訪問看護の夜間・早朝・深夜加算。時間帯ごとの金額と、夜間対応で収入がどう変わるか。

訪問看護の夜間・早朝加算は1回2,100円、深夜加算は4,200円です(医療保険・令和8年告示第74号)。介護保険では夜間・早朝が所定単位数の25%加算、深夜が50%加算です(令和6年告示第86号)。夜間対応を月2〜4回追加するだけで、利用者1人あたりの月収入が数千円単位で変わります。

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医療保険の夜間・早朝・深夜加算は定額で上乗せされる

医療保険の夜間・早朝加算と深夜加算は、基本療養費に上乗せされる定額の加算です(令和8年告示第74号)。地域区分の影響を受けません。

区分 時間帯 加算額(1回)
夜間・早朝加算 午前6時〜8時・午後6時〜10時 2,100円
深夜加算 午後10時〜午前6時 4,200円

例えば午後7時(夜間)に訪問した場合、基本療養費5,550円に2,100円が加わり、その訪問の収入は7,650円になります。

介護保険の夜間・早朝・深夜加算は割増率で計算する

介護保険の夜間・早朝・深夜加算は定額ではなく、所定単位数に割増率をかける形です(令和6年告示第86号)。

区分 割増率 30〜60分の加算単位数(823単位の場合)
夜間・早朝 25% 206単位
深夜 50% 412単位

その他地域(1単位10.00円)で夜間に30〜60分訪問した場合、加算の金額は206単位×10.00円=2,060円です。介護保険は地域区分の影響を受けるため、1級地(11.40円)では206単位×11.40円=2,348円になります。

※介護保険の夜間・早朝・深夜の時間帯区分は告示でご確認ください。

夜間対応を月2回追加した場合の収入変化(医療保険)

通常は月8回の訪問(昼間)に、夜間訪問を月2回追加した場合の試算です(看護師・機能強化型なし)。

項目 計算 金額(円)
管理療養費(月初日) 1回 7,710
管理療養費(2日目以降・7回) 7回 × 3,010円 21,070
基本療養費(昼間6回+夜間2回) 8回 × 5,550円 44,400
夜間・早朝加算(2回) 2回 × 2,100円 4,200
合計 77,380

夜間加算がない場合(同じ訪問回数)の合計は73,180円です。夜間2回の追加で4,200円(約+5.7%)増えます。

夜間対応を月2回追加した場合の収入変化(介護保険)

介護保険・30〜60分訪問・その他地域(1単位10.00円)で月8回訪問し、そのうち2回が夜間・早朝に当たる場合の試算です。

項目 計算 金額(円)
昼間訪問(6回) 823単位 × 6回 × 10.00円 49,380
夜間訪問(2回・基本) 823単位 × 2回 × 10.00円 16,460
夜間・早朝加算(2回) 206単位 × 2回 × 10.00円 4,120
合計 69,960

夜間加算がない場合(8回すべて昼間)の合計は65,840円です。夜間2回で4,120円増(約+6.3%)になります。

24時間対応体制加算との関係

24時間対応体制加算(介護保険600単位/月・医療保険6,800円/月)は、夜間・深夜も含めた緊急時の対応体制を届け出ることで算定できる月単位の加算です。夜間の緊急訪問(緊急訪問看護加算)とは別に算定できます。

24時間対応体制を整えると、夜間の定期訪問と緊急訪問加算の両方が算定できる状態になります。体制を整えるコスト(オンコール担当者の手当等)と加算収入のバランスを事前に試算しておくことが大切です。

→ 24時間対応(オンコール)体制の詳細はこちら

夜間対応は体制を先に整えてから受け入れる

夜間・深夜の訪問は加算収入が増える一方、看護師の夜間待機(オンコール)や緊急出動の対応が必要です。開業初期は人員に余裕がないことが多いため、まず昼間の通常訪問で利用者を確保してから、体制が整った段階で夜間対応に拡大するという順番が現実的です。

夜間対応を売りにしたい場合は、採用段階からオンコール対応が可能なスタッフを確保する計画が必要です。

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参照した資料
厚生労働省告示第74号(訪問看護療養費・令和8年6月1日施行)。厚生労働省告示第86号(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準・令和6年改定)。数値は令和8年10月時点。介護保険の夜間・早朝・深夜の時間帯区分は告示でご確認ください。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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