一級ボイラー技士の試験対策なら、こちらのアプリをご利用ください。
► 一級ボイラー技士 過去問・AI問題集(無料)
ボイラーの事故は人命にかかわる重大な結果をもたらします。一級ボイラー技士試験では、事故の種類・原因・緊急停止の判断基準・操作手順が出題されます。特に「どのような状態になったら即時停止するか」の判断基準は試験頻出です。
ボイラー事故の主な種類
| 事故の種類 | 主な原因 | 特徴 |
|---|---|---|
| 破裂・爆発 | 過圧・材料劣化・検査未実施 | 最も重大な事故。圧力容器の破壊を伴う |
| 低水位事故(空だき) | 給水不足・水面計の詰まりによる水位誤認 | 缶体の過熱・焼損・破裂につながる |
| 逆火(バックファイヤ) | 燃焼ガスの炉内蓄積後の点火・過剰な一次空気不足 | 爆発音と炎の逆噴出が起きる |
| 未燃ガス爆発(炉内爆発) | 点火前の炉内ガス滞留・燃焼失敗後の再点火 | パージ(換気)不足が主原因 |
| 過熱 | スケール付着・低水位・燃焼ガス偏流 | 伝熱管の変形・破損が起きる |
| 腐食による穴あき・亀裂 | 水処理不良・溶存酸素過多・低温腐食 | 点食(局部腐食)が進行して貫通孔になる |
緊急停止が必要な状態(即時停止条件)
ボイラー安全規則に基づき、以下の状態では直ちにボイラーを緊急停止させなければなりません。
燃料供給を遮断すべき場合
- 水位が安全低水面以下に下がった(または低水位警報が鳴った場合)
- 水位計が全て機能しなくなった(水位が確認できない状態)
- 圧力計が機能しなくなった(圧力の確認ができない状態)
- 安全弁が2個以上作動しているにもかかわらず圧力が下がらない
- ボイラー本体や配管から異常な漏れが発生した
- 燃焼装置・燃料供給系統に重大な損傷が発生した
- 炉内爆発・燃焼の異常消火が起きた
- 地震・火災などの異常事態が発生した
緊急停止の手順
緊急停止は手順通りに冷静に行うことが重要です。誤った手順は二次事故を招く危険があります。
基本的な緊急停止手順
- 燃料遮断:燃料コック・バーナーを緊急停止させ、燃焼を即時停止する
- 給気・通風の停止:炉内への空気供給を絞る(ただし完全遮断は爆発の危険があるため行わない)
- 原因の確認:何が原因で停止に至ったかを特定する
- 上長・関係者への報告:異常の内容・停止時刻を記録・報告する
低水位事故発生時の対処
- 絶対に給水を急激に行わない:過熱した缶体に冷水を急供給すると熱衝撃で破裂する危険がある
- 燃焼を停止→缶体が十分冷えてから徐々に給水する
- 缶体の変形・損傷を確認してから再稼働を判断する
逆火(バックファイヤ)発生時
- 燃料を遮断して燃焼を停止する
- 炉内をパージ(強制換気)して残留ガスを排出する
- パージ完了後に原因を調査(ガスバーナーのノズル詰まり・空気量の過不足等)
- 原因を是正してから再点火する
炉内爆発(未燃ガス爆発)の防止
炉内爆発はパージ(プレパージ・ポストパージ)で防止します。
- プレパージ(点火前換気):点火前に炉内をファンで強制換気し、滞留した未燃ガスを排出する
- ポストパージ(消火後換気):燃焼停止後にも換気を継続し、残留未燃ガスを排出する
- 換気量の目安:炉内容積の4倍以上(ただしこれは設計上の目安であり、法令で具体的数値を規定するものではない)
事故報告義務(ボイラー安全規則)
ボイラー安全規則第76条に基づき、ボイラーの破裂・爆発等の重大事故が発生した場合は、事業者は遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告しなければなりません。
- 報告内容:事故発生日時・場所・ボイラーの種類・事故の状況・被害状況等
- ボイラーを使用停止する場合は、使用停止命令の有無に関わらず安全を確保した上で停止する
一級試験での出題傾向
- 「低水位事故で急給水は行わない」理由(熱衝撃による破裂防止)は択一頻出
- 緊急停止すべき状態の正誤判断(「圧力計が機能しなくなった→停止すべき」等)
- プレパージの目的(滞留未燃ガスの排出)
出典:ボイラー及び圧力容器安全規則(昭和47年労働省令第33号)・ボイラー構造規格(昭和47年労働省告示第33号)・安全衛生技術試験協会 公表試験問題
作成:fufumumu_design|更新:2026年11月
一級ボイラー技士の試験対策なら、こちらのアプリをご利用ください。
► 一級ボイラー技士 過去問・AI問題集(無料)

コメント