認知症で口座が凍結されると「二度と使えない」と思っている家族もいるが、実際には凍結を「解除」できるケースと「合法的に資金を引き出す手順」がある。凍結には「銀行が自主的に凍結するケース(本人の認知症を把握した場合)」と「本人の死亡によって凍結するケース」の2種類がある。それぞれの解除・対処の方法を整理した。
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「口座凍結」の2種類を区別する
口座凍結には性格が全く異なる2つのケースがある。
- 生前凍結(認知症による):本人が生存中、金融機関が「本人に判断能力がない」と判断した場合に口座操作を制限するケース。法律上の義務ではなく、各金融機関の内規による。
- 死亡による凍結:本人が亡くなった後、相続手続きが完了するまで口座が「入出金停止」になるケース。この場合は「凍結解除」ではなく「相続手続き」が必要だ(本記事では生前凍結を主に扱う)。
生前凍結の解除方法
本人が生存中に銀行が生前凍結をした場合の対処は次の通りだ。
- 成年後見人(法定後見)の選任:後見登記事項証明書(法務局発行)を金融機関に提出することで、後見人が口座を管理できるようになる。これが最も確実な解除方法だ
- 任意後見の発動:事前に任意後見契約を締結していた場合、任意後見監督人の選任申立てを行うことで任意後見が開始し、受任者が財産管理できる
- 金融機関への個別交渉:一部の金融機関では「介護・医療目的の資金需要がある」という説明と書類(要介護認定通知・入院領収書等)の提出によって、一時的な資金引き出しに応じてくれる場合がある。対応は金融機関・支店によって大きく異なる