乙2の鑑別(実技)対策まとめ。5問で60%取るための準備と答え方

乙2の鑑別(実技)対策まとめ。5問で60%取るための準備と答え方 資格

消防設備士 乙種第2類の実技試験(鑑別)は5問出題され、合格基準は60%以上(3問以上の正解)です。写真・図を見て部品名を答える問題や、数字・用途を記述する問題が中心で、筆記とは別の準備が必要です。出題される部品の種類は絞られているため、識別ポイントと正式名称を押さえることで確実に得点できます。

作成:fufumumu_design(ふふ)/作成日:2026年10月25日/数字の出典は各表の下に記載しています。

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鑑別問題の形式と出題内容

実技試験(鑑別)の合格基準は、5問中3問以上の正解(60%以上)です(消防法施行規則第33条の14)。出題は記述式で、マークシートではありません。

出題形式は大きく4種類に分かれます。

出題形式 問いの例 対策のポイント
写真・図を見て部品名を答える 「この写真の部品の名称を答えよ」 外観の特徴と正式名称を一致させる
部品の用途・動作を説明する 「この部品の役割を答えよ」 「〜する装置」の形で答えられるようにする
数字・規格を答える 「フォームヘッドの担当面積を答えよ」 単位つきで正確に覚える
誤り指摘・穴埋め(記述式) 「次の記述の( )に入る語句を答えよ」 定義文を丸ごと言えるようにする

出典:消防法施行規則第33条の12・第33条の14(2026年10月確認)

乙2の鑑別で出題される部品の種類は多くありません。フォームヘッド・FWSヘッド・高発泡用泡放出口・プロポーショナー(ライン式・プレッシャー式・ポンプ式)の識別ポイントを固めることが、鑑別対策の中心です。

泡ヘッド3種類の識別ポイント

泡ヘッドは外観の違いと設置場所の対応を同時に覚えることが重要です。写真を見て「これはFWSヘッド、設置場所は飛行機格納庫」と即座に答えられるレベルまで仕上げます。

部品名(正式名称) 外観の特徴 感熱素子 主な設置場所
フォームヘッド(FH) デフレクター(散水板)が大きく広がる・開放型 なし 駐車場・自動車修理工場・道路(屋内部分)
FWSヘッド(閉鎖型泡水スプレーヘッド) 感熱素子(ガラスバルブまたはヒュージブルリンク)が先端にある・スプリンクラーに似た外観 あり 飛行機・回転翼航空機の格納庫
高発泡用泡放出口 大型の開口部・送風ファン付きが多い なし 床面高さ5mを超える飛行機格納庫等

出典:消防法施行規則第18条の2(2026年10月確認)

フォームヘッドとFWSヘッドの最大の違いは感熱素子の有無です。フォームヘッドは常に開放された状態で、一斉開放弁(デリュージバルブ)が開いたときに全ヘッドから同時に泡が放出されます。FWSヘッドは熱を受けたヘッドだけが開放するため、スプリンクラーと同じ原理で動作します。

高発泡用泡放出口は外観が大きく異なるため、写真問題では比較的見分けやすい部品です。送風ファンで泡を遠くまで届ける構造で、床面から天井まで泡で満たす(冠泡)方式に使います。

ヘッドの詳細な識別ポイントは、乙2の鑑別対策・泡ヘッドの種類と見分け方にまとめています。

プロポーショナー3種類の識別ポイント

プロポーショナー(混合器)は薬剤を水に混合する装置で、種類によって外観と動作原理が異なります。写真問題では「ベンチュリー管の形状があるかどうか」「タンクが加圧されているかどうか」が識別の手がかりになります。

部品名 外観の特徴 薬剤タンク 混合原理
ライン式プレッシャープロポーショナー 配管中にくびれた部分(ベンチュリー管)がある 大気圧開放タンク ベンチュリー効果(負圧)で薬剤を吸い込む
プレッシャー式プロポーショナー 密閉された加圧タンク・圧力計が付いている 密閉加圧タンク タンク内の加圧で薬剤を押し出す
ポンプ式プロポーショナー 薬剤専用の小型ポンプが付いている 大気圧開放タンク 薬剤ポンプが吸水側に薬剤を注入する

出典:消防法施行規則第18条の2(2026年10月確認)

ライン式は構造が単純で配管への組み込みが容易ですが、ベンチュリー管の圧力損失が大きいという特性があります。プレッシャー式は密閉タンクに圧力をかけるため、配管が長い場所でも安定した混合比を維持できます。ポンプ式は薬剤ポンプの回転数を変えることで混合比を調整できます。

鑑別問題では「この写真の部品の名称を答えよ」という問いに対して、「ライン式プレッシャープロポーショナー」と正式名称で答える必要があります。「ベンチュリー式」「ベンチュリープロポーショナー」では正確ではないため、正式名称を確認しておきます。

各プロポーショナーの詳しい仕組みは、乙2の鑑別対策・プロポーショナーの仕組みと種類にまとめています。

鑑別でよく問われる数字(単位つき)

数字を答える問題では、単位を書かないと不正解になる可能性があります。以下の数字は単位セットで覚えます。

問われる内容 答え 単位の注意
フォームヘッド1個の担当面積 9m²以下 「9」だけでは不正解
FWSヘッド1個の担当面積 8m²以下 「8」だけでは不正解
たん白・合成泡消火薬剤の膨脹比 6倍以上 「6」だけでは不正解
水成膜泡消火薬剤(AFFF)の膨脹比 5倍以上 「5」だけでは不正解
高発泡用の膨脹比 80倍以上 「80」だけでは不正解
高発泡用の冠泡高さ 防護対象の最高位から0.5m以上 「0.5m」だけでは説明が不足
フォームヘッドの放射区域(一般) 50m²以上100m²以下 上下限セットで答える

出典:消防法施行規則第18条の2・泡消火薬剤の規格を定める省令(昭和50年自治省令第26号)(2026年10月確認)

記述式の答え方のルール

鑑別は記述式のため、答え方の形式が得点に影響します。以下のルールを守って書きます。

1. 部品名は正式名称で書く

試験で求められる正式名称を確認します。略称・俗称では採点者が正誤を判断できない場合があります。

避けるべき表記 正式名称
泡ヘッド フォームヘッド(FH)
閉鎖型ヘッド FWSヘッド(閉鎖型泡水スプレーヘッド)
混合器 プロポーショナー(種類を指定する場合は「ライン式プレッシャープロポーショナー」等)
開放弁 一斉開放弁(デリュージバルブ)

2. 用途・役割を答える問題は動詞で締める

「この部品の役割を答えよ」という問いに対しては、「〜する装置です」「〜を行う機器です」という形で締めます。「水と泡消火薬剤を混合する装置です」のように、何をするかが明確に伝わる文にします。

3. 数字は単位まで書く

「9」ではなく「9m²以下(1個あたりの担当面積)」、「6」ではなく「6倍以上(膨脹比)」のように、単位と比較の方向(以上・以下)をセットで書きます。

鑑別対策の3ステップ

鑑別対策は、部品の写真・名称・数字・設置場所をセットで覚えることが基本です。以下の順番で進めると効率よく準備できます。

ステップ1:部品の外観と名称を対応させる

フォームヘッド・FWSヘッド・高発泡用泡放出口・プロポーショナー3種の写真や図を見て、すぐに正式名称が出てくるまで繰り返します。問題集の鑑別問題を使って、答えを見ずに名称が出るかを確認します。

ステップ2:部品ごとの数字(担当面積・膨脹比)を確認する

各部品に紐づく数字を確認します。「フォームヘッドの担当面積は9m²」「FWSヘッドの担当面積は8m²」のように、部品名と数字と単位をセットで覚えます。

ステップ3:設置場所との対応を言葉で説明できるようにする

「フォームヘッドは駐車場に使う。なぜなら開放型で一斉放出できるから」のように、設置場所と部品の特性を結びつけて説明できるようにします。理由まで言えると、記述式の問いに対して正確な文章が書けます。

鑑別で得点を落とす原因と対策

鑑別の不合格(60%未満)には共通したパターンがあります。

原因1:部品名を正式名称で覚えていない

「泡ヘッド」「混合器」のような一般的な呼び方で覚えていると、記述式で正式名称が書けません。問題集の解説に出てくる正式名称をそのまま覚えます。

原因2:数字の単位を書かない

「担当面積は9」ではなく「9m²以下」です。単位が抜けると減点または不正解になる可能性があります。

原因3:写真を見ても設置場所との対応ができていない

FWSヘッドの写真を見て名称は答えられても、「どこに設置するか」が答えられない場合があります。外観・名称・設置場所の3点セットで覚えることで、応用問題にも対応できます。

原因4:プロポーショナーの種類を混同する

ライン式・プレッシャー式・ポンプ式の3種類のうち、タンクの種類(大気圧開放か密閉加圧か)と混合原理(ベンチュリーか圧送かポンプか)を整理できていないと写真問題で迷います。タンクの外観(開放か密閉か)を見分けることが識別の鍵です。

まとめ

乙2の鑑別(実技)は、出題される部品の種類が限られているため、対策の範囲が絞りやすい科目です。フォームヘッド・FWSヘッド・高発泡用泡放出口・プロポーショナー3種の正式名称・外観・設置場所・数字を押さえることが基本です。記述式の答え方(正式名称・単位込み・動詞締め)を意識して問題集で繰り返すと、5問中3問以上の合格ラインは安定して取れます。

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この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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