鑑別等は「書けるか」だけでなく「正確に書けるか」が採点される
消防設備士乙種第6類の実技試験(鑑別等)は5問出題され、すべて記述式(文字や数字を書いて答える)です。部品の名称・点検の判定基準・標識の表示など、知っていても「正確な言葉で書けるか」という部分で失点しやすい試験です。ここでは実技試験の採点で注意すべき記述のルールと、ミスしやすいポイントを整理します。
記述式試験の採点で求められること
鑑別等の試験は選択式ではないため、答えを「見た目で近い言葉」に言い換えて書くと不正解になります。採点で求められるのは次の2点です。
- 正式名称で書く:「安全ピン」ではなく「安全栓」、「ゴム管」ではなく「ホース」ではなく正式な部品名称
- 単位を正確に書く:数値問題で単位が抜けると不正解になる場合がある
試験の公式な答え合わせ基準は公開されていませんが、過去問・テキストに掲載されている正式な用語のまま答えることが基本です。
正式名称と間違えやすい言い換え
部品名称の問題では、日常的な言い方と正式名称がズレていることが多いです。次の対応を確認してください。
| 間違えやすい言い換え | 正式名称 |
|---|---|
| 安全ピン | 安全栓 |
| 針、指針 | 指示圧力計の指針(または「指示圧力計」として全体を答える問題もある) |
| ノズル(単独) | ホーン(二酸化炭素消火器)、ノズル(粉末・強化液等)と消火器の種類で異なる |
| ふた、キャップ | 安全栓封(封板・封線の表記もある) |
| ガス管、ガスチューブ | ガス導入管(加圧式消火器) |
数値答案で単位を書かなければならない問題
鑑別等の試験には数値を答える問題も出ます。数値のみ記入すると単位なしの答えとして扱われる可能性があります。次の数値は単位とセットで書けるように確認しておきます。
- 製造年の表示:「製造年」は年のみ(月の記載は不要)。規格省令で義務づけられている
- 含水率(強化液):2%以下
- 安全弁の作動圧力:指定圧力の1.1倍以下など(消火器の種類による)
- 点検周期:機器点検6か月・総合点検1年(消防法施行規則第31条の6)
判定問題の書き方:「合格」「不合格」だけでは不十分な場合がある
点検の判定を問う問題では、「合格」か「不合格」だけを書かせるものと、判定理由も書かせるものがあります。理由を求める問題では「圧力指示計の指針が緑色の範囲内にあるため合格」のように、判定の根拠を加える記述が必要です。
過去問で確認した際に「合格」だけ書いたが理由まで問われていた、という見落としが起きやすいため、問題文に「理由を含めて答えよ」という指示がないか確認してから解答してください。
標識の問題:文字と塗色は言葉どおりに書く
消火器に貼付する標識(消火器の設置場所を示す標識)の問題では、文字の内容と地色・文字色を答えさせます。覚え方は「言葉どおりに書く」です。
- 「消火器」と書かれた赤地白文字の標識:地色は赤・文字は白
- 「大型消火器」の場合も同じ配色
「赤に白」「白に赤」を逆に書くと不正解になるため、言葉の順(地色→文字色)で覚えておくと書き間違いを防げます。
記述ミスを防ぐための学習の手順
鑑別等で記述ミスを防ぐ最も効果的な方法は、「見ずに書く」練習を繰り返すことです。部品名称や判定基準をテキストで確認した後、テキストを閉じて白紙に書いてみて、原文と照合するサイクルを繰り返します。
この練習で「知っているつもりだったが書けなかった」部分が明確になります。特に漢字の書き間違い(例:「安全栓」を「安全線」と書くなど)は書く練習をしないと気づきにくいです。
実技試験の合格基準
乙種第6類の実技試験(鑑別等)は5問全て記述式で、60%以上の正解が合格基準です。5問中3問以上正解すれば実技科目の基準を満たします。ただし、実技だけでなく筆記各科目も基準(科目ごとに40%以上、全体60%以上)を同時に満たす必要があります。
まとめ
- 部品名称は正式名称で書く。日常語への言い換えは不正解になる
- 数値問題は単位とセットで記入する
- 判定問題は「理由を含めて」という指示がないか確認する
- 標識の塗色は「地色→文字色」の順で覚える
- 「見ずに書く→原文で答え合わせ」の練習を繰り返す

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