職場における腰痛予防対策|重量物の制限・介護職場の措置・心理社会的要因

第一種衛生管理者の試験全体については、こちらの記事もご参照ください。
▶ 第一種衛生管理者 試験ガイド(概要・合格率・勉強法)

職場における腰痛は、職業性疾病の中で最も多く報告される健康障害です。厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針」(2013年改訂)では、介護・福祉・運輸等の業種別の予防措置が詳しく示されています。試験では腰痛の種類・危険因子・具体的な予防措置が出題されます。

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職業性腰痛の種類

種類 主な原因 代表的な職種・作業
重量物取り扱い腰痛 重い物を持つ・運ぶ際の腰部への急激な負荷 倉庫・荷役・建設・農業等
腰痛(静的作業) 長時間の前傾・座位・立位による持続的負荷 VDT作業・精密作業・調理等
腰痛(介護関連) 患者・利用者の抱え上げ・移乗介助時の負荷 病院・介護施設・障害福祉
振動腰痛 フォークリフト等の全身振動による持続的ストレス 建設機械・農業機械の操縦

腰痛の危険因子

腰痛の発症・悪化に関係する要因を把握し、リスクアセスメントを実施することが求められます。

  • 物理的要因:重量物取り扱い・不良姿勢・長時間の同一姿勢・振動
  • 個人的要因:年齢・既往の腰痛・体力・筋力低下・肥満
  • 心理社会的要因:職場のストレス・過重労働・孤立感(腰痛の慢性化に関係)

腰痛予防の具体的措置

作業環境管理

  • 作業床の整備・段差の解消・十分な作業空間の確保
  • 重量物を持つ高さの調整(腰高付近での作業が理想)

作業管理

  • 重量物の重さ制限:満18歳以上の男性で体重の40%以下(例:60kgの人なら24kg以下)、女性は男性の60%程度を目安
  • 補助具(電動搬送機器・スライドシート)の活用
  • 2人以上での作業・抱え上げの最小化
  • 定期的な休憩・姿勢変換

健康管理

  • 腰部への負担が大きい業務への配置前・定期健診(腰痛に関する問診・X線等)
  • 有所見者への就業上の措置(作業転換・軽作業)
  • ストレッチ・体操の実施

試験での出題ポイント

  • 重量物の制限:男性(18歳以上)は体重の40%以下が目安
  • 介護職場での腰痛:2013年改訂指針で「ノーリフティングポリシー(抱え上げの禁止・補助具使用)」が推奨
  • 心理社会的要因(ストレス)が慢性腰痛のリスク因子であることが近年強調されている

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出典:
・厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針」(平成25年6月18日改訂)
・労働安全衛生規則 第628条(重量物取り扱い)

最新の試験日程・受験申請・公表試験問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会(www.exam.or.jp)の公式サイトでご確認ください。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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