消火器の放射試験は、消火薬剤を実際に放射して放射性能を確認する試験です。消防法施行規則第31条の3に基づき、製造年から耐用年数(粉末は10年、液系は8〜10年)を超えた消火器が対象で、抽出して実施します。放射試験は蓄圧式・加圧式ともに内部点検と異なる実施判断基準があります。
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▶ 消防設備士 乙種第6類 問題集
放射試験とは何か
放射試験は消火器の消火薬剤を実際に放射させ、次の項目を確認します。
- 放射時間:規定時間以上の放射が継続できるか
- 放射距離:規定距離以上に薬剤が届くか
- 放射の均一性:薬剤が詰まりなく放出されるか
- 安全弁・放射機構の正常動作
放射試験は消火器を実際に使い切るため、試験後の消火器は廃棄または薬剤充填・整備が必要です。
放射試験の実施対象と頻度の根拠
放射試験の実施根拠は消防法施行規則第31条の3(消火器具の点検)と消防庁告示の点検要領に定められています。
| 対象 | 実施条件 | 根拠 |
|---|---|---|
| 製造年から耐用年数を超えた消火器 | 設置本数のうち一定割合(おおむね20〜50%)を抜き取り実施 | 消防法施行規則第31条の3・消防庁告示 |
| 外観点検で異常が確認された消火器 | 異常内容に応じて実施を判断 | 点検要領に基づく判断 |
| 内部点検で薬剤の状態に疑いがある場合 | 必要に応じて実施 | 点検員の判断 |
消火器の耐用年数の目安
放射試験の実施判断の基準になる耐用年数の目安は次のとおりです(製造年からの年数)。
| 消火器の種類 | 耐用年数の目安 |
|---|---|
| 粉末消火器(加圧式) | 製造年から10年 |
| 粉末消火器(蓄圧式) | 製造年から10年 |
| 強化液消火器(蓄圧式) | 製造年から10年 |
| 機械泡消火器(蓄圧式) | 製造年から10年 |
| CO2消火器 | 製造年から10年(容器の耐圧検査は別途必要) |
ただし、耐用年数は廃棄基準ではなく点検強化の目安です。耐用年数を超えた消火器が即廃棄になるわけではなく、放射試験・内部点検の結果で個別に判断します。
放射試験の実施方法
放射試験は屋外の安全な場所で実施します。手順の概要は次のとおりです。
- 設置場所から消火器を取り出し、外観確認(安全栓・圧力計)
- 試験場所(屋外の風のない安全な場所)に移動
- 安全栓を抜き、レバーを操作して放射開始
- 放射時間・放射距離・放射の均一性を確認・記録
- 放射終了後、残薬剤の確認
- 試験後の処置:廃棄または薬剤充填・整備
放射試験後の対応
放射試験で薬剤を放射した消火器は、放射後の状態に応じて対応が異なります。
- 放射性能が良好だった消火器:薬剤充填・整備を行い再使用可
- 放射異常(詰まり・放射距離不足等)があった消火器:廃棄
- 容器本体に腐食・変形等の問題がある消火器:廃棄
乙6試験での出題ポイント
乙6試験では「放射試験の実施対象(耐用年数を超えた消火器の抜き取り)」「実施場所(屋外・安全な場所)」「放射試験後の消火器の処置」が出題されます。放射試験は内部点検とは別の試験で、実施後は廃棄または整備・充填が必要になる点を押さえておくことが重要です。
まとめ
消火器の放射試験は、製造年から耐用年数(粉末・蓄圧式は10年)を超えた消火器を対象に、設置本数の一定割合を抜き取って実施します(消防法施行規則第31条の3・消防庁告示)。試験では放射時間・放射距離・放射の均一性を確認します。放射試験は消火器を実際に使い切るため、試験後の消火器は廃棄または薬剤充填・整備が必要です。実施場所は屋外の安全な場所で、実施者は消防設備士乙6または点検資格者に限られます。
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