消防設備士の免状には甲種第1〜5類のほかに「甲種特類(甲特)」があります。甲特は「特殊消防用設備等」(通常の消防設備の代わりとなる特殊な設備)の工事・整備・点検ができる免状です。甲3を含む甲1・甲2・甲3・甲4・甲5のうち3種類以上を取得していることが受験資格の一つです。甲特を持つと、特殊な設計・認定を受けた消防設備の工事・整備ができるようになります。
この記事では、甲特の概要・甲3との業務範囲の違い・受験資格・取得のメリットを整理します。
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甲特(甲種特類)とは
甲種特類は「特殊消防用設備等」に対応した免状です。「特殊消防用設備等」とは、消防法施行令第29条の4に定める、通常の消防設備に代わるものとして総務大臣が認定した特殊な設備です。
- 通常の消防設備(スプリンクラー・CO2消火設備等)と同等以上の消火・避難性能を持つと認定された特殊設備が対象
- 特殊な設計・性能が認められた設備のため、通常の消防設備士(甲1〜5類)では対応できない
- 甲特を持つ消防設備士のみが工事・整備・点検を行うことができる
甲種第1〜5類と甲特の業務範囲の違い
| 免状の種類 | 対応できる設備 |
|---|---|
| 甲種第1類 | 屋内消火栓設備・スプリンクラー設備・水噴霧消火設備・屋外消火栓設備 |
| 甲種第2類 | 泡消火設備 |
| 甲種第3類 | 不活性ガス消火設備・ハロゲン化物消火設備・粉末消火設備 |
| 甲種第4類 | 自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備・消防機関へ通報する火災報知設備 |
| 甲種第5類 | 金属製避難はしご・救助袋・緩降機 |
| 甲種特類 | 特殊消防用設備等(上記の代替として認定された特殊な設備全般) |
甲特の受験資格
甲特を受験するためには、次の条件を満たす必要があります(消防法第17条の8)。
- 甲種の消防設備士免状(第1類・第2類・第3類・第4類・第5類)のうち3種類以上を取得していること
- 上記の条件のみで受験資格が得られる(学歴・実務経験は不要)
甲3を取得後、さらに甲1・甲4・甲5等を取得してから甲特を目指すルートが一般的です。
甲特を取るメリット
- 特殊消防用設備等に対応できる唯一の免状のため、特殊設備を扱う企業で希少価値がある
- 甲1〜5類の複数の免状を持っている技術者の最終目標として位置づけられることがある
- 防災設備業界のキャリアとして「特類まで取得した技術者」は評価が高い
甲特の試験内容
甲特の試験は通常の甲種(第1〜5類)と異なる出題範囲があります。
- 筆記:性能規定・特殊消防用設備等の概要・技術基準に関する知識
- 実技:特殊消防用設備等の鑑別・製図(機能・設計に関する問題)
- 甲特の試験には「消防関係法令(共通)」の出題もあり、他の甲種免状を持っていれば科目免除が使える
甲3を持つ方の甲特に向けたステップ
甲3→甲特に向けた資格取得の一般的なルートです。
- 甲3(不活性ガス・ハロゲン化物・粉末消火設備)を取得
- 甲4(自動火災報知設備)を取得(法令共通免除が使える)
- 甲1(屋内消火栓・スプリンクラー)を取得
- 3種類以上の甲種免状が揃ったら甲特の受験資格を取得
- 甲特を受験・取得
試験の出題ポイント
- 「甲種特類の受験資格はどのような条件か」→ 答え:甲種(第1〜5類)のうち3種類以上を取得していること
- 「特殊消防用設備等の工事ができるのはどの免状を持つ消防設備士か」→ 答え:甲種特類の消防設備士
- 「甲3の免状で対応できる設備に特殊消防用設備等は含まれるか」→ 答え:含まれない。甲特が必要
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出典:消防法第17条の8(甲種受験資格)・消防法施行令第29条の4(特殊消防用設備等)・消防試験研究センター受験案内(特類)。
作成日:2026年11月5日

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