サービス利用支援費が算定されます。算定単位は取扱件数40件未満の部分が1,308単位/件、40件以上の部分が606単位/件です(告示第125号・令和6年4月現在)。1単位10円・地域区分なしの場合、1件あたり最大13,080円が算定されます。モニタリング頻度は、そのまま事業所の月次収入に直結します。

法的根拠は施行規則第6条の16。市町村が最終的に設定する。

モニタリングの実施標準期間の根拠は、障害者総合支援法施行規則(平成18年厚生労働省令第19号)第6条の16です。同条は継続サービス利用支援を行う標準的な頻度を定めており、国が示す「標準」を起点に、市町村が個々の利用者の状況を踏まえて設定します。

「標準」であるため、市町村は利用者の状況に応じて標準より短い間隔でモニタリングを設定することができます。たとえば、国の標準が6か月ごとのサービスでも、利用者の状態が不安定であれば市町村が3か月ごとや月1回に設定するケースがあります。

実際の運用では、指定特定相談支援事業所の相談支援専門員がアセスメントの結果をもとに頻度の案を作成し、それを市町村に提案します。最終的な設定は市町村が行い、支給決定の際にモニタリング期間として明示されます。

3区分の概要。

以下に、実施標準期間の3区分をまとめます。利用者一人ひとりに対してどの区分が適用されるかは、担当する市町村と事前に確認することが必要です。

標準期間 主な対象ケース
月1回
  • 支給決定・変更によりサービスの種類・内容・量に著しい変動があった者(利用開始から3か月間のみ)
  • 施設退所等により集中的な支援が必要な者
  • 単身世帯、または家族に障害・疾病があり連絡調整が困難な者
  • 重度障害者等包括支援の支給決定を受けることができる者
3か月ごと
  • 居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護・短期入所を利用している者
  • 就労移行支援・自立訓練(機能訓練・生活訓練)を利用している者
  • 就労定着支援・自立生活援助を利用している者
  • 共同生活援助(日中サービス支援型)を利用している者
  • 65歳以上で介護保険のケアマネジメントを受けていない者
6か月ごと
  • 療養介護の入所者、障害者支援施設の施設入所支援の利用者
  • 生活介護・就労継続支援A型・就労継続支援B型を利用している者
  • 地域定着支援・地域移行支援を利用している者
  • 上記いずれにも該当しないその他のケース

(出典:障害者総合支援法施行規則第6条の16、各自治体の計画相談支援マニュアル)

月1回が標準になる4つの条件。

月1回の標準期間は、利用者に継続した手厚い支援が必要な状況にある場合に設定されます。主に4つの条件に整理されています。

(1)新規利用・大きな変更後の3か月間

支給決定または変更によりサービスの種類・内容・量に著しい変動があった場合は、利用開始から3か月間は月1回が標準とされます。新しいサービスが計画通りに機能しているか、利用者が環境の変化に適応できているかを短いサイクルで確認するためです。

3か月を経過したあとは、利用しているサービスの種別に応じた標準期間(3か月ごとまたは6か月ごと)に移行します。担当する相談支援専門員が切り替えのタイミングを見逃さないよう、支給決定の開始日と3か月後の日付を管理上で把握しておくことが実務上重要です。

(2)施設退所後の集中支援

施設入所支援・療養介護などから退所・退院して地域生活を始める場合、生活環境の大きな変化に伴い月1回が標準とされます。地域移行支援から地域定着支援に移行する際も、引き続き月1回で支援が続くケースがあります。

この条件は「施設退所後の一定期間」が対象であるため、生活が安定してきた段階で、市町村と相談のうえで標準期間を変更することがあります。

(3)単身世帯・連絡調整が困難な者

利用者が単身世帯の場合、または家族に障害や疾病があって利用者本人が連絡調整を行うことが難しい場合は、月1回が標準とされます。困りごとが生じたときに自ら助けを求めることが難しいため、定期的な面接でチェックする頻度を高く設定します。

この条件は継続的に適用されます。単身世帯のまま安定した生活を送っていても、自ら申し出ることが難しい性質のケースであれば、継続して月1回が維持されます。

(4)重度障害者等包括支援の対象者

重度障害者等包括支援の支給決定を受けることができる者(常時介護が必要で意思の疎通が極めて困難な者など)も、月1回が標準とされます。支援ニーズが高く、状態変化に対する迅速な対応が求められるためです。

重度障害者等包括支援のサービス自体を利用しているかどうかではなく、「支給決定を受けることができる者」であることが条件です。

3か月ごとが標準になるサービスの特徴。

3か月ごとが標準になるのは、在宅での生活支援に関わるサービスと、就労・訓練に関連するサービスを利用している者です。

居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護・短期入所は、在宅での生活を支えるサービスです。利用頻度は高い一方で、月1回のモニタリングが必要なほど状況が不安定ではなく、3か月ごとの確認が標準とされています。

就労移行支援・自立訓練については、最長2年間の利用期限がある訓練サービスのため、計画通りに目標に向かっているかを3か月ごとに確認します。就労定着支援は就労後3年間のサポートを行う服務であり、定期的に職場定着の状況を確認するために3か月ごとが標準です。

自立生活援助も、地域での自立生活を一定期間(最長1年)支える中で、生活状況を3か月ごとに確認します。共同生活援助(日中サービス支援型)は昼夜一体型の支援形態であり、入所に近い形態ながら地域生活の一形態として3か月ごとの標準が設定されています。

6か月ごとが標準になるサービスの特徴。

6か月ごとが標準になるのは、入所施設のサービスや、生活介護・就労継続支援のように比較的安定した生活・就労環境にあるケースです。

療養介護入所者・施設入所支援の利用者は、生活環境が施設の中で安定していることが多く、6か月ごとが標準とされています。ただし、退所・退院が決まった段階や、家族の状況に大きな変化があった際には、市町村と相談して頻度を変更することが必要です。

生活介護・就労継続支援A型・就労継続支援B型の利用者は、日中活動が事業所内で継続されているケースが大半で、6か月ごとが標準です。就労継続支援については、利用者の工賃・賃金の状況や健康面の変化を半年に1回以上確認する形になります。

地域定着支援・地域移行支援が6か月ごととされていますが、実際には施設退所直後のケースが多く、「月1回が標準になる条件(2)施設退所後の集中支援」が適用されることも少なくありません。どちらが適用されるかは、利用者の状況と市町村の判断によります。

支給決定の有効期間の終期月は、必ずモニタリングを実施する。

実施標準期間が3か月または6か月であっても、支給決定の有効期間の終期月には必ずモニタリングを実施します。有効期間が終了する前にサービス等利用計画を見直し、次の支給決定申請に向けたアセスメントを行うためです。

例えば、標準期間が6か月ごとで支給決定の有効期間が1年(12か月)の場合、計画通りであれば6か月目・12か月目(終期月)の2回モニタリングを実施します。有効期間が6か月であれば6か月目の1回のみとなります。

支給決定の終期月と標準期間の「ずれ」が生じる場合(有効期間が5か月や7か月など)には、最後の実施月を終期月に合わせる形で計画を組みます。月次の業務管理の中で、各利用者の終期月を把握して次のモニタリング実施月を設定しておくことが実務上の基本です。

モニタリング頻度が変わると、収入がどう変わるか。

モニタリングを実施した月に算定できる継続サービス利用支援費は、取扱件数40件未満の部分で1,308単位/件です(40件以上の部分は606単位/件)。1単位10円・地域区分なしの場合、1件あたり最大13,080円が算定されます。

担当件数35件の事業所で、担当者1人あたりの標準期間の構成が変わった場合の月次収入の目安は、以下のとおりです。

標準期間(全件) 月あたりの算定件数の目安 月次収入の目安(継続のみ)
月1回(全35件) 35件 約457,800円
3か月ごと(全35件) 約12件 約156,960円
6か月ごと(全35件) 約6件 約78,480円

実際には担当する利用者のサービス種別・状況が混在するため、月によって算定件数は変動します。新規受付が多い時期は月1回の利用者が増えて収入が上振れし、利用が安定してくると6か月ごとの利用者が増えて収入が落ち着く流れが一般的です。

継続サービス利用支援費に加え、新規計画作成時に算定するサービス利用支援費(1,572単位/件)と初回加算(300単位/件)が収入の主要な柱となります。事業所の3年間の収支を試算するうえでは、担当件数の月次推移とその内訳(新規・継続・標準期間別)を組み合わせて見ることが重要です。

標準期間の設定と見直し。実務上の注意点。

モニタリング頻度の管理で実務上注意が必要な点をまとめます。

  • 標準期間は自動的には変わらない:新規利用開始後3か月が経過しても、市町村への申請・確認なしにモニタリング頻度が自動的に変更されるわけではありません。3か月が経過したタイミングで市町村に連絡し、標準期間の変更手続きを確認することが必要です。
  • 利用者の状況変化への対応:標準期間内であっても、家族の入院・事業所の変更・生活上の大きな変動があれば、随時モニタリングを実施し計画を見直すことが求められます。標準期間は「少なくともこの頻度では確認する」という最低ラインであり、緊急時の対応を妨げるものではありません。
  • 記録の整備:モニタリングを実施した記録は、指定特定相談支援事業所として保管する義務があります。実施日・確認した内容・利用者の意向・計画の変更の有無を記録し、運営指導の際に提示できるよう整理します。
  • 市町村ごとの取り扱いの確認:施行規則の標準は全国共通ですが、政令指定都市・中核市では独自のガイドラインを定めている場合があります。指定を受けた市区町村の担当窓口で、個別の取り扱いを確認しておくことが実務上の基本です。

まとめ。

  • モニタリングの実施標準期間は、障害者総合支援法施行規則第6条の16に基づき「月1回」「3か月ごと」「6か月ごと」の3区分。
  • 月1回は、新規利用後3か月間・施設退所後の集中支援・単身等・重度障害者等包括支援対象者の4条件。
  • 3か月ごとは、在宅系サービス(居宅介護・同行援護等)や就労移行・自立訓練・就労定着支援等の利用者。
  • 6か月ごとは、施設入所・療養介護・生活介護・就労継続支援(A型・B型)等の利用者。
  • 支給決定の有効期間の終期月は標準期間にかかわらず必ずモニタリングを実施する。
  • モニタリング頻度は継続サービス利用支援費(1,308単位/件)の月次算定件数に直接影響する。
  • 標準期間はあくまで最低ラインであり、利用者の状況変化に応じて短い間隔での対応が必要。

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計画相談支援 開業向け収支シミュレーターでは、担当件数・モニタリング頻度の内訳・地域区分を入力して、3年間の収支と必要資金を試算できます。年ごとの試算は無料です。

出典:障害者総合支援法施行規則(平成18年厚生労働省令第19号)第6条の16 / 告示第125号(計画相談支援の報酬算定基準・令和6年4月現在)/ 厚生労働省「相談支援に関するQ&A(令和7年3月18日)」

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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