加圧送水装置(ポンプ)の性能はQ-H曲線(流量・揚程の特性曲線)で表します。Q(流量)が増えるとH(全揚程)が下がる右下がりの曲線になります。消防設備士 第1類の試験では、ポンプの締め切り揚程・定格流量・定格揚程を読み取る問題と、性能試験の合格基準が出題されます。
作成:fufumumu_design(ふふ)/作成日:2026年10月28日/数字の出典は各表の下に記載しています。
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Q-H曲線の読み方
Q-H曲線(ポンプ特性曲線)の横軸は流量(Q)、縦軸は全揚程(H)です。流量が0のとき(弁を全閉した状態)の揚程を締め切り揚程といい、設計点(定格流量・定格揚程)よりも高い値になります。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 定格流量(Q₀) | ポンプが設計通りに動作する流量。消火栓・スプリンクラーが必要とする流量 |
| 定格揚程(H₀) | 定格流量における全揚程。設計上の全揚程(H=h1+h2+h3+P)に対応する |
| 締め切り揚程 | 流量ゼロ(弁全閉)のときの揚程。定格揚程の150%以下でなければならない |
| 最大流量(過負荷流量) | 揚程が著しく下がる高流量域。定格流量の150%における揚程が定格揚程の65%以上必要 |
出典:消防法施行規則第12条・ポンプの技術基準(2026年10月28日に確認)
ポンプ性能試験の合格基準
消防設備士の試験で頻出のポンプ性能基準です。3点で性能を確認します。
| 確認点 | 条件 | 合格基準 |
|---|---|---|
| 定格点 | 定格流量Q₀のとき | 全揚程H₀以上 |
| 締め切り点 | 流量ゼロ(弁全閉)のとき | 揚程が定格揚程の150%以下 |
| 過負荷点 | 定格流量の150%の流量のとき | 揚程が定格揚程の65%以上 |
この3点がすべて基準を満たしていれば、そのポンプは消防設備として使用できます。
締め切り揚程150%の意味
弁を全閉にしたとき(流量ゼロ)の揚程が定格揚程の150%を超えると、配管に過大な圧力がかかり危険です。このため締め切り揚程は定格揚程の150%以下と定められています。
例:定格揚程が50mのポンプの場合、締め切り揚程は50m × 1.5 = 75m以下でなければなりません。
ポンプの全揚程の計算(復習)
ポンプの全揚程(H)は次の式で計算します。
H = h1 + h2 + h3 + P
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| h1 | 落差(ポンプの吸込み水面から最高位ヘッド・ノズル先端までの垂直距離)(m) |
| h2 | 配管の摩擦損失水頭(m) |
| h3 | 消防用ホースの摩擦損失水頭(m)(屋内消火栓のみ。スプリンクラーには適用しない) |
| P | ノズル先端の放水圧力水頭(m)。1MPa = 100mで換算 |
出典:消防法施行規則第12条・第14条(2026年10月28日に確認)
全揚程の計算問題の詳細はポンプ全揚程の計算方法にまとめています。
Q-H曲線の傾きと実務上の意味
Q-H曲線の傾きが急(右下がりが急)なポンプは、流量が少し増えるだけで揚程が大きく下がります。傾きが緩いポンプは流量変化に対して揚程が安定します。消防設備では複数のヘッド・消火栓が同時に使われる場合でも必要な揚程を維持できるよう、曲線の形状が確認されます。
試験に出るポイント
| 問われる内容 | 答え |
|---|---|
| 締め切り揚程の上限 | 定格揚程の150%以下 |
| 過負荷流量(150%Q₀)での揚程基準 | 定格揚程の65%以上 |
| Q-H曲線の縦軸・横軸 | 縦軸:全揚程(H)、横軸:流量(Q) |
| 流量ゼロのときの揚程の名前 | 締め切り揚程 |
まとめ
ポンプの性能はQ-H曲線で示され、定格点・締め切り点・過負荷点の3点で合格基準を確認します。締め切り揚程は定格揚程の150%以下、定格流量の150%での揚程は定格揚程の65%以上が基準です。全揚程の計算式(H=h1+h2+h3+P)と合わせて覚えておくと、構造機能の問題に対応しやすくなります。
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