液化石油ガス設備士の第一種と第二種の違い

液化石油ガス設備士には第一種と第二種の2種類があります。最大の違いは「工事できる設備の範囲」です。第一種は供給設備(ガスボンベ・調整器・ガスメーター等)と消費設備(配管・ガス機器等)の両方の工事ができますが、第二種は消費設備の工事のみに限定されます。

この記事では、第一種と第二種の違い・どちらを受験すべきか・試験内容の差を整理します。出典はKHK(高圧ガス保安協会)の国家試験受験案内書(令和8年度)および液石法です。

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第一種と第二種の工事範囲の違い

液石法上の区分と工事できる範囲は次のとおりです。

種別 供給設備の工事 消費設備の工事
第一種液化石油ガス設備士 できる できる
第二種液化石油ガス設備士 できない できる

出典:KHK「液化石油ガス設備士 国家試験受験案内書(令和8年度)」・液石法

供給設備と消費設備の違い

供給設備と消費設備の区分を理解しておくことで、第一種と第二種の差がわかりやすくなります。

設備の種類 内容 例
供給設備 LPガスを貯蔵・調整して需要者に供給する設備 ガスボンベ(容器)・調整器・ガスメーター・気化器
消費設備 供給された LPガスを末端で使用する配管・機器 屋内外配管・ガスコンロ・給湯器・床暖房の配管接続

供給設備はLPガスを貯蔵・分配する「根元」の部分、消費設備は実際にガスを使う「末端」の部分と考えると整理しやすいです。

どちらを受験すべきか

就職・転職先の仕事内容によってどちらを受験するかが変わります。

想定する仕事内容 推奨される種別
LPガス販売会社でのガス機器設置・配管工事全般 第一種
管工事業者でのガス機器接続・内管工事 第二種(または第一種)
住宅リフォームでのガス機器交換・接続 第二種
供給設備の設置・保安点検業務 第一種

将来的にLPガス業界での幅広い仕事を目指す場合は、第一種を取得しておく方が担当できる範囲が広くなります。第二種だけでも消費設備工事は担当できるため、まず第二種で実績を積むという選択もあります。

試験内容の差

第一種と第二種では試験内容(科目・出題範囲)が異なります。第一種の方が試験範囲が広く、供給設備に関する問題が出題されます。受験案内書では種別ごとに試験内容が記載されているため、申し込み前に確認してください。

項目 第一種 第二種
法令科目 供給設備・消費設備両方に関わる法令 消費設備中心の法令
配管理論等 供給設備・消費設備両方の技術基準 消費設備中心の技術基準
技能試験 供給設備・消費設備の施工 消費設備の施工

出典:KHK「液化石油ガス設備士 国家試験受験案内書(令和8年度)」

手数料・申し込み手続きの違い

第一種・第二種ともに同じKHKの国家試験として申し込みます。令和8年度の手数料は電子申請22,700円・書面申請23,200円で、種別によって金額は変わりません。

申し込み時に受験する種別(第一種または第二種)を選択します。種別を変更したい場合は締め切り前に手続きが必要なため、申し込み前にどちらを受験するかを決めておいてください。

第一種と第二種についてよくある質問

Q. 第二種を持っていれば第一種の試験で一部免除はありますか?

KHKの受験案内書に科目免除の規定が記載されています。第二種保有者の第一種受験時の免除については、受験案内書または KHKに確認してください。

Q. 求人で「液化石油ガス設備士」と書かれている場合は第一種・第二種どちらですか?

求人票に種別の記載がない場合は、採用先に直接確認してください。LPガス販売会社の場合は供給設備の工事もあるため、第一種を必須としていることが多い傾向があります。

Q. 第一種と第二種を同時に受験できますか?

申し込み時に種別を1つ選択します。同時に2種別を受験することは通常の申し込みではできません。詳細はKHKの受験案内書をご確認ください。

Q. 第二種から第一種に切り替えるには最初から受け直しですか?

第一種の受験は第二種の資格保有に関係なく申し込みができます。試験の一部免除については KHKの受験案内書または問い合わせ先に確認してください。

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作成日:2026年11月 / 出典:KHK「液化石油ガス設備士 国家試験受験案内書(令和8年度)」・液石法(https://shiken.khk.or.jp/shiken.html)

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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