訪問介護の通院等乗降介助は1回97単位です。その他地域(10.00円)では970円、1級地(11.40円)では1,105円になります。身体介護(30〜60分387単位・3,870円)と比べると約25%の単価水準で、通院介助が多い利用者を受け入れる際は収益計画に影響します。
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通院等乗降介助とは何か
通院等乗降介助とは、通院・外出時に車両への乗り降りを介助するサービスです。居宅から乗車させ、目的地で降車させるまでの一連の介助が対象になります。
算定単位は1回97単位で固定されています。身体介護のような時間区分はなく、1回の乗降介助ごとに97単位を算定します。
訪問介護の区分は、身体介護・生活援助・通院等乗降介助の3種類です。通院等乗降介助は乗降の介助という行為に紐づいた区分で、院内での移動介助や診察の付き添いが主体になる場合は算定要件が異なります。正確な算定要件は厚生労働省の告示・通知でご確認ください。
97単位は各地域でいくらか
訪問介護の地域区分は人件費割合70%で設定されており、1単位あたりの単価は地域によって10.00〜11.40円に分かれます。
| 地域区分 | 単価(円/単位) | 97単位の金額 |
|---|---|---|
| 1級地 | 11.40 | 1,105円 |
| 2級地 | 11.12 | 1,078円 |
| 3級地 | 11.05 | 1,071円 |
| 4級地 | 10.84 | 1,051円 |
| 5級地 | 10.70 | 1,037円 |
| 6級地 | 10.42 | 1,010円 |
| 7級地 | 10.21 | 990円 |
| その他 | 10.00 | 970円 |
金額はfloor処理(小数点以下切り捨て)で計算しています。例:97×11.40=1,105.8→1,105円。
身体介護と比べると単価は約25%
身体介護の主力区分(30分〜1時間・387単位)と比較します。
| 区分 | 単位数 | その他地域(円) | 1級地(円) |
|---|---|---|---|
| 身体介護30〜60分 | 387 | 3,870 | 4,411 |
| 通院等乗降介助 | 97 | 970 | 1,105 |
| 比率 | 通院等乗降介助は身体介護30〜60分の約25%の単価 | ||
通院等乗降介助は移動介助1回の行為に対する報酬のため、身体介護に比べて1回あたりの収入は低くなります。
月収入への影響:20回通院介助した場合
利用者が月20回の通院介助を必要とする場合(週5回程度)の月収入試算です。
- その他地域: 970円×20回=19,400円/月
- 1級地: 1,105円×20回=22,100円/月
同じ月20回を身体介護30〜60分(3,870円)で対応した場合は77,400円です。通院等乗降介助のみになると収入が大きく下がります。
通院介助のあるケースを受け入れる際の収益計画
通院等乗降介助の単価が低い理由は、乗降という行為に特化した区分のためです。実際の通院支援は乗降介助に加えて、院内での待機・移動介助が発生することも多く、それらは別途身体介護として算定できる場合があります。
収益計画上のポイントを整理します。
- 通院介助が多い利用者は1回あたりの収入が低い傾向がある
- 院内での身体介助が発生する場合は身体介護との組み合わせで算定できる場合がある(算定要件は通知で確認)
- 通院介助中心の利用者が多い場合は、月の延べ訪問回数を増やす体制が必要になる
全国平均の訪問1回あたり収入は3,855円(令和7年度介護事業経営概況調査)です。通院等乗降介助(970〜1,105円)はこれを大きく下回るため、利用者構成の中で通院介助の割合が高まると月収入に影響します。
算定の実務
通院等乗降介助を算定する際の主な確認事項です。
- ケアプランに通院等乗降介助として位置づけられているか
- 運転者は訪問介護員(ヘルパー)であるか(運転だけの場合は算定できない)
- 乗降介助を行ったか(送迎のみでは算定不可)
正確な算定要件・算定できるケース・できないケースは厚生労働省の告示・通知および各都道府県の指定担当課でご確認ください。
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参照した資料
令和6年厚生労働省告示第86号(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準)。平成27年厚生労働省告示第93号(地域区分)。令和7年度介護事業経営概況調査(令和6年度決算)。金額はfloor処理(小数点以下切り捨て)で計算。数値は令和8年10月時点。


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