ターミナルケアマネジメント加算は、末期の悪性腫瘍等の利用者に対して居宅介護支援事業所が手厚い支援を行った場合に算定できる加算です。算定できる要件は厳格で、算定回数・記録の整備・関係機関との連携が問われます。この記事ではターミナルケアマネジメント加算の算定要件・算定単位数・記録の書き方を整理します。
ターミナルケアマネジメント加算の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加算の単位数 | 400単位(死亡月に1回のみ算定) |
| 算定対象 | 末期の悪性腫瘍その他厚生労働大臣が定める疾患を有する利用者 |
| 算定回数 | 死亡月に1回限り |
| 利用者負担 | 利用者負担なし(居宅介護支援費は全額保険給付) |
算定要件
ターミナルケアマネジメント加算を算定するためには、以下の全ての要件を満たす必要があります。
①:対象疾患の確認
算定対象は「末期の悪性腫瘍その他厚生労働大臣が定める疾患を有する者」です。対象疾患は告示(厚生労働大臣が定める疾患等)に基づいており、主治医の医療記録等で対象疾患であることを確認することが前提です。
②:支援の内容(24時間以上の対応・医療機関との連携)
死亡日または死亡日前14日以内に以下の支援を行ったことが必要です。
- 利用者・家族の意向に基づき、24時間対応できる体制のもとで医療サービス・福祉サービスを提供する体制の確保を行ったこと
- 医療機関(主治医・訪問看護等)と連携し、利用者の状態変化への対応策を確認していること
③:居宅訪問または連絡調整の回数
死亡日前14日以内(死亡日も含む)に、次のいずれかを2回以上行ったことが必要です。
- 居宅を訪問して面接(モニタリング)
- 関係するサービス事業者・医療機関等への連絡・調整
この「2回以上」の記録が算定の根拠となるため、実施日時・内容・対応者を記録に残すことが必要です。
④:記録の作成
以下の記録を作成することが要件です。
- ターミナル期における利用者の意向(本人・家族の「在宅での最期」または「入院」等についての意向)
- 医療機関(主治医・訪問看護等)との連絡・調整の状況
- 死亡日前14日以内の訪問・連絡調整の内容・日時
記録の書き方と保管
算定の際の記録は、「居宅介護支援経過記録」(ケアプラン第6表に相当する経過記録)に詳細に残すことが原則です。
| 記録項目 | 記録例 |
|---|---|
| 利用者・家族の意向 | 「◯月◯日 本人より『できる限り自宅で過ごしたい』との意向を確認。家族(長男)も同意している」 |
| 主治医との連絡内容 | 「◯月◯日 主治医△△Dr.へ電話。現在の状態(予後3〜4週間との見通し)・緊急時の対応方針を確認した」 |
| 訪問日時と確認内容 | 「◯月◯日 居宅訪問。ADL低下(歩行困難)を確認。緊急時対応について本人・家族と確認」 |
| サービス調整の内容 | 「◯月◯日 訪問看護ステーション□□に電話。看取り体制・24時間対応の確認・在宅看取り後の手順を確認した」 |
算定時の注意点
- 入院して死亡した場合の扱い:利用者が入院後に死亡した場合でも、死亡日が死亡月に含まれれば算定可能です。ただし、算定要件(前14日以内の2回以上の訪問・連絡調整)を満たしていることが条件です
- 施設へ入所した場合:介護保険施設(特養・老健等)に入所した場合は居宅介護支援の対象外となるため算定できません
- 同月に他の加算と重複する場合:死亡月に入退院連携加算等の他の加算も算定している場合は、各加算の算定要件が重複していないか確認してください
居宅介護支援事業所の加算収入を含む収支の試算は、居宅介護支援事業所(ケアマネ事務所)収支シミュレーターで確認できます。
参考・出典
- 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第20号)
- 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)
- 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について(平成11年老企第22号通知)
この記事は2026年11月時点の法令に基づいています。算定の詳細は解釈通知・事業所所在地の市区町村に確認してください。
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