漏電火災警報器の受信機の種類と機能。一次側・二次側・試験スイッチの役割

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漏電火災警報器は、零相変流器(ZCT)と受信機の2つが連携して動きます。ZCTが漏電を検知し、その信号を受けて警報を発するのが受信機です。消防設備士 乙7の試験では、受信機の種類・機能・設置基準が繰り返し問われます。この記事では受信機そのものの構造と、試験で問われやすいポイントを整理します。

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受信機の役割は変流器からの信号を受けて警報を出すこと

漏電火災警報器の受信機は、零相変流器が検知した漏洩電流の信号を受け取り、音響装置(ベルやブザー)を鳴らして建物の関係者に知らせる装置です。

正常な電路では、往きと帰りの電流は等しく、ZCT内で打ち消し合います。漏電が発生すると往復の電流に差が生まれ、ZCTがその差分の電流(漏洩電流)を検知します。この検知信号が受信機に送られて初めて警報が発令されます。受信機はシステムの「出力側」にあたる装置です。

一次側保護と二次側保護の違い

漏電火災警報器には、変流器をどこに取り付けるかによって「一次側保護」と「二次側保護」の2種類があります。

種類 変流器の取付位置 検知する範囲
一次側保護 変圧器の一次側(高圧側) 変圧器から二次側の電路全体
二次側保護 変圧器の二次側(低圧側) 二次側の電路のみ

一次側保護は変圧器の高圧側に変流器を設置するため、二次側の配線全体をカバーできます。二次側保護は低圧側に設置するため、検知範囲は二次側回路に限定されますが、設置工事が容易なため一般の建物では多く採用されています。

試験では「一次側・二次側のどちらに変流器を設置するか」という問い方で出題されることがあります。図を見ながら変圧器の前後のどちら側にZCTがあるかを確認する練習が有効です。

受信機が備える機能。試験スイッチ・音響装置・表示灯

受信機には、漏電の検知と警報に関わる複数の機能が備わっています。試験でよく問われる機能は次の3つです。

試験スイッチ 受信機自体が正常に動作するか確認するためのスイッチです。試験スイッチを操作すると、設定した試験電流を流して受信機の動作確認ができます。作動確認は公称作動電流値の1.5倍以内の電流で行います(漏電火災警報器に係る技術上の規格を定める省令)。

音響装置 漏電を検知したときに鳴動するベル・ブザー等の装置です。音圧の基準は音響装置の中心から1mの距離で70dB以上と定められています(規格省令第9条)。試験では「70dB・1m」という数値が繰り返し出題されます。

表示灯 漏電が発生した回路を示すランプです。複数の変流器を接続している設備では、どの回路が漏電しているかを表示灯で確認できます。

音響装置の規格。70dB・1mは暗記必須

規格省令第9条では、受信機に内蔵または接続される音響装置について次のように定めています。

  • 音圧: 音響装置の中心から1mの距離で70dB以上
  • 鳴動: 漏電信号を受信してから確実に鳴動すること
  • 停止機能: 警報音の停止は手動で操作できること(自動復旧は不可)

「70dB」「1m」の組み合わせは鑑別問題でも数字ドリルでも頻出です。「何メートルで何dB以上か」という問い方に対して即答できるよう繰り返し確認しておきます。

受信機の設置場所の基準

受信機の設置場所については、消防法施行規則第24条の2に規定があります。主な要件は次のとおりです。

  • 常時人がいる場所、または防火対象物の関係者が使いやすい場所に設置する
  • 点検や操作がしやすい場所に設置する
  • 雨水や水がかかるおそれのない場所に設置する

試験では「常時人がいる場所」という表現で問われることが多いです。「無人の倉庫でも設置できるか」といった問い方で引っかかりやすい選択肢が作られることがあります。

試験操作の手順と確認内容

受信機の試験操作(作動試験)の基本的な手順は次のとおりです。

まず、試験スイッチを操作して試験電流を流します。このとき流す電流は、公称作動電流値の1.5倍以内の値です。受信機が正常であれば音響装置が鳴動し、表示灯が点灯します。確認後、試験スイッチを元の位置に戻して音響装置を手動で停止させます。

「試験電流の倍率は何倍以内か」という問いには「1.5倍以内」と答えます。この数値も頻出です。

鑑別問題での出題パターン

乙7の鑑別問題では、受信機の写真や図を見て名称・機能を答える形式が出ます。よく問われるのは次の点です。

  • 受信機の写真を見て「試験スイッチ」「音響装置(ベル)」「表示灯」の名称を答える
  • 受信機と変流器の接続図を見て、一次側保護か二次側保護かを答える
  • 音響装置の音圧基準の数値(70dB・1m)を答える

鑑別問題は写真や図と実際の部品・装置の名称を結びつける練習が必要です。問題集で繰り返し確認することが得点に直結します。

受信機の要点まとめ

項目 内容 根拠
役割 変流器からの信号を受けて音響警報を発する 施行規則第24条の2
一次側保護 変圧器の一次側(高圧側)に変流器を設置 施行規則第24条の2
二次側保護 変圧器の二次側(低圧側)に変流器を設置 施行規則第24条の2
音響装置の音圧 中心から1mの距離で70dB以上 規格省令第9条
試験電流 公称作動電流値の1.5倍以内 規格省令
設置場所 常時人がいる場所・防火対象物の関係者が使いやすい場所 施行規則第24条の2

受信機の学習では「70dB・1m」「1.5倍以内」の2つの数値、「一次側・二次側の違い」「設置場所の条件」を軸に理解を固めると、筆記・鑑別の両方で対応できます。

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この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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