二級ボイラー技士試験【ブロー作業】目的・種類・弁の開閉順序

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ボイラーのブロー(排水)操作は、缶水の水質管理と沈殿物除去を目的とした重要な日常作業です。二級ボイラー技士試験では「ブローの目的」「ブロー弁の操作順序」「ブローのタイミング」が繰り返し問われます。手順と理由をセットで覚えましょう。

ブローとは:2種類の排水作業

ボイラーのブロー(吹き出し)には、実施部位と目的によって2種類あります。

種類 実施部位 目的 頻度
底部ブロー(間欠ブロー) 缶胴底部 底部に沈殿したスラッジ(沈殿物)の排出 毎日1回が一般的(低負荷時または停止直前)
連続ブロー(表面ブロー) 缶水の水面付近 缶水のTDS(全溶解固形物)濃度を連続的に下げる 缶水濃度に応じて連続または断続的に実施

底部ブローの弁操作順序

底部ブロー弁は一般的に2弁直列(炉側弁と外側弁)が設置されています。操作順序は試験の頻出事項で、間違えると危険な状態になります。

開ける順序(ブロー開始):

  1. 炉側(内側)の弁を先に開く。
  2. 次に外側の弁をゆっくり開いて排水を開始する。

閉める順序(ブロー終了):

  1. 外側の弁を先に閉じる。
  2. 次に炉側(内側)の弁を閉じる。

この順序の理由:炉側弁は高温・高圧の缶水に直接接触するため摩耗・侵食が激しい部位です。常時開閉の主操作は外側弁で行い、炉側弁は2本目のシールとして保護します。この順序を守ることで、万一炉側弁がわずかに漏れていても外側弁が最後のシールとして機能します。

底部ブローを行うタイミング

底部ブローは原則として低負荷時または運転停止前に行います。

  • 低負荷時に行う理由:高負荷時(最大蒸発量で運転中)にブローをすると、給水量との差が大きく水位が急低下する危険がある。蒸気使用量が少ない朝の起動前・昼休み中が適している。
  • 高負荷時・昇圧中には行わない:水位管理が難しくなる。

ブロー中の水位管理

ブロー実施中は水面計で水位を常時監視します。水位が安全低水面に近づいたらブローを一時中断して給水し、水位が適正範囲に回復してからブローを再開します。

ブローで排出できる量は缶の許容最低水位(安全低水面)と現在の水位の差で制限されます。一度に大量のブローは禁止です。

ブローの水質管理における役割

ボイラーでは、給水に含まれるカルシウム・マグネシウム塩などのミネラル分が蒸発で濃縮されます。この濃縮した缶水が放置されるとスケール(水あか)の原因になります。ブローにより濃縮した缶水を排出し、新しい給水を補充することでTDS(全溶解固形物)濃度を管理範囲に維持します。

ブローしないと起きること 影響
TDS濃度の上昇 フォーミング・キャリオーバを引き起こし蒸気の純度が低下する。
スラッジの蓄積 缶底に沈殿物が積もり、局所的な過熱の原因になる。
スケールの生成 伝熱面にスケールが付着し熱効率が低下、さらに過熱損傷の原因になる。

試験頻出ポイントと誤りやすい問題

  • 底部ブローの弁操作は「炉側(内側)を先に開き、外側を先に閉じる」。逆の順序は誤り。
  • 底部ブローは「低負荷時または運転停止前」に行う。「高負荷時(最大出力時)」は誤り。
  • ブロー中は「水面計で水位を常時監視する」。水位が安全低水面に近づいたら中断する。
  • 連続ブローの目的は「TDS濃度を下げること」。スラッジの排出が目的なのは底部ブロー。
  • ブローを行いすぎると「水位低下・水の無駄・熱エネルギーの損失」につながる。適切な量を守る。

この記事のまとめ

  • 底部ブローはスラッジ排出が目的。連続ブローはTDS濃度管理が目的。
  • 弁操作は「炉側から開き、外側から閉じる」の順序で行う。
  • 底部ブローは低負荷時・運転停止前に行い、水位を常時監視する。
  • ブロー不足はフォーミング・スケール・過熱の原因になる。

出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題・ボイラー及び圧力容器安全規則(e-Gov法令検索)
作成:fufumumu_design|更新:2026年11月

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この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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