乙4の試験では「何メートル以上」「何日以内」「何倍以上」という数値が問われます。各科目で登場する数値は量が多いですが、出題頻度の高いものに絞って覚えることで効率よく得点できます。温度・距離・容量・期間の4カテゴリーに分けて整理します。
温度に関する数値
引火点・発火点の代表値
| 品目 | 引火点 | 発火点 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ガソリン | −40℃未満 | 約300℃ | 第1石油類 |
| 灯油 | 40℃以上 | 約220℃ | 第2石油類 |
| 軽油 | 45℃以上 | 約220℃ | 第2石油類 |
| 重油 | 60℃以上 | 約250℃ | 第3石油類 |
| 二硫化炭素 | −30℃ | 約90℃ | 第4類で最も低い発火点 |
| ジエチルエーテル | −45℃ | 160℃ | 特殊引火物 |
| メタノール | 11℃ | 464℃ | アルコール類 |
区分の境界となる温度
| 区分 | 引火点の範囲 |
|---|---|
| 第1石油類(非水溶性) | 21℃未満 |
| 第2石油類 | 21℃以上70℃未満 |
| 第3石油類 | 70℃以上200℃未満 |
| 第4石油類 | 200℃以上250℃未満 |
距離・高さに関する数値
| 項目 | 数値 | 根拠 |
|---|---|---|
| 製造所の保安距離(住宅) | 10m以上 | 危険物令第9条 |
| 製造所の保安距離(文化財等) | 50m以上 | 危険物令第9条 |
| 製造所の保安距離(高圧架空電線) | 3m以上(特別高圧は5m) | 危険物令第9条 |
| 給油空地(給油取扱所) | 間口・奥行き10m以上 | 危険物令第17条 |
| 固定給油設備のホース長さ | 5m以下 | 危険物令第17条 |
| 移動タンクのタンク間仕切り容量 | 4,000L以下ごと | 危険物令第15条 |
容量・量に関する数値
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| ガソリンの指定数量 | 200L | 第1石油類・非水溶性 |
| アルコール類の指定数量 | 400L | 水溶性・非水溶性区別なし |
| 灯油・軽油の指定数量 | 1,000L | 第2石油類・非水溶性 |
| 重油の指定数量 | 2,000L | 第3石油類・非水溶性 |
| 特殊引火物の指定数量 | 50L | 第4類で最小 |
| 移動タンクの最大容量 | 30,000L | 危険物令第15条 |
| 簡易タンクの最大容量 | 600L | 危険物令第19条 |
| 移動タンクの板厚 | 3.2mm以上 | 危険物令第15条 |
期間・日数に関する数値
| 項目 | 数値 | 根拠・備考 |
|---|---|---|
| 定期点検記録の保存期間 | 3年間 | 危険物令第62条の3 |
| 危険物保安監督者の解任届出期限 | 14日以内 | 消防法第13条 |
| 危険物取扱者免状の写真更新 | 10年以内 | 書換え申請が必要 |
| 危険物保安技術協会の保安検査間隔 | 8年(特定屋外タンク) | 消防法第14条の3 |
| 危険物取扱者講習の受講間隔 | 3年以内に1回 | 消防法第13条の23 |
| 免状再交付後の旧免状返納期限 | 10日以内 | 消防法施行規則第51条の3 |
| 危険物施設の許可申請後の完成検査申請期限 | (工事完了後遅滞なく) | 消防法第11条の3 |
倍数に関する数値
| 項目 | 数値 | 意味 |
|---|---|---|
| 少量危険物の申し出が必要な倍数 | 1/5以上〜1未満 | 市町村条例で規制 |
| 危険物施設の設置許可が必要な倍数 | 1以上 | 消防法第10条 |
| 保安監督者選任が必要な倍数(製造所等) | 施設の種類による | 消防法第13条 |
| 予防規程作成が必要な倍数(製造所) | 10以上 | 危険物令第14条の2 |
混同しやすい数値ペアの整理
試験では似た数値を入れ替えた選択肢が多く出ます。特に間違いやすい数値ペアを整理します。
| 項目A | 数値A | 項目B(混同されやすい) | 数値B |
|---|---|---|---|
| 製造所の保安距離(住宅) | 10m以上 | 製造所の保安距離(文化財等) | 50m以上 |
| 第1石油類の指定数量(非水溶性) | 200L | 第1石油類の指定数量(水溶性) | 400L |
| 定期点検記録の保存期間 | 3年間 | 免状の写真更新(書換え)期間 | 10年以内 |
| 保安監督者の解任届出期限 | 14日以内 | 再交付後の旧免状返納期限 | 10日以内 |
| 給油空地(間口・奥行き) | 10m以上 | 注油空地 | 3m以上 |
| 簡易タンクの最大容量(1基) | 600L | 移動タンクの間仕切り容量 | 4,000L以下 |
試験直前の確認ポイント
数値の問題で特に間違いやすいのは次の組み合わせです。
「3年・10年・14日・10日」の使い分け:定期点検記録の保存は3年、免状の写真更新は10年、保安監督者の解任届出は14日以内、再交付後の旧免状返納は10日以内。
「50L・200L・400L・1,000L・2,000L」の指定数量:特殊引火物50L、ガソリン200L(第1石油類)、アルコール類・水溶性第1石油類400L、灯油・軽油1,000L(第2石油類)、重油2,000L(第3石油類)。
「10m・50m」の保安距離:住宅10m・文化財等50m(製造所から)。住宅と文化財を入れ替えた誤りの選択肢が出ます。
指定数量の倍数計算の問題例
試験では複数の危険物を貯蔵する場合の指定数量の倍数を計算する問題が出ます。各品目の貯蔵量 ÷ 各品目の指定数量を足し合わせて計算します。
例題:ガソリン(指定数量200L)を100L、エタノール(指定数量400L)を400L貯蔵する場合の倍数は?
答え:100÷200 + 400÷400 = 0.5 + 1.0 = 1.5倍(指定数量の1.5倍)
倍数が1.0以上になると製造所等の許可が必要です。0.2以上(指定数量の1/5以上)で消防署への届出が必要です。0.2未満は少量危険物として比較的規制が緩くなります。
指定数量未満の少量危険物の基準
指定数量の1/5以上(指定数量未満)の危険物を取り扱う場合は「少量危険物」として消防署への届出が必要です(消防法第9条の4)。
指定数量の1/5未満は届出も不要です。
例:ガソリンの指定数量は200L。200L×1/5=40L以上を取り扱う場合は少量危険物の届出が必要(40L未満は不要)。
保安距離の数値まとめ
試験で問われる保安距離の数値をまとめます(危険物令第9条)。
- 学校・病院・劇場等多数の者が出入りする施設:30m以上
- 住居(製造所等の施設以外に使われる建物):10m以上
- 高圧ガス施設・火薬庫:20m以上
- 特別高圧架空電線(35,000V超):5m以上
- 特別高圧架空電線(35,000V以下):3m以上
「保安距離で最も長い距離が必要な施設は何か」という問いに対して、答えは学校・病院等(30m以上)です。住居(10m以上)より長く確保する必要があります。
出典:危険物の規制に関する政令第9条・第15条・第17条・第19条・第62条の2・消防法第13条・第13条の23・第14条の2(総務省・消防庁)


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