障害福祉サービスの計画相談、いまどこに依頼するのか。

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障害福祉サービスを使うときに「計画相談支援に依頼する」という手続きが必要になります。どこに、どのタイミングで依頼すればよいのか、費用はどのくらいかかるのかを整理します。

この記事は、障害福祉サービスの利用を検討している本人・家族の方に向けて書いています。サービスを提供する事業者向けの収支・報酬の解説は計画相談支援 収支シミュレーターを参照してください。

計画相談支援は、障害福祉サービスの「設計図」を作る仕事

計画相談支援とは、障害のある人がどのサービスをどれだけ使うかを整理した「サービス等利用計画」を作り、定期的に見直す支援です(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第5条第22項)。

サービス等利用計画は、役所(市区町村)が障害福祉サービスの支給を決定するための書類でもあります。就労移行支援・生活介護・グループホーム・短期入所・放課後等デイサービスなど、ほとんどの障害福祉サービスを使うときに必要になります。

計画を作るのは「相談支援専門員」という資格を持つ職員で、相談支援事業所(指定特定相談支援事業所)が窓口になります。費用は、国保連(国民健康保険団体連合会)を通じて公費から相談支援事業所に支払われます。利用者の自己負担はありません。

依頼が必要になるのは、主に次の3つのタイミング

計画相談支援を利用するタイミングは決まっています。

1. 障害福祉サービスを新規に申請するとき

就労移行支援・生活介護・グループホームなど、新しいサービスの利用を希望するときは、市区町村への申請手続きの中でサービス等利用計画の提出が求められます。申請から支給決定・利用開始まで、計画相談支援の担当者が間に入って調整します。

2. 更新申請のとき

障害福祉サービスの支給決定には有効期間があります(通常1〜3年)。更新のたびに計画の見直しが行われます。

3. 定期モニタリングのとき

利用中のサービスが本人の状況に合っているかを定期的に確認します(継続サービス利用支援)。月1回・3か月に1回・6か月に1回など、本人の状況に応じた頻度で担当者が会いに来ます。

相談支援事業所の探し方

相談支援事業所の一覧は、住んでいる市区町村の障害福祉担当窓口(障害福祉課・福祉事務所など)に問い合わせると教えてもらえます。また、障害者総合支援法に基づく「障害福祉サービス等情報公表システム」(厚生労働省が運営するWebサイト)でも、都道府県・市区町村ごとに指定相談支援事業所の一覧を確認できます。

相談支援事業所を選ぶ基準は、地域によって差があります。事業所の数が少ない地域では選択肢が限られる場合があります。市区町村の窓口に「どの事業所が新規を受け付けていますか」と確認するのが早い方法です。

地域によっては、基幹相談支援センターが相談の入り口を担っています。市区町村が設置する中立的な機関で、どの相談支援事業所に依頼すればよいかの案内を受けられます。

依頼から計画確定までの流れ

相談支援事業所に依頼してからサービス利用が始まるまでの流れを整理します。

面談(アセスメント)

相談支援専門員が自宅や施設に来て、本人・家族の生活状況・希望・困っていることを聞き取ります。この面談が計画の土台になります。

サービス等利用計画原案の作成

アセスメントをもとに、どのサービスをどれだけ使うかの計画原案を作ります。本人・家族に説明し、内容に同意してもらいます。

担当者会議

計画に関係する事業者(通う施設・ヘルパー事業者など)が集まり、計画の内容を確認します。全員が一堂に集まる形式でなく、書面で意見を確認する方法でも認められています。

市区町村への提出・支給決定

完成した計画を市区町村に提出し、支給量(週何回・何時間など)の決定を受けます。

利用開始後のモニタリング

サービスが始まったあとも、定期的に担当者が状況を確認し、必要に応じて計画を見直します。

費用は利用者負担なし。事業所への報酬は公費から

計画相談支援の費用は、利用者が直接払う自己負担はありません。相談支援事業所への報酬は、国保連を通じて公費(国・都道府県・市区町村)から支払われます。

計画作成(サービス利用支援費)の報酬は1件あたり1,572単位、モニタリング(継続サービス利用支援費)は1,308単位で算定されます(平成18年厚生労働省告示第125号 別表第17・令和8年6月現在)。地域区分に応じた単価を掛けた金額が、事業所に支払われます。

セルフプランとの違い

サービス等利用計画は、自分で作ることもできます(セルフプラン・障害者本人や家族が作成する計画)。セルフプランの場合、相談支援事業所への依頼は不要です。

ただし、サービスの種類が増えたり、状況が変わって頻繁に計画を見直す必要がある場合は、相談支援専門員に依頼した方が負担が少なくなります。また、関係機関との調整(担当者会議の運営・他のサービス事業者への連絡など)は、相談支援専門員が対応します。

地域によっては、相談支援事業所の数が少なく、セルフプランを選ばざるを得ない状況になることもあります。希望する事業所が見つからない場合は、まず市区町村の窓口または基幹相談支援センターに相談することをすすめます。

依頼のタイミングで注意すること

計画相談支援の手続きには時間がかかります。相談支援事業所を探して担当者が決まるまで、地域や状況によって数週間から数か月かかる場合があります。施設の利用を急いでいる場合は、できるだけ早めに動き始めることが重要です。

相談支援事業所によっては、新規の受け入れが満員になっている場合があります。一か所で断られても、他の事業所に問い合わせるか、市区町村の窓口に相談することで解決することがほとんどです。

また、モニタリングの頻度は利用者の状況によって決まります。重度の方や変化が多い状況では月1回、安定している場合は6か月に1回など、本人の実態に合った頻度を担当者と相談して決めます。

計画相談支援事業所の開業を検討している方へ

計画相談支援事業所の収支や開業資金の試算は、シミュレーターで確認できます。担当件数・モニタリング頻度・地域区分を入力して、月次の収支を試算できます。

福祉事業の開業支援ツール一覧では、就労移行支援・グループホーム・訪問介護・放課後等デイサービスなど他のサービスのシミュレーターと法定研修キットも公開しています。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

ご質問はメールで。電話・面談はしていません。

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