児童発達支援の人員基準、何人配置すればよいか。

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児童発達支援(センター以外)の人員基準は、「障害児通所支援及び障害児入所施設の人員、設備及び運営に関する基準」(基準省令)で定められています。最低でも児童発達支援管理責任者(児発管)1名と定員に応じた直接支援職員の配置が必要です。

この記事では、人員基準の要件と、配置する職員数が事業所の収支に与える影響を整理します。

児童発達支援の人員基準の全体像

児童発達支援(センター以外)に必要な職員の種類と基本的な配置要件を示します。

職種 必要数 常勤・専従の原則
管理者 1名以上 常勤専従が原則(兼務規定あり)
児童発達支援管理責任者(児発管) 1名以上 常勤専従が原則(管理者との兼務可)
直接支援職員(児童指導員・保育士等) 定員に応じた人数(後述) 常勤換算で計算

出典:「障害児通所支援及び障害児入所施設の人員、設備及び運営に関する基準」(平成24年厚生労働省令第15号)第5条。

管理者と児発管は同一人物が兼務することができます。1人開業の場合、管理者兼児発管として1名が担い、サービスを提供する時間帯は別に直接支援職員を確保する形が基本です。

直接支援職員の配置基準(定員ごと)

直接支援職員の必要数は、定員に応じて定められています(常勤換算での計算)。

定員 直接支援職員の最低基準(常勤換算)
10人以下 2人以上(うち1人は常勤)
11〜20人 3人以上
21〜30人 4人以上

出典:基準省令第5条第1項第2号。「障害児通所支援に係る報酬及び基準について」(障発通知)の解釈も合わせて確認してください。

定員10人以下の場合、直接支援職員は2名以上必要で、うち1名は常勤でなければなりません。1名を非常勤(パートタイム)で賄う場合でも、常勤換算で2名分の労働時間を確保することが求められます。

直接支援職員として認められる資格・経験

直接支援職員として配置できる職種の主なものを示します。

資格・経験の種類 根拠(省令・告示)
児童指導員(任用資格) 社会福祉士・精神保健福祉士・保育士・教員免許(幼稚園・小学校・中学校・高校)等を有する者、または社会福祉事業の従事歴2年以上
保育士(国家資格) 児童福祉法に基づく保育士資格
障害福祉サービス経験者 2年以上の障害福祉サービス事業所等での直接支援業務経験(常勤職員の半数まで)

出典:基準省令第5条第3項・第4項。都道府県の解釈によって細部が異なる場合があります。

保育士と児童指導員任用資格者が人員の中心になるケースが多く見られます。障害福祉サービスの経験者は常勤職員の2分の1まで算入できますが、残りの半数は保育士・児童指導員の資格を持つ職員で構成する必要があります。

児童発達支援管理責任者(児発管)の要件

児発管は、直接支援職員とは別に必要な専門職です。主な要件を示します。

要件 内容
実務経験 障害児支援・障害者支援・相談支援等の実務経験が一定年数以上(経験の種類によって3〜10年・詳細は省令別表を参照)
基礎研修・実践研修 都道府県が実施する児童発達支援管理責任者基礎研修および実践研修を修了していること
更新研修 資格取得後5年ごとに更新研修を修了していること

出典:「指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準について」(障発0831第6号)。実務経験の詳細は当該通知を確認してください。

児発管の研修は都道府県ごとに年1〜2回程度しか開催されないため、開業を計画する段階から研修の受講スケジュールを確認しておくことが重要です。開業時に児発管の要件を満たす人材がいない場合、開業のタイミングに影響します。

人件費の試算:最小構成(定員10人・1人開業)

定員10人・1人開業の場合の人員構成と月次人件費の目安を示します。

職種 雇用形態 月次人件費の目安
管理者兼児発管(代表者) 常勤 30〜40万円(役員報酬・給与)
直接支援職員① 常勤 20〜25万円
直接支援職員② 非常勤(パート) 8〜12万円(週3〜4日勤務)

※上記は参考値です。地域・経験・資格によって変わります。法定福利費(社会保険等)は別途発生します。

上記の最小構成で月次人件費は58〜77万円程度になります。これに法定福利費(雇用保険・健康保険・厚生年金等)が加わり、実際のコストはさらに高くなります。開業時の収支計画では、人件費に法定福利費(目安:人件費の15〜20%)を加算した上で損益分岐点を計算することが必要です。

基準を上回る配置:加配加算との関係

人員基準で定められた最低員数を超えて専門職員(PT・OT・ST・看護職員・心理担当職員など)を配置すると、加配加算(Ⅰ〜Ⅴ)を算定できます。加配加算は定員10人・稼働率85%の場合、月18〜38万円の追加収入になります。

専門職員の人件費(月25〜35万円)と加配加算の収入(月18〜38万円)を比較した上で、採用の判断をすることが収支計画の重要なポイントです。

まとめ

  • 児童発達支援(センター以外)には、管理者・児発管・直接支援職員(定員10人以下は2名以上)の配置が必要
  • 管理者と児発管は同一人物の兼務が可能で、1人開業の場合は代表者がこれを担う
  • 直接支援職員は保育士・児童指導員任用資格者が中心になる
  • 定員10人の最小構成での月次人件費は58〜77万円程度(法定福利費除く)
  • PT・OT・STなど専門職員を加配すると加配加算(Ⅰ〜Ⅴ・月18〜38万円)を算定できる

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この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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