就労継続支援B型の新規採用時研修、定期研修と別に義務化されている採用時の研修内容。

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就労継続支援B型の新規採用時研修、定期研修と別に義務化されている採用時の研修内容。


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就労継続支援B型では、年1回以上の定期研修(虐待防止・身体拘束等)とは別に、新たに職員を採用した際に行う「採用時研修」があります。採用時研修は、職員が実際の支援に入る前に、事業所のルール・緊急時の手順・支援の基本方針を確認する機会です。新しい職員が「知らなかった」まま支援に入ることで起きる事故や権利侵害を防ぐことが目的です。

この記事では、指定基準が定める採用時研修の義務内容、定期研修との違い、採用時に必ず伝えるべき事項、記録の残し方を整理します。

採用時研修の義務は、指定基準第37条の2(第202条で準用)と解釈通知に根拠がある

職員への研修に関する規定は、虐待防止等措置を定める指定基準第37条の2(第202条でB型に準用)に根拠があります。

解釈通知では、虐待防止研修について「新規採用時に行う研修と、少なくとも年1回以上行う定期的な研修」の2種類を義務として明示しています。つまり「年1回の定期研修だけで採用時の研修を省く」ことは認められません。

採用時研修は、採用後できるだけ速やかに(支援業務に入る前が理想)実施します。

定期研修と採用時研修の違い

定期研修と採用時研修は、目的と内容の重点が異なります。

区分 目的 対象 頻度
定期研修 全職員の知識・対応能力を継続的に維持・向上させる 全職員 年1回以上(テーマにより異なる)
採用時研修 新しい職員が安全に支援に入れるための最低限の知識・手順を習得させる 新規採用者 採用のたびに、支援開始前

採用時研修の内容が定期研修と一部重なることは構いません。ただし、採用時研修は「この事業所では何をどう行うか」という具体的な手順の確認を重点に置きます。

採用時研修で必ず伝える事項

採用時研修で伝える内容は、事業所の規模・作業内容によって変わりますが、最低限次の項目を含めます。

テーマ 採用時に確認する具体的な内容
虐待防止・権利擁護 虐待の定義(身体的・心理的・性的・経済的・放棄)、通報義務(障害者虐待防止法)、「やってはいけないこと」の事例
身体拘束の禁止 身体拘束の定義、禁止の原則(緊急やむを得ない場合の3要件)、縛る・隔離する・薬で動けなくする行為が禁止されていること
緊急時の対応手順 急変時(119番通報の手順・AEDの場所)、てんかん発作時の対応、管理者・家族への連絡先と連絡方法
個人情報の取り扱い 利用者情報の扱い方(外部への漏洩禁止)、SNS投稿の禁止、守秘義務の範囲
事故・ヒヤリハットの報告 報告の対象となる出来事、報告先・報告方法(口頭・記録様式)、隠さず報告することの重要性
作業場の安全ルール 使用する機器・道具の安全な使い方、B型固有の作業(農作業・梱包等)のルール

「研修をした」という記録が求められるため、採用時研修の実施日時・参加者・内容の概要を記録します。

採用時研修の記録の残し方

採用時研修の記録は、運営指導で確認される書類の一つです。次の情報を記録します。

  • 実施日時
  • 参加者の氏名(新規採用職員の氏名と担当した先輩職員)
  • 研修の内容(テーマ一覧)
  • 使用した資料(資料名またはファイル名)
  • 参加者のサイン(実施確認として)

定期研修の記録と同じ様式を使い、「採用時」と明記するとわかりやすくなります。

採用時研修の進め方の工夫

採用時研修は、管理者または先輩職員が1対1または少人数で行う場合が多くなります。次の方法で効率的に行えます。

  • チェックリストを使う:「採用時に伝える事項」のチェックリストを用意し、説明しながらチェックしていく。伝え漏れを防げる
  • 既存の研修資料を活用する:定期研修で使った資料を採用時研修でも使用する。別に作り直す必要はない
  • 採用後しばらく経ってから振り返りを行う:採用時に一度教えても定着しないことがある。1か月後に「困ったこと・不安なこと」を確認する機会を設けると、初期研修の補完になる

まとめ

就労継続支援B型の採用時研修は、指定基準第37条の2と解釈通知(第202条で準用)において、定期研修とは別に義務づけられています。虐待防止・身体拘束・緊急時対応・個人情報・事故報告・作業安全の6テーマが最低限の内容です。採用時研修の実施記録は運営指導で確認されるため、実施日・参加者・内容を記録して保管します。採用のたびに対応できるよう、チェックリストと資料をあらかじめ整備しておくことが運営の基本です。

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出典:指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号)第37条の2・第202条。解釈通知(厚生労働省障発第1206001号)。作成日:2026年10月。


この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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