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クレーン・デリック運転士の「クレーン及びデリックに関する知識」は4科目40問のうち10問30点で、足切りは12点(4問正解)以上です。天井クレーンの各部名称・安全装置・ワイヤロープとシーブの関係などが頻出で、用語を正確に覚えることが得点の鍵です。この記事では出題傾向と各テーマのポイントをまとめます。
出典:安全衛生技術試験協会 クレーン・デリック運転士(限定なし)受験案内
- クレーン知識科目の出題範囲
- 天井クレーンの構造と各部名称
- ドラムとシーブの関係
- クレーンの種類と特徴
- 安全装置の要点(クレーン知識科目で出るポイント)
- ワイヤロープとシーブの点検ポイント
- クレーン知識の出題傾向まとめ
- 点検・検査に関する出題(クレーン知識科目)
- デリック関連の出題(限定なし受験者のみ)
- クレーン知識科目の学習戦略
- 科目別の学習の優先順位と時間配分の目安
- クレーン知識科目の頻出問題と対策の最終チェックリスト
- 法令科目との連携ポイント(クレーン知識と法令を横断して学ぶ)
- 原動機・電気科目との連携ポイント
- 公表問題から見るクレーン知識科目の出題パターン一覧
- クレーン知識科目の試験対策:絶対に落とせない10点の取り方
- クレーン知識科目の想定問題と解き方の例
クレーン知識科目の出題範囲
「クレーン及びデリックに関する知識」では次のテーマが出題されます。
- クレーンの種類と構造(天井・橋形・ジブ・タワークレーン等)
- 各部の名称と役割(ガーダ・サドル・トロリー・ドラム・シーブ等)
- 安全装置の種類と機能(巻過防止装置・過負荷防止装置・ブレーキ等)
- ワイヤロープの種類・用途・安全係数
- クレーンの検査・点検(日常点検・定期自主検査)
- デリックの種類と構造(限定なし受験者のみ)
天井クレーンの構造と各部名称
天井クレーン(オーバーヘッドクレーン)は工場で最も一般的なクレーンです。各部の名称と役割を正確に覚えることが問題を解くための基本です。
| 部品名 | 役割 |
|---|---|
| ガーダ(桁) | クレーンの主要な横材。レール上を走行するトロリーを支える。 |
| エンドキャリア(サドル) | ガーダの両端にあり、走行レール上を走る部分。走行車輪を内包。 |
| トロリー | ガーダ上のレールを横行する台車。フックを昇降させるホイストを搭載。 |
| ホイスト | 荷をつり上げ・つり下げするための巻き上げ装置(ドラム・フック等を含む)。 |
| ドラム | ワイヤロープを巻き取る円筒形の巻き取り機。 |
| シーブ(滑車) | ワイヤロープを方向転換させる滑車。摩耗・溝の状態が点検対象。 |
| フック | 荷や玉掛け用具を掛けるための金具。外れ止め装置が義務付けられている。 |
ドラムとシーブの関係
ドラムはワイヤロープを巻き取る部品、シーブ(滑車)はロープの方向を変える部品です。試験では次のポイントが問われます。
- シーブとワイヤロープのD/d比:シーブの溝の直径(D)とワイヤロープの直径(d)の比。比率が小さいとロープへの曲げ疲労が増す。クレーン則で最小比が規定されている。
- フリートアングル:ドラムの端からシーブへのロープの偏角。大きすぎるとロープの摩耗・脱落の原因になる。
クレーンの種類と特徴
天井クレーン(オーバーヘッドクレーン)
- 工場の天井近くのレールを走行
- 主な形式:普通型・橋形・双胴型
- 走行(レール方向)・横行(ガーダ上の移動)・巻き上げの3方向に動く
橋形クレーン(ガントリークレーン)
- 屋外のレール上を走行する門型のクレーン
- 港湾・ヤードでコンテナや重量物の荷役に使われる
- 構造は天井クレーンに似ているが、脚で地面のレール上を走行
ジブクレーン
- ジブ(腕)を旋回させて荷を移動する
- 壁付け・床置き・ポスト型などの形式がある
- 作業半径によって定格荷重が変わる
タワークレーン
- 高層建築の建設で使われる固定式クレーン
- 建設中の構造物や仮設架台に固定される
- 建設の進行に合わせてジャッキアップ(クライミング)する型もある
安全装置の要点(クレーン知識科目で出るポイント)
安全装置の仕組みと設置義務は法令科目でも出題されますが、クレーン知識科目では各装置の「構造・動作原理」が問われます。
| 装置名 | 動作原理のポイント |
|---|---|
| 重錘形巻過防止装置 | フックが上昇して重錘(おもり)を押し上げると接点が切れて電源を遮断する |
| スクリュー形巻過防止装置 | 巻き上げドラムの回転をスクリューで検知し、設定位置でリミットスイッチを切る |
| 過負荷防止装置 | 荷重センサーで定格荷重超過を検知し、警報またはモーターを停止させる |
ワイヤロープとシーブの点検ポイント
クレーン知識科目ではワイヤロープの点検・廃棄基準と、シーブの状態確認が問われます。
- ワイヤロープの廃棄基準:1よりの間で10%以上切断、または公称径の7%超の減少(クレーン則第215条)
- シーブの点検:溝の摩耗・割れ・フランジの状態。摩耗が進むとロープが溝に食い込み切断リスクが上がる
- ドラムの点検:溝の摩耗・ワイヤロープの巻き乱れ
クレーン知識の出題傾向まとめ
| テーマ | 出題の切り口 |
|---|---|
| 天井クレーンの各部名称 | 「○○の役割はどれか」の選択問題 |
| 安全装置の種類と設置義務 | 「○○装置が設置義務のあるクレーンはどれか」 |
| ワイヤロープの廃棄基準 | 数値(10%・7%)の正誤判断 |
| クレーンの種類と構造 | 各クレーンの特徴の正誤判断 |
クレーン知識科目は暗記が中心ですが、テキストの図解を見ながら部品の位置関係をイメージして覚えると定着しやすくなります。
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本記事はクレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号)および安全衛生技術試験協会の受験案内に基づきます。受験前に安全衛生技術試験協会の公式サイト(https://www.exam.or.jp/)でご確認ください。
点検・検査に関する出題(クレーン知識科目)
クレーン知識科目では、クレーンの日常点検・月次点検・年次検査の内容と頻度も出題されます。
| 点検・検査の種別 | 頻度 | 主な確認事項 |
|---|---|---|
| 作業開始前の点検 | 作業日ごと | 巻過防止装置・ブレーキ・クラッチ・制御装置・ワイヤロープ |
| 月次定期自主検査 | 月1回以上 | 安全装置・ブレーキ・クラッチ・構造部分・ワイヤロープ |
| 年次定期自主検査 | 1年以内ごとに1回 | ガーダ・トロリー・フック・ワイヤロープ・安全装置の全般 |
出典:クレーン等安全規則第34〜38条
試験では「作業開始前に確認すべき装置はどれか」「月次検査の対象はどれか」という形で出題されます。頻度と確認対象をセットで覚えてください。
デリック関連の出題(限定なし受験者のみ)
クレーン・デリック運転士(限定なし)受験者は、クレーン知識科目でデリックの問題も出題されます。
- デリックの種類(スチフレッグ・ガイデリック・ジンポール・クライミング)
- デリックとクレーンの違い(デリックは自走しない・荷役専用機械)
- 傾斜角指示計の設置義務(デリックに義務付けられている)
デリックの問題は出題数が限られているため、各デリックの代表的な特徴を1〜2点ずつ押さえれば得点できます。
クレーン知識科目の学習戦略
クレーン知識は10問・30点配分で、足切りは4問正解(12点)以上です。全体の合否を左右する重要科目です。
- 各部名称はテキストの図を見ながら覚える:「ガーダ」「トロリー」「ドラム」「シーブ」の位置と役割を図と結びつけて理解するのが最短ルート。
- 安全装置の設置義務の数字(3t以上)は必須暗記:過負荷防止装置が「つり上げ荷重3t以上」のクレーンに義務付けられていることを正確に覚える。
- 廃棄基準の数値(10%・7%)は試験で必ず出る:ワイヤロープの廃棄基準は毎年の公表問題に繰り返し登場する頻出問題。
- クレーンの種類は特徴の違いをセットで覚える:「天井クレーンは天井のレールを走行」「橋形クレーンは地面のレールを走行」という対比で整理する。
科目別の学習の優先順位と時間配分の目安
クレーン・デリック運転士の学科試験は4科目で、配点は次のとおりです。
| 科目 | 問題数 | 配点 | 足切り基準 |
|---|---|---|---|
| クレーン及びデリックに関する知識 | 10問 | 30点 | 12点以上(4問) |
| 関係法令 | 10問 | 20点 | 8点以上(4問) |
| 原動機及び電気に関する知識 | 10問 | 30点 | 12点以上(4問) |
| 力学に関する知識 | 10問 | 20点 | 8点以上(4問) |
| 合計 | 40問 | 100点 | 60点以上(かつ各科目足切りクリア) |
出典:安全衛生技術試験協会 受験案内
クレーン知識と原動機電気は各30点配分(各10問)で、法令と力学は各20点(各10問)です。クレーン知識・原動機電気の2科目で総得点の60%を占めるため、この2科目に重点を置いた学習が合格への近道です。
クレーン知識科目の頻出問題と対策の最終チェックリスト
- □ 天井クレーンの主要部品(ガーダ・トロリー・ドラム・シーブ・フック)の名称と役割を言えるか
- □ 巻過防止装置の設置義務の例外(毎分1.5m以下など)を言えるか
- □ 過負荷防止装置の設置義務対象(つり上げ荷重3t以上)を言えるか
- □ ワイヤロープの廃棄基準(1よりの10%切断・公称径7%超)を言えるか
- □ フックの外れ止め装置はすべてのクレーンに義務付けられていることを知っているか
- □ 定格荷重と定格速度の定義の違いを説明できるか
- □ 各デリックの代表的な特徴(限定なし受験者のみ)を言えるか
チェックリストで「言えない」項目が残っている場合は、テキストで再確認してから公表問題の該当設問を解き直してください。
法令科目との連携ポイント(クレーン知識と法令を横断して学ぶ)
クレーン知識科目と関係法令科目は、同じ知識を別の角度から問う問題が多くあります。2科目をセットで理解すると得点効率が上がります。
| テーマ | クレーン知識での出題 | 法令での出題 |
|---|---|---|
| 安全装置 | 装置の名称・構造・動作原理 | 設置義務の有無・対象となるクレーン |
| ワイヤロープ | 種類・廃棄基準・安全係数の計算 | 安全係数の最小値の規定条文・廃棄基準の法的根拠 |
| 定格荷重 | 定義・計算方法・ジブ角度による変化 | 過負荷の禁止規定(クレーン則第17条) |
| 定期自主検査 | 月次・年次の点検内容 | 実施頻度・記録の保存義務(3年間) |
原動機・電気科目との連携ポイント
クレーン知識でブレーキの種類を学んだら、原動機・電気科目で電磁ブレーキとダイナミックブレーキの回路的な動作原理を追うと記憶が定着します。
- 電磁ブレーキ:電力供給時にブレーキ解放、電力遮断時にスプリングでブレーキ作動。停電時に自動ブレーキがかかる安全設計。
- ダイナミックブレーキ(発電制動):電動機を発電機として動作させ、その電気抵抗で制動力を得る。摩耗部品が少ないが、停止時には電磁ブレーキを併用する。
公表問題から見るクレーン知識科目の出題パターン一覧
安全衛生技術試験協会の公表問題(令和7〜8年度・3回分)を分析すると、クレーン知識科目では次のテーマが繰り返し出題されています。
- 天井クレーンの各部名称と役割(ほぼ毎回出題)
- ワイヤロープの廃棄基準の数値(ほぼ毎回出題)
- 安全装置の設置義務と種類(毎回複数問出題)
- クレーンの種類と構造の特徴(2〜3問程度)
- デリックの種類(限定なし受験者のみ・1〜2問)
これらのテーマを優先的に学習することで、効率よく得点できます。
クレーン知識科目の試験対策:絶対に落とせない10点の取り方
クレーン知識科目は10問・30点配分ですが、足切りは4問正解(12点)でクリアできます。8〜10問正解(24〜30点)を狙うためには、次のテーマを完全に仕上げてください。
- 天井クレーンの部品名と役割(ほぼ毎回出題):ガーダ・トロリー・ドラム・シーブ・フック・ホイストの区別
- ワイヤロープの廃棄基準(ほぼ毎回出題):「1よりの10%切断」「公称径7%超」の数値
- 安全装置(巻過防止・過負荷防止)の設置義務と例外(毎回複数問)
- クレーンの種類と構造の対比(2〜3問程度)
これらの4テーマだけで安定的に7〜8問正解できます。デリック(限定なし受験者のみ)は1〜2問のため、テーマ1〜4をしっかり固めてからデリックに進む順序が効率的です。
クレーン知識科目の想定問題と解き方の例
問題例1:天井クレーンの各部
「次のうち、天井クレーンのトロリーに関する記述として正しいものはどれか」
→ トロリーはガーダ上のレールを横行する台車で、ホイスト(巻き上げ装置)を搭載している。「ガーダ上を走行する」「レールを走行する」など移動方向(横行)を示す記述が正解の手がかりになります。
問題例2:廃棄基準
「ワイヤロープの廃棄基準に関する次の記述のうち、正しいものはどれか」
→ 「1よりの間で素線が10%以上切断」「公称径の7%を超える直径の減少」「キンクしたもの」が廃棄基準です。「5%以上」「10%を超える直径減少」など数値をずらした選択肢に注意します。

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