トラッククレーンの仕組みと種類:積載形との違いも含めて解説

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トラッククレーンは、トラックのシャシー(車台)にクレーンを搭載した移動式クレーンです。移動式クレーン試験では、トラッククレーンの仕組みや種類、ラフテレーンクレーンとの違いが頻出テーマになっています。また積載形トラッククレーン(ユニック)との区別も重要なポイントです。

トラッククレーンの基本構造

トラッククレーンは「下部走行体(トラックシャシー)」と「上部旋回体(クレーン部分)」で構成されています。最大の特徴は走行用エンジンとクレーン作業用エンジンを別々に搭載している点です。

部位 内容
下部走行体 トラックシャシー・走行用エンジン・複数軸のタイヤ・アウトリガー
上部旋回体 クレーン専用エンジン・ジブ(テレスコピック)・巻上装置・カウンタウエイト・運転室

走行時は下部の運転台、クレーン作業時は上部旋回体の運転室を使います。大型機種では上部旋回体に独立したクレーン専用エンジンがあるため、走行中でもクレーン側のウォームアップが可能です。

ラフテレーンクレーンとの違い

外観が似ているため混同されやすいですが、トラッククレーンとラフテレーンクレーンはいくつかの点で根本的に異なります。

比較項目 トラッククレーン ラフテレーンクレーン
エンジン数 走行用・クレーン用の2系統 1エンジン(PTOで動力分配)
走行性能 舗装路・高速道路走行向き 不整地・軟弱地盤走行向き
タイヤ軸数 4〜7軸程度(大型機種は多軸) 通常4輪(2軸)
公道自走 大型特殊免許+車検が必要(大型機は特殊車両通行許可も) 大型特殊免許+車検が必要
主な用途 都市部ビル建設・舗装路上での重量物クレーン作業 建設現場内・不整地での機動作業

トラッククレーンは舗装路を高速移動できるため、現場と現場の間を自走で移動する場面に向いています。大型機では100t超えの機種もあります。

積載形トラッククレーン(ユニック)との違い

「トラッククレーン」と「積載形トラッククレーン」は、クレーン等安全規則上まったく別の扱いです。この区別は試験で問われる重要なポイントです。

種類 定義 つり上げ荷重の例
移動式クレーン(トラッククレーン) クレーン機能が主目的。大型機が多い 25t〜数百t
積載形トラッククレーン(ユニック) 荷物の積み降ろし補助が主目的。小型が多い 2.9t・4.9t等が一般的

積載形トラッククレーンは荷物の積み降ろし補助装置として使われる小型クレーンです。つり上げ荷重が3t未満のものも多く、その場合は製造許可の対象外になります。

なお、クレーン等安全規則第69条の「過負荷禁止」はトラッククレーンを含む全ての移動式クレーンに適用されます。積載形トラッククレーンも同様です。

走行時の多軸ステアリング

大型のトラッククレーンは多軸タイヤを持ちます。複数の軸が同時にステアリング(操舵)できる構造になっており、横行(横向き移動)や小回りが可能な機種もあります。試験では「後軸操舵(後輪ステアリング)が可能な機種がある」という知識が問われることがあります。

試験でよく問われるトラッククレーンの知識まとめ

  • 走行用エンジンとクレーン専用エンジンを別々に持つ(ラフテレーンとの違い)
  • 舗装路・高速道路の走行に向いている(ラフテレーンは不整地向き)
  • アウトリガーを張り出して作業する(ラフテレーンと共通)
  • 積載形トラッククレーン(ユニック)はクレーンとは別の扱い
  • 公道走行には大型特殊免許と車検が必要
  • 超大型機(100t以上)は特殊車両通行許可が必要な場合がある

移動式クレーン運転士の公表問題では、「エンジンが2系統」「舗装路走行向き」という点でトラッククレーンを識別させる問題が出ています。ラフテレーン・クローラ・浮きクレーンとの比較表を頭に入れておくと、選択肢を一気に絞り込めます。

トラッククレーンとラフタークレーンの違い

比較項目 トラッククレーン ラフタークレーン(ラフテレーンクレーン)
走行装置 一般トラックのシャシー(2〜3軸) クレーン専用の4輪駆動オフロード走行装置
操作方法 走行とクレーンは別々の操作席(2人乗り)または同一(1人乗り) 走行・クレーン操作が1つのキャブで行える(1人乗り)
機動性 公道走行に優れるが不整地は苦手 不整地・狭小地でも走行できる
アウトリガー あり(前後・左右に展張) あり(大型の4本展張が一般的)

トラッククレーンの能力表示の読み方

トラッククレーンの能力表示では「つり上げ荷重」と「定格総荷重」が異なります。

  • つり上げ荷重:機械が最大限に発揮できる荷重(フックの重量を含む)
  • 定格総荷重:特定の作業条件(作業半径・ブーム長・アウトリガー張り出し)での最大荷重

実際の作業ではつり上げ荷重ではなく「その作業条件での定格総荷重」を基準にします。荷重表から必ず確認することが重要です。

トラッククレーンが活躍する現場

  • 資材のつり上げ・据え付け(橋梁・鉄骨建方等)
  • 重機の積み降ろし
  • 電柱・電信柱の設置
  • 配電盤・エアコン室外機等の屋上設置

公道走行ができるため、現場間の移動が自走でできることから建設現場で広く使われています。

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この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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