クレーンを継続して使用するには、検査証の有効期間内に性能検査を受けて更新する必要があります。クレーン等安全規則第53条〜第55条に基づく手続きで、更新を怠ると法律違反となります。有効期間・申請先・必要書類・更新の流れを整理します。
検査証とは何か
クレーン等安全規則第12条により、つり上げ荷重3t以上のクレーンを設置する事業者は、あらかじめ所轄労働基準監督署長に設置届を提出し、落成検査を受けた後に検査証の交付を受けます。この検査証がなければクレーンを使用することができません。
検査証には製造者名・型式・つり上げ荷重・有効期間等が記載されており、クレーンを使用する間は常に保管しておく必要があります(第53条第3項)。
検査証の有効期間
クレーン等安全規則第53条第1項により、検査証の有効期間は2年です。ただし、落成検査・使用検査の結果によって、所轄労働基準監督署長が認めた場合は2年未満とすることができます。
| 有効期間の原則 | 例外 |
|---|---|
| 2年 | 落成検査・使用検査の結果により2年未満にすることが可能(第53条第1項ただし書き) |
有効期間が切れる前に性能検査を受けて更新しないと、検査証は失効します。失効したクレーンを使用することはできないため、有効期限の管理が重要です。
更新のための性能検査
検査証を更新するには、有効期間内に性能検査を受けます(第52条)。性能検査は、クレーンの各部の構造・機能が検査基準に適合しているかを確認する検査です。
性能検査の実施機関
- 所轄労働基準監督署長
- 厚生労働大臣が指定する検査機関(登録性能検査機関)
実務上は登録性能検査機関(公益社団法人ボイラ・クレーン安全協会など)が検査を行うケースがほとんどです。申請先を確認するには、クレーンの設置場所を管轄する機関に問い合わせます。
性能検査の申請手続き
- クレーン性能検査申請書
- クレーン検査証(現行のもの)
- 定期自主検査記録(直近のもの)
- 設置場所の見取り図
検査証の有効期間が切れた場合
何らかの事情で有効期間内に性能検査を受けられなかった場合、検査証は失効します。失効したクレーンを使用するには、改めて使用検査を受けて検査証の交付を受ける必要があります(第48条〜第51条)。
なお、クレーンを一時的に使用しない期間(使用休止期間)は、所轄労働基準監督署長に届け出ることで検査証の有効期間を停止させることができます(第14条)。使用を再開する際には有効期間内であれば引き続き使用できますが、期限が切れていれば使用検査が必要です。
定期自主検査との関係
| 区分 | 実施者 | 頻度 | 根拠条文 |
|---|---|---|---|
| 性能検査 | 登録性能検査機関等 | 2年ごと(検査証更新時) | 第52条 |
| 定期自主検査(年次) | 事業者(自主実施) | 1年以内ごとに1回 | 第34条 |
| 定期自主検査(月次) | 事業者(自主実施) | 1か月以内ごとに1回 | 第35条 |
| 作業開始前点検 | 事業者(自主実施) | 作業開始前毎回 | 第36条 |
試験での出題ポイント
- 検査証の有効期間:2年(第53条第1項)
- 更新に必要な検査:性能検査(第52条)
- 実施機関:所轄労働基準監督署長または登録性能検査機関
- 「有効期間は3年」「更新は定期自主検査で行う」→ いずれも誤り
まとめ
クレーン検査証の有効期間は2年で、更新には性能検査が必要です。有効期間内に申請を忘れると失効し、使用検査をやり直す必要が生じます。有効期限の管理と早めの申請手続きが実務上の重要ポイントです。

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