労働生理の基礎。血液の組成・体循環と肺循環・呼吸のしくみ

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第一種衛生管理者の労働生理では、血液の組成・循環・呼吸のしくみが毎回出題されます。赤血球・白血球・血小板の役割・体循環と肺循環の流れ・呼吸数と換気量の基本値・CO₂による呼吸中枢への刺激を正確に覚えることが合格への近道です。

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血液の組成

血液は血球成分(赤血球・白血球・血小板)と血漿(液体成分)から構成されます。

成分 特徴 主な機能
赤血球 核がない・ヘモグロビンを含む・円盤形。成人の血液1mm³あたり約500万個 酸素を全身に運搬する(ヘモグロビンが酸素と結合)。CO(一酸化炭素)との親和性はO₂の約200〜250倍
白血球 核がある・複数の種類(好中球・リンパ球・単球等) 免疫(細菌・ウイルス・異物の排除)
血小板 核がない・最も小さい 止血(血液凝固を助ける)
血漿 淡黄色の液体(約90%が水分) 栄養素・ホルモン・老廃物・二酸化炭素の運搬。血清(フィブリノーゲン除去後)と区別

血液循環の2つのルート

心臓を中心とした血液の流れには体循環(大循環)と肺循環(小循環)の2つがあります。

循環の種類 経路 役割
体循環(大循環) 左心室 → 大動脈 → 全身の組織・臓器 → 大静脈 → 右心房 酸素と栄養素を全身に運び、CO₂と老廃物を回収する
肺循環(小循環) 右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 → 左心房 肺でCO₂を排出し、酸素を受け取る(ガス交換)

重要な注意点:肺動脈には静脈血(CO₂が多い血液)が流れ、肺静脈には動脈血(O₂が多い血液)が流れます。動脈・静脈は血管の構造の区分であり、動脈血・静脈血とは別の概念です。

呼吸のしくみ

呼吸には外呼吸(肺でのガス交換)と内呼吸(組織・細胞でのガス交換)の2段階があります。

呼吸の種類 場所 内容
外呼吸(肺呼吸) 肺胞 肺胞と肺毛細血管の間でO₂とCO₂を交換する。O₂が血液に取り込まれ、CO₂が排出される
内呼吸(組織呼吸) 全身の細胞 血液から組織・細胞へO₂を渡し、CO₂と老廃物を受け取る。エネルギー(ATP)産生が目的

呼吸の基本数値

項目 正常値・目安
安静時の呼吸数 15〜20回/分(成人)
1回換気量(安静時) 約500mL
分時換気量(安静時) 約7,500〜10,000mL/分(呼吸数×1回換気量)
肺活量(成人男性の目安) 約3,500〜4,500mL(個人差大)

呼吸中枢とCO₂の関係

呼吸を制御する呼吸中枢は延髄に存在します。血中CO₂濃度の上昇(=pH低下)が呼吸中枢を刺激し、呼吸数・換気量が増加します。

  • 血中CO₂増加 → 延髄の呼吸中枢が刺激される → 呼吸数・換気量が増加
  • 激しい運動時:筋肉でのエネルギー消費増大 → CO₂産生増加 → 呼吸促進
  • 酸素不足も呼吸を促進するが、通常はCO₂がより強い刺激因子

一酸化炭素(CO)中毒の原理

COはヘモグロビンとの親和性が酸素の約200〜250倍あります。COがヘモグロビンと結合(カルボキシヘモグロビン)すると酸素を運搬できなくなり、組織の酸素欠乏(一酸化炭素中毒)が起こります。症状は頭痛・悪心・意識消失・死亡です。

COは無色・無臭なので感知が難しく、換気不十分な室内での燃焼器具使用時に危険です。

試験での出題ポイント

  • 赤血球は「核がない」(白血球は「核がある」と対比して覚える)
  • 肺動脈には静脈血、肺静脈には動脈血が流れる(逆になっている)
  • 呼吸中枢は「延髄」。CO₂増加が刺激になる
  • 安静時呼吸数:15〜20回/分、1回換気量:500mL
  • COはO₂の200〜250倍の親和性でヘモグロビンと結合

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出典:
・公益財団法人 安全衛生技術試験協会「公表試験問題」(www.exam.or.jp)
・労働安全衛生規則 第577条(一酸化炭素関連)
・標準生理学教科書(医科向け参考)

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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