計画相談支援の基本報酬。サービス利用支援費・継続サービス利用支援費の単位数と計算。

福祉事業の開業と運営

計画相談支援の報酬は、他の障害福祉サービスと異なり「定員」も「1日あたり単位数」も存在しません。収入は、1件あたりの単位数×担当件数で計算します。基本報酬はサービス利用支援費(新規計画作成)と継続サービス利用支援費(モニタリング)の2種類で、取扱件数が39件以下と40件以上で単位数が変わります。この記事では、計画相談支援の基本報酬の単位数・区分・金額換算をまとめました。

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基本報酬は、サービス利用支援費と継続サービス利用支援費の2種類

計画相談支援の基本報酬は、次の2種類の費用から構成されます。

どちらの費用も、取扱件数(事業所の担当件数の平均)が39件以下か40件以上かで単位数が変わります。算定区分は(Ⅰ)と(Ⅱ)の2種類です。(出典:指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第523号)別表第17・令和8年6月1日適用分)

サービス利用支援費は、1件1,572単位(取扱件数39件以下)

サービス利用支援費の単位数は次のとおりです。

区分 適用条件 単位数(1件あたり)
サービス利用支援費(Ⅰ) 取扱件数39件以下の部分 1,572単位
サービス利用支援費(Ⅱ) 取扱件数40件以上の部分 732単位

出典:告示別表第17・令和8年6月1日適用分。取扱件数の計算方法は後述。

取扱件数が39件以下のすべての件は(Ⅰ)で算定します。40件以上になった部分は(Ⅱ)で算定します。たとえば担当件数が45件の場合、1〜39件目は1,572単位、40〜45件目は732単位で計算します。

継続サービス利用支援費は、1件1,308単位(取扱件数39件以下)

継続サービス利用支援費の単位数は次のとおりです。

区分 適用条件 単位数(1件あたり)
継続サービス利用支援費(Ⅰ) 取扱件数39件以下の部分 1,308単位
継続サービス利用支援費(Ⅱ) 取扱件数40件以上の部分 606単位

出典:告示別表第17・令和8年6月1日適用分。

同月にモニタリング(継続)と計画作成(新規)の両方が発生した場合、その月は継続サービス利用支援費を算定しません(告示注5)。月の途中で継続を行った後、同じ月に新たな計画作成に切り替わった場合も同様です。

取扱件数は、事業所全体の担当件数の平均で計算する

取扱件数は次の式で計算します。

取扱件数 = 利用者数(前6か月の平均)÷ 相談支援専門員の平均員数

出典:厚生労働省「障害福祉サービス等の報酬について」

「前6か月の平均」は、前月から遡って6か月分の月末の利用者数の平均です。相談支援専門員の平均員数については、常勤専従の相談支援専門員は1名あたり1.0として計算しますが、非常勤や兼務の場合はその実績時間に応じた換算が必要です(0.5や1.0など)。事業所の規模が変わったばかりで6か月の実績がない場合は、所管の指定権者(都道府県・市)の案内で確認してください。

機能強化型は、通常より単位数が高い

一定の要件を満たす事業所は、機能強化型として基本報酬が高くなります(機能強化型の詳しい解説はこちら)。

区分 新規(サービス利用支援費相当) 継続(継続サービス利用支援費相当)
機能強化型 計画相談支援費(Ⅰ) 2,014単位 1,761単位
機能強化型 計画相談支援費(Ⅱ) 1,914単位 1,661単位
機能強化型 計画相談支援費(Ⅲ) 1,822単位 1,558単位
機能強化型 計画相談支援費(Ⅳ) 1,672単位 1,408単位

出典:告示別表第17・令和8年6月1日適用分。機能強化型には取扱件数による(Ⅰ)/(Ⅱ)の区分は適用されません(要件を満たす事業所は全件で上記の単位数を算定)。

1単位の金額は、地域区分によって11.20円から10.00円の間で変わる

障害福祉サービスの報酬は「単位数×1単位の金額(円)」で計算します。計画相談支援の1単位の金額は、地域区分によって次のとおり変わります。

地域区分 1単位の金額
1級地(東京23区等) 11.20円
2級地 11.13円
3級地 11.05円
4級地 10.96円
5級地 10.90円
6級地 10.72円
7級地 10.68円
その他 10.00円

出典:厚生労働省告示第539号(指定障害福祉サービス等に要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示・別表)。自事業所の地域区分は指定権者(都道府県・市)の案内または厚生労働省の「地域区分について」で確認してください。

1か月分の収入の計算例

担当件数35件、全件をその他地域(1単位10.00円)で計算した場合の例です。

新規受付が月3件、モニタリングが月20件(6か月に1回なら担当35件÷6≒約6件/月だが、毎月のモニタリング件数は頻度設定によって変わります)のケースを想定します。

  • サービス利用支援費(Ⅰ):3件 × 1,572単位 × 10.00円 = 47,160円
  • 継続サービス利用支援費(Ⅰ):20件 × 1,308単位 × 10.00円 = 261,600円
  • 初回加算:3件 × 300単位 × 10.00円 = 9,000円
  • 合計:317,760円(処遇改善加算は別)

この例のように、継続サービス利用支援費(モニタリング)が月収の中心を占める構造になります。月収はモニタリング件数と頻度に大きく左右されるため、担当件数が増えても全員の頻度が低ければ月収の伸びは限られます。

処遇改善加算(5.1%・令和8年6月〜)が追加される場合は、上の合計に1.051をかけた金額が月の報酬総額になります(処遇改善加算の詳細はこちら)。

計算で注意する点は2つ

計画相談支援の報酬を計算するときに見落としやすい点を2つ整理します。

① 取扱件数で区分が変わる:担当件数が40件を超えた部分は(Ⅱ)の単位数になります。担当件数が増えるほど、1件あたりの単価が下がる仕組みです。取扱件数は「前6か月の平均」なので、急増したときのタイムラグに注意してください。

② 同月の計画作成と継続は一方のみ:同じ月に計画作成(サービス利用支援費)と継続(継続サービス利用支援費)の両方が発生した場合、継続は算定しません(告示注5)。たとえば4月にモニタリングを行い、その後4月中にサービス変更のための計画作成を行った場合、4月の継続サービス利用支援費は算定できません。

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この記事は、指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第523号・別表第17)および令和6年度障害福祉サービス等報酬算定構造(厚生労働省・p.32)の原文を確認して書いています(確認日:2026年11月1日)。地域区分の適用は都道府県・市の案内で確認してください。作成:fufumumu_design

この記事の出典

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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