CO2消火設備(ガス系消火設備全般)の起動から放出までは、電気的な信号の連鎖で制御されます。火災感知器が検知→受信機(制御盤)が信号を受信→音響警報・表示灯が作動→遅延後に起動装置が動作→容器弁が開放→薬剤放出、という流れです。甲3の試験では「起動の流れ」「電源の種類(商用・非常電源)」「感知器との連動」が出題されます。
この記事では、CO2消火設備の電気系統の構成・信号の流れ・制御盤の役割・電源構成を整理します。
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起動から放出までの信号の流れ(自動起動の場合)
- 防護区画内の火災感知器が反応(煙感知器・熱感知器等の2個以上の感知器が動作)
- 受信機(自動火災報知設備の受信機またはガス系消火設備専用の制御盤)が信号を受信
- 音響警報装置(ベル・サイレン)が鳴動・表示灯が点灯(防護区画内外に避難を促す)
- 自動閉鎖装置が動作(換気設備の停止・防火ダンパーの閉鎖・開口部の閉鎖)
- 遅延装置のカウントダウン(20秒以上)
- 起動装置(電磁弁または起動用ガス容器の操作管)が開放される
- 容器弁が開放されてCO2(またはガス系薬剤)が貯蔵容器から流出
- 選択弁が開放されて対象防護区画の配管にガスが流れる
- 噴射ヘッドからガスが放出される
制御盤(受信機)の役割
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 感知器からの信号受信 | 防護区画内の感知器(2個以上の動作で確認)から火災信号を受信する |
| 音響警報の出力 | 防護区画内外の音響警報装置に鳴動信号を出力する |
| 連動設備の制御 | 換気設備の停止・自動閉鎖装置の動作信号を出力する |
| 起動制御 | 遅延装置を経由して起動装置(電磁弁等)に開放信号を出力する |
| 選択弁の制御 | 複数の防護区画がある場合、起動した防護区画の選択弁を開放する信号を出力する |
| 状態表示 | 各部の動作状態(感知器動作・起動・放出完了等)を表示する |
電源の構成
CO2消火設備の制御盤・電気系統の電源は、商用電源(通常の100V/200V電源)と非常電源の2系統で構成されます。
| 電源の種類 | 内容 |
|---|---|
| 常用電源(商用電源) | 通常時に使用する交流電源(系統電力)。停電時は使用できない |
| 非常電源 | 停電時でも設備を動作させるための電源。有効時間30分以上が必要(#18 非常電源の記事参照) |
感知器の種類と動作条件
甲3の対象設備では、自動起動のために火災感知器(自動火災報知設備の感知器)と連動させます。
- 一般的に2種類の感知器(または同種の感知器2個以上)が動作したときに起動信号を発する「交差回路方式」が採用されることが多い
- 感知器の誤作動による誤放出を防ぐため、2段階の確認が必要な構造とする
- 感知器の種類(煙感知器・熱感知器・炎感知器)は防護区画の用途・環境に応じて選定する
手動起動装置の位置と構造
手動起動装置は防護区画外の安全な位置(防護区画の出入口付近)に設けます。
- 手動起動装置の操作部は床面から0.8m以上1.5m以下の高さに設置する(消防法施行規則第19条)
- 操作部はふたや保護カバーで保護する(誤操作防止のため)
- 手動起動装置の操作後も遅延装置(20秒以上)が働いてから薬剤が放出される
試験の出題ポイント
- 「自動起動方式での起動から放出までの順序として正しいものはどれか」→ 感知器動作→音響警報→自動閉鎖→遅延→起動装置動作→容器弁開放→放出の順
- 「手動起動装置の設置高さはいくらか」→ 答え:床面から0.8m以上1.5m以下
- 「交差回路方式とは何か」→ 答え:2種類または2個以上の感知器が動作したときに起動信号を発する方式
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出典:消防法施行規則第19条(起動装置・電気系統の基準)・消防法第17条の3(非常電源)。
作成日:2026年11月5日

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