漏電火災警報器の設置台数の考え方。1変流器1電路の原則と引込本数別の計算

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漏電火災警報器を設置するとき、変流器を何台用意すればよいかは、建物の電路の本数で決まります。設置台数の計算ルールは試験にも出題されますが、実務でも基本となる考え方です。1変流器1電路の原則から、複数引込がある建物の対応まで整理します。

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変流器は警戒する電路1回路につき1台が基本

漏電火災警報器の変流器(零相変流器・ZCT)は、1台で警戒できる電路が1回路です。1つの電路に1台の変流器を設置するのが基本ルールです(消防法施行規則第24条の2)。

これは変流器の検知の仕組みによるものです。変流器に往路と帰路の両電線を通して、電流の差(漏洩電流)を検知します。複数の電路の電線をまとめて1台の変流器に通すことはできません。電路ごとに変流器を1台用意する必要があります。

建物の引込が1本なら変流器は1台

電力会社から建物への引込電線が1本だけの場合、変流器は引込口に最も近い箇所(施行規則第24条の2第1項第4号)に1台設置します。受信機は変流器と接続して1セットで機能します。

最もシンプルな構成は次のとおりです。

設備 台数 設置箇所
変流器 1台 引込口に最も近い箇所
受信機 1台 常時人がいる場所
音響装置 1台 受信機に内蔵または外付け

引込が複数ある建物は引込の数だけ変流器が必要

工場や大型施設など、電力の引込が複数ある建物では、引込ごとに変流器を設置します。引込が2本であれば変流器2台、3本であれば3台が必要です。

受信機は1台で複数の変流器と接続できます。引込が3本ある建物でも、受信機は1台で3台の変流器を管理する構成が一般的です。変流器の台数と受信機の台数は必ずしも一致しません。

引込の本数 変流器の台数 受信機の台数
1本 1台 1台
2本 2台 1台(2台分を管理)
3本 3台 1台(3台分を管理)

定格電流100Aを超える電路には変流器を設置できない

変流器が警戒できる電路には定格電流の上限があります。定格電流が100Aを超える電路には、漏電火災警報器の変流器を設置できません(規格省令第5条)。

100Aを超える大電流の電路では、変流器の感度・性能が規格の範囲を超えるためです。このような電路の漏電は、別の手段(漏電遮断器など)で対応します。

逆に言えば、漏電火災警報器が設置義務のある建物(消防法施行令第22条)でも、定格電流100A超の主幹電路しかない場合は、分岐した後の電路で定格100A以下の回路に変流器を設置する方法を検討することになります。

分岐回路に変流器を設置する場合の台数の考え方

引込の主幹電路の定格電流が100Aを超えていても、主幹から分岐した支線電路が100A以下であれば、その分岐電路に変流器を設置できます。

この場合、変流器を設置する電路の本数だけ変流器が必要です。分岐が3回路あって、そのうち警戒する電路が2回路であれば変流器は2台です。設置する電路の選定と台数は、建物の電気設備の構成によって変わります。

試験で設置台数が問われるときのポイント

試験では、建物の引込本数や電路の構成から「変流器は何台必要か」を問う問題が出ます。判断の基準になる考え方は次の3点です。

  • 1変流器1警戒電路の原則(電路の本数=変流器の最低必要台数)
  • 受信機1台で複数変流器を管理できる(受信機台数は変流器台数に従属しない)
  • 定格電流100A超の電路は警戒不可(規格省令第5条)

問題文に「引込口が2か所」とあれば変流器2台が基本の答えです。「受信機は何台か」と別に問われる場合は、1台で対応できることを確認します。

設置台数の計算ルールまとめ

判断基準 内容 根拠
変流器の台数 警戒電路1回路につき1台 施行規則第24条の2
受信機の台数 1台で複数変流器を管理可 (設計上の原則)
設置できる電路 定格電流100A以下の電路のみ 規格省令第5条
設置位置 引込口に最も近い箇所 施行規則第24条の2第1項第4号
電線の通し方 往路・帰路の両電線を通す 施行規則第24条の2第1項第3号

設置台数の計算は「電路の本数=変流器の台数」と覚えておくと、試験問題でも実務でも判断しやすくなります。受信機は変流器の台数に関係なく1台で対応できるケースがほとんどです。

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業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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