消防設備士 甲3の実技試験攻略法。鑑別と製図で合格点を取る戦略。

消防設備士 甲種第3類(以下、甲3)の実技試験は鑑別5問と製図2問の合計7問(記述式)で、60%以上の得点が合格基準です。筆記試験とは異なり「答えを書く」形式のため、機器の名称・機能を正確な言葉で記述する力と、製図問題での薬剤量計算・系統図の知識が必要です。部分点が認められる構造のため、わかる部分だけでも記述する戦略が有効です。

この記事では、甲3の実技試験で合格点を取るための攻略法・鑑別と製図それぞれの対策・よくある失点パターンを整理します。

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実技試験の構成と合格基準

問題の種類 問題数 主な形式
鑑別問題 5問 写真・図から機器を識別して名称・機能・設置場所を記述する
製図問題 2問 薬剤量計算・系統図の完成・不備の指摘のいずれか
合格基準 — 実技全体で60%以上の得点

鑑別問題の攻略法

機器名は正式名称で書く

鑑別問題では機器の正式名称を答えることが基本です。省略した名前や俗称では部分点を失う可能性があります。

  • 「容器弁」→ 省略せずに「容器弁(コンテナバルブ)」ではなく「容器弁」と書く
  • 「弁」だけでは不十分。どの種類の弁か(選択弁・容器弁・集合弁等)を答える

機能を問われたら「〇〇するための〇〇」の形で答える

機器の機能を問われた場合は「〇〇するための装置(弁・器具)」という形式で答えます。

  • 選択弁の機能:「複数の防護区画のうち、起動した防護区画の配管のみに薬剤を送るための弁」
  • 起動用ガス容器の機能:「容器弁を開放するための起動用加圧ガス(窒素等)を貯蔵した容器」

正誤判断問題はまず判定から書く

設置状況の正否を問われる問題は、まず「適切である」または「不適切である」と判定を書いてから理由を書きます。判定だけ合っていれば部分点が入る可能性があります。

製図問題の攻略法

薬剤量計算問題の手順

  1. 防護区画の用途からグループ(第1:34vol%・第2:50vol%)を判定する
  2. 防護区画の体積V(縦×横×高さ)を計算する
  3. 常時開放の開口部面積A(m²)を確認する
  4. 問題文で示される係数を使ってQ=V×q₁+A×q₂で計算する
  5. 単位(kg)を記載して答える

系統図の完成問題の手順

  1. 与えられた系統図の全体像(貯蔵容器→集合管→選択弁→配管→噴射ヘッド)を把握する
  2. 空欄(機器名・接続先・設置位置)を確認する
  3. 設備の流れ(ガスの流れ・信号の流れ)から空欄に当てはまる機器名を記入する

不備指摘問題の手順

  1. 与えられた設備図の各部分を見て、設置基準と照合する
  2. 不備のある箇所(数値・設置位置・機器の種類が基準を満たしていない部分)を見つける
  3. 不備の内容と正しい基準を答える(「〇〇が〇〇m以内でなければならないが、実際は〇〇mになっている」等)

よくある失点パターン

失点パターン 対策
薬剤量計算で単位を書き忘れる 計算後に必ず「kg」の単位を記載する
不備指摘問題で「不適切」とだけ書いて理由を書かない 判定→理由→正しい数値・条件の3セットで答える
鑑別で機器名は書けたが機能・設置場所を書いていない 設問の要求(名称・機能・設置場所のうちどれを答えるか)をよく確認する
系統図の空欄で似た機器名を混同する(選択弁・容器弁等) 系統図の流れ(ガスが容器→集合管→選択弁→ヘッドと流れる)で機器の位置を確認する
製図問題の計算式を途中で省略する 計算過程(式と途中式)も記載する。答えだけでは部分点が取れない可能性がある

実技試験の準備方法

  • 鑑別:筆記で覚えた機器の名称・機能を「書いて答える」練習をする。テキストの写真や図を見ながら答える練習が有効
  • 製図(計算):薬剤量計算の手順を繰り返し練習して、グループ判定→体積計算→Q=V×q₁+A×q₂の流れを自動化する
  • 製図(系統図):設備の全体系統(貯蔵容器から噴射ヘッドまでの接続順序)を図で描けるようにしておく
  • 当サイトの問題集(鑑別87問)で繰り返し練習する

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出典:消防試験研究センター試験概要(甲種第3類実技試験の形式)・消防法施行規則第19条(設備基準)。
作成日:2026年11月5日

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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