訪問介護の新規利用者は、ほとんどがケアマネ(居宅介護支援事業所)からの紹介で来ます。全国平均の月853.3回訪問(令和7年度介護事業経営概況調査)を達成するには、常時70人前後の利用者が必要です。そのうち毎月3〜4人が退所するとすれば、同じ数の新規紹介が途切れなく必要になります。
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月何人の利用者が必要で、毎月何人の新規が要るか
全国平均(令和7年度介護事業経営概況調査・令和6年度決算)から逆算します。
- 月延べ訪問回数: 853.3回
- 1人あたり月訪問回数(週3回・月12回と仮定): 853.3÷12≒71.1人の利用者が必要
- 毎月の退所率を5%と仮定: 71.1×0.05≒3.6人/月の新規が必要
つまり、月4人前後の新規利用者を途切れなく確保できる紹介ルートが経営の土台になります。
新規利用者の主な入口はケアマネ事業所
介護保険では、利用者はケアマネが作成するケアプランに基づいてサービスを利用します。訪問介護を使うかどうかはケアプランに組み込まれるかどうかで決まるため、ケアマネが「どの事業所を使うか」を選ぶ実質的な決定権を持っています。
訪問介護事業所にとって、ケアマネ事業所(居宅介護支援事業所)は最も重要な紹介元です。
ケアマネ事業所への営業の基本的な流れ
- エリア内のケアマネ事業所リストを作る
介護サービス情報公表システム(各都道府県が公表)で、事業所所在地の近隣にある居宅介護支援事業所を検索できます。住所・連絡先・在籍ケアマネ数が確認できます。 - 挨拶訪問・サービス案内の持参
事業所の名前・連絡先・対応できるサービス(身体介護・生活援助・通院介助等)・対応可能な時間帯をまとめた1枚の案内を持参します。訪問介護は夜間・早朝対応の有無がケアマネの選択に影響します。 - 「すぐ空きがあるか」を明確に伝える
ケアマネが最も困るのは「紹介したら満員で断られた」という経験です。現在の空き状況を正確に伝えることが信頼の基本になります。 - 定期的な情報更新
空き状況・対応可能サービスに変更があればすぐ連絡します。半月〜月に1回の定期連絡で関係を維持します。
紹介が続くケアマネ事業所との関係に共通すること
紹介後の対応速度と報告の質が継続紹介につながります。具体的には次の3点です。
- 紹介を受けたら当日中に利用者・家族へ連絡する
- サービス開始後の状況をケアマネに報告する(訪問記録・変化があれば速やかに連絡)
- サービス担当者会議への参加を欠かさない
ケアマネは複数の事業所を把握していますが、連絡がとりやすく報告が速い事業所を優先して紹介する傾向があります。
ケアマネ以外の紹介ルートも並行して開拓する
ケアマネだけに依存すると、特定のケアマネ事業所が閉鎖・移転した場合に紹介が一時的に止まるリスクがあります。以下のルートも並行して関係を作っておくと安定します。
| 紹介元 | 特徴 |
|---|---|
| 地域包括支援センター | 要支援者のケアプランを作成。要介護認定前の相談窓口としても機能する |
| 病院の退院支援担当 | 入院中から退院後の生活支援を調整。退院時のケアプランにサービスを組み込んでもらえる |
| 市区町村の介護保険担当 | 新規認定者に事業所リストを案内する窓口。地域によって対応は異なる |
初回加算は新規利用者が来るたびに入る
新規利用者が来た月の最初の訪問に対して、初回加算200単位/月が算定できます(令和6年厚生労働省告示第86号)。その他地域(10.00円)で2,000円/人、月4人の新規であれば8,000円の追加収入になります。新規利用者の確保は収入の底上げにも直結します。
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参照した資料
令和7年度介護事業経営概況調査(令和6年度決算・訪問介護)。令和6年厚生労働省告示第86号(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準)。数値は令和8年10月時点。

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