補助散水栓はスプリンクラー設備の配管に接続された小型の消火栓で、スプリンクラーヘッドが届きにくい場所(便所・脱衣室・浴室など)の補助消火に使います。放水量は2号消火栓と同じ60L/min以上ですが、放水圧力は0.1MPa以上と2号消火栓(0.25MPa以上)より低い設定です(消防法施行規則第14条)。屋内消火栓とは独立した設備ではなく、スプリンクラー設備の一部として設置します。
作成:fufumumu_design(ふふ)/作成日:2026年10月28日/数字の出典は各表の下に記載しています。
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補助散水栓を設置する理由
スプリンクラー設備の設置義務がある建物でも、すべての空間にヘッドを設置できるわけではありません。便所・脱衣室・浴室・トイレなど水ぬれによる被害が大きく、かつ可燃物が少ない場所はヘッド設置の除外対象になっています。
しかし、これらの除外場所が廊下・通路などの有効到達距離外にある場合、代わりに補助散水栓を設けることでスプリンクラー設備の設置義務を満たすことができます。
補助散水栓の性能基準
| 項目 | 基準値 |
|---|---|
| 放水量 | 60L/min以上 |
| 放水圧力 | 0.1 MPa以上 |
| ホースの長さ | 15m以下(屋内消火栓2号と同じ) |
| ノズルの種類 | 易操作性(1人で操作できるもの) |
出典:消防法施行規則第14条第1項第4号(2026年10月28日に確認)
放水量・放水圧力は屋内消火栓の2号(60L/min・0.25MPa)に近い水準ですが、放水圧力の下限が0.1MPaと低く設定されています。これはスプリンクラー設備の配管に接続するため、系統全体の圧力に合わせた設定です。
補助散水栓と屋内消火栓の違い
| 項目 | 補助散水栓 | 屋内消火栓(2号) |
|---|---|---|
| 接続元の設備 | スプリンクラー設備の配管 | 屋内消火栓設備の専用配管 |
| 放水量 | 60L/min以上 | 60L/min以上 |
| 放水圧力 | 0.1 MPa以上 | 0.25 MPa以上 |
| ホース長さ | 15m以下 | 15m以下 |
| 目的 | スプリンクラーのヘッド未設置部分の補助消火 | 初期消火(在館者が操作) |
| 設置根拠 | スプリンクラー設備の設置基準(施行規則第14条) | 屋内消火栓の設置基準(施行規則第12条) |
出典:消防法施行規則第12条・第14条(2026年10月28日に確認)
補助散水栓はスプリンクラー設備の一部であり、専用の加圧送水装置を持ちません。スプリンクラー設備のポンプが補助散水栓にも送水します。
設置場所の考え方
補助散水栓は、ヘッドが設置されていない防火対象物の部分のうち、廊下・通路・階段・エレベーター乗降口・便所・脱衣室・浴室のような場所に設けます。ホース(15m)と散水範囲(2.6m)を合わせた有効到達距離内に当該部分が入ることが設置の条件です。
補助散水栓の格納箱と外観
補助散水栓はホース・ノズル・開閉バルブをまとめた格納箱に収められます。外観は屋内消火栓の格納箱と似ていますが、「補助散水栓」の表示があります。試験の鑑別問題では、外観の写真や図から屋内消火栓と補助散水栓を区別する問題が出ることがあります。
試験で問われるポイント
| 問われる内容 | 答え |
|---|---|
| 補助散水栓はどの設備の一部か | スプリンクラー設備の一部(屋内消火栓設備ではない) |
| 補助散水栓の放水量は何L/min以上か | 60L/min以上 |
| 補助散水栓の放水圧力は何MPa以上か | 0.1 MPa以上 |
| 補助散水栓のホース長さは何m以下か | 15m以下 |
| 補助散水栓をどこに設置するか | ヘッド未設置部分(便所・脱衣室・浴室等)への有効到達のため |
まとめ
補助散水栓はスプリンクラー設備の配管に接続された小型消火栓で、ヘッドを設置できない場所(便所・浴室等)の補助消火に使います。放水量60L/min以上・放水圧力0.1MPa以上・ホース15m以下が基準値です。屋内消火栓とは独立した設備ではなくスプリンクラー設備の一部であることが、試験で問われる最大のポイントです。屋内消火栓の基準は屋内消火栓の種類と設置基準にまとめています。
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