消防設備士4類(乙4・甲4)の試験は、CBT方式(コンピュータを使う随時試験)と書面方式(年数回の一斉試験)の2種類があります。どちらを選ぶかで、当日の会場・持ち物・時間の使い方が変わります。
この記事では、試験当日の流れを方式別に整理します。甲4は試験時間が乙4より長く、実技(鑑別・製図)の答案記載にも注意が必要です。「当日に何を持っていけばいいか」「どんな順番で進むか」を事前に把握しておくことで、本番で余計なエネルギーを使わずに済みます。
試験方式は2種類ある
消防設備士4類の試験は、消防試験研究センターが実施します。試験方式には次の2種類があります。
| 方式 | 概要 | 実施頻度 |
|---|---|---|
| CBT方式 | パソコン端末で回答する試験。全国のCBT会場で随時受験できる | ほぼ通年(都道府県によって異なる) |
| 書面方式 | マークシートと記述式の答案用紙に書く試験。試験日程は都道府県ごとに年数回 | 都道府県ごとに年1〜数回 |
CBT方式は受験日を自分で選べるため、スケジュールの融通が利くというメリットがあります。書面方式は会場が大きく、複数人が同じ日程で受験します。どちらも試験の内容(出題科目・問題数・合格基準)は変わりません。
なお、甲4は製図問題(実技の一部)があるため、CBT方式では対応できない都道府県があります。甲4を受験する場合は、受験を希望する都道府県のセンター支部に方式の確認を行ってください。
当日の持ち物チェックリスト
方式にかかわらず必要なものは次のとおりです。
必須の持ち物
- 受験票:CBT方式は印刷したもの、または受験番号が確認できるもの。書面方式は事前に郵送されるハガキ型の受験票
- 写真付き身分証明書:運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど。コピー不可・有効期限内のもの
- 筆記用具:書面方式では鉛筆またはシャープペンシル・消しゴムが必要。CBT方式では不要(会場で貸し出される)
方式別の注意
| 持ち物 | CBT方式 | 書面方式 |
|---|---|---|
| 筆記用具 | 不要(会場貸し出し) | 鉛筆・消しゴム必須 |
| 電卓 | 不要(画面上で計算補助あり) | 不可(持ち込み禁止) |
| 参考書・テキスト | 持ち込み不可 | 持ち込み不可 |
| スマートフォン | 電源オフ・ロッカー等に預ける | 電源オフ・鞄の中 |
科目免除を申請した受験者は、免除申請の確認書類(免状の写しなど)を事前に提出済みのはずですが、当日も免状(原本)を携帯しておくと安心です。
CBT方式の当日の流れ
CBT方式の試験は、全国のCBT会場(テストセンター)で実施されます。受験票に記載された会場と時間を事前に確認してください。
会場到着から着席まで
- 受付:試験開始の10〜15分前を目安に会場に到着し、受付カウンターで受験票と身分証を提示します
- 荷物の預け:スマートフォン・時計・筆記用具などの私物はロッカーや指定の場所に預けます。試験室への持ち込みは原則として受験票と身分証のみ
- 本人確認:受付スタッフが受験票と顔写真を照合します
- 着席・準備:指定の端末に案内され、試験開始の操作方法について説明があります
試験中
CBT方式では、画面上に問題が表示され、選択肢をクリックして回答します。問題の見直しは試験時間内であれば何度でも可能です。
試験時間は次のとおりです(消防試験研究センターの案内より)。
| 区分 | 筆記 | 実技 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 甲4(科目免除なし) | 2時間30分(45問) | 45分(7問) | 3時間15分 |
| 乙4(科目免除なし) | 1時間15分(30問) | 30分(5問) | 1時間45分 |
科目免除がある場合は試験時間が短縮されます。電気工事士の免状による免除を受けた甲4受験者は、筆記の基礎的知識(電気)が免除されるため問題数が減り、その分試験時間も短くなります。正確な時間は受験票または申込み確認書で確認してください。
終了・退室
CBT方式では、画面上で試験を終了する操作を行うと試験が完了します。その場で仮の合否が表示される場合がありますが、正式な合否通知は後日です。スタッフの案内に従い退室します。
書面方式の当日の流れ
書面方式は、都道府県ごとに指定された試験会場(学校・公民館・試験センターなど)で実施されます。
会場到着から着席まで
- 会場到着:試験開始の30分前を目安に会場に到着します。受験票に記載された受験番号の座席に着席します
- 受験票の提出・確認:試験監督が受験票を回収するか、確認を行います
- 筆記用具の準備:鉛筆・シャープペンシル・消しゴムを机の上に出します。定規は持ち込み可の場合と不可の場合がありますが、甲4の製図問題では定規を使うことが多いため、持ち込み可否を事前に確認してください
- 注意事項の説明:試験開始前に試験監督から注意事項の説明があります。この時間に問題冊子を開いてはいけません
試験中のマークシートの注意
書面方式の筆記試験はマークシートです。次の点に注意してください。
- マーク欄からはみ出さないように塗りつぶす(薄いと読み取りエラーになる場合がある)
- 間違えた場合は消しゴムで完全に消す(消し残りが誤答として読まれることがある)
- 受験番号・氏名の記入欄を最初に記入する
- 問題番号を確認してから回答を記入する(問題と解答欄のズレに注意)
実技(鑑別・製図)の答案記載の注意
乙4・甲4ともに実技試験(鑑別)があります。甲4にはさらに製図問題があります。
鑑別問題の答案の書き方
鑑別問題は記述式です。図・写真・状況説明をもとに、感知器の名称・動作原理・設置基準などを答えます。
- 名称は正式名称で書く(「差動式スポット型感知器」など)。略称・通称は減点の可能性がある
- 問われていること以外を書く必要はない(「感知器の名称を答えよ」なら名称だけ)
- 漢字の誤りに注意(「感知」「警戒」「受信」など)
- 単位を忘れない(面積はm²・距離はm)
製図問題(甲4のみ)の注意
甲4の製図問題では、設計図に感知器・発信機・受信機の位置を書き込んだり、配線の本数を答えたりします。
- 感知器の図記号は国土交通省の「公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)」に準拠したものを使う
- 警戒区域の番号・配線の方向を間違えると大幅減点になる
- 定規を使って図を描くと見やすくなるが、フリーハンドでも採点される
- 図に記号を書き入れるだけでなく、図記号の凡例(凡例表)に追記が必要な場合がある。問題文をよく読む
実技問題の配点は公表されていませんが、合格基準は「実技全体で60%以上の正解」です。鑑別5問・製図2問(甲4)のうち、部分点が認められることが多いため、途中まで解けた場合でも諦めずに記入することが重要です。
試験時間の使い方
甲4は試験時間が合計3時間15分と長く、集中力の維持が課題になります。
甲4の時間配分の目安
| 科目 | 問題数 | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 法令(共通) | 8問 | 約12分 |
| 法令(4類) | 7問 | 約10分 |
| 基礎的知識(電気) | 10問 | 約20分 |
| 構造・機能(電気) | 12問 | 約25分 |
| 構造・機能(規格) | 8問 | 約15分 |
| 見直し | — | 約28分 |
| 鑑別(実技) | 5問 | 約20分 |
| 製図(実技) | 2問 | 約25分 |
この配分はあくまで目安です。電気の計算問題で詰まった場合は一時スキップして後回しにし、確実に取れる問題を先に済ませる方法が有効です。
合否通知の時期と確認方法
試験後の合否通知の時期は方式・都道府県によって異なります。
CBT方式
試験終了直後に仮の結果が画面に表示される場合があります。正式な合否通知は、消防試験研究センターの「試験結果の確認」ページでオンライン確認できます(試験日から概ね1〜2週間後が目安)。免状の申請に必要な合格通知書(ハガキ)は郵送で届きます。
書面方式
試験日から概ね1ヶ月以内に合否通知が郵送されます。合格者には免状申請に必要な書類が同封されます。不合格の場合は科目別の正解率が記載されるため、再受験の対策に活用できます。
免状の申請手続き
合格後は、受験した都道府県の消防試験研究センター支部に免状の申請を行います。申請には合格通知書・収入証紙(または手数料)・写真などが必要です。手数料は2,900円(2026年10月時点。変更の可能性あり)が目安です。センターの案内で最新情報を確認してください。
試験当日の前日にやること
当日に慌てないために、前日のうちに確認しておくと安心なことをまとめます。
- 受験票・身分証の場所を確認する
- 会場の場所・最寄り駅・所要時間をマップで確認する
- 書面方式の場合:鉛筆・消しゴム・定規(持ち込み可の場合)をまとめておく
- 甲4製図の基本的な図記号を最終確認する(感知器・発信機・受信機の記号)
- 苦手な計算問題を1〜2問だけ解いて確認する程度にとどめる(詰め込みより睡眠)
消防設備士4類の試験対策には、AIが出題するたびに問題を生成する練習ツールを活用できます。法令共通・法令4類・電気の基礎・構造機能・規格・鑑別・製図の全分野に対応しています。
出典
- 消防試験研究センター「試験科目及び問題数」(センターの案内ページより)
- 消防法第17条の11第3項(試験の実施の委託)
記載している試験時間・手数料は公表情報をもとにしていますが、変更される場合があります。最新情報は消防試験研究センターの公式サイトでご確認ください。


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