液化石油ガス設備士の国家試験と講習はどう違うのか

液化石油ガス設備士の免状を取得するルートは2つあります。KHKが実施する「国家試験(筆記・技能)に合格する方法」と、KHKが実施する「講習を修了して講習検定試験に合格する方法」です。国家試験には受験資格の制限がなく誰でも受験できますが、講習には種類によって実務経験や関連資格の要件があります。

重要な点として、講習を修了しても国家試験の科目免除は受けられません。KHKの受験案内書に「『液化石油ガス設備士講習』は国家試験の科目免除のための講習ではありません」と明記されています。

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国家試験と講習の2ルートで免状を取得できる

液化石油ガス設備士免状を取得する方法は次の2つです。

取得ルート 概要
国家試験ルート KHKが実施する筆記試験(法令・配管理論等)と技能試験に合格する
講習ルート KHKが実施する講習を修了し、講習検定試験(筆記・技能)に合格する

どちらのルートを選んでも、最終的に取得できる免状は同じです。免状の種類(第一種・第二種)も選択できます。

国家試験ルートの特徴

国家試験ルートは、受験資格の制限がありません。年齢・学歴・実務経験にかかわらず誰でも申し込みができます。試験は年1回実施されます。

項目 内容
受験資格 なし(誰でも申し込み可)
試験の種類 筆記試験(法令15問・配管理論等20問)+技能試験(電動・手動)
申し込み方法 電子申請(22,700円)・書面申請(23,200円)
令和8年度筆記試験日 11月8日
令和8年度技能試験日 11月29日
合格基準 各科目60%程度

出典:KHK「液化石油ガス設備士 国家試験受験案内書(令和8年度)」

講習ルートの特徴

講習ルートは3種類あり、それぞれ受講対象者が異なります。

講習の種類 対象者
第一種講習 未経験者・養成施設の卒業者
第二種講習 LPガス設備工事の実務経験が1年以上の人
第三種講習 管工事施工管理技士・配管技能士等の関連資格保有者

講習を修了した後、講習検定試験(筆記・技能)を受験します。講習検定試験の内容は国家試験とは異なります。講習スケジュール・開催地・申し込み方法はKHKの公式サイトで確認してください。

講習で国家試験の科目免除は受けられない

国家試験と講習を混同しやすい点として、「講習を修了すれば国家試験の一部が免除される」という誤解があります。これは誤りです。

KHKの受験案内書には次のように明記されています。

  • 「『液化石油ガス設備士講習』は国家試験の科目免除のための講習ではありません」
  • 「講習検定試験の筆記試験に合格しても、国家試験の筆記試験の免除は受けられません」

国家試験と講習は完全に別のルートです。講習を修了した人が国家試験を受ける場合は、筆記・技能ともに通常どおり受験する必要があります。

国家試験ルートと講習ルートの主な違い

比較項目 国家試験ルート 講習ルート
受験・受講資格 なし(誰でも可) 種類により実務経験・資格が必要
試験の種類 国家試験(筆記・技能) 講習検定試験(筆記・技能)
相互の免除 なし なし(国家試験の免除は受けられない)
向いている人 実務未経験・独学で準備したい人 現場での実務経験を積んでいる人
準備のしやすさ 過去問・参考書で自己学習が可能 講習受講が前提

どちらのルートを選ぶべきか

業界未経験でこれから準備する場合は、受験資格の制限がない国家試験ルートが選択肢に入ります。筆記試験は法令と配管理論等の2科目で、過去問を使って独学で対策できます。

LPガスの現場で実務経験を積んでいる場合は、講習ルートも検討できます。第二種・第三種講習の受講資格を満たしているかどうかを、KHKの講習案内で確認してください。

国家試験・講習の違いについてよくある質問

Q. 講習検定試験と国家試験は難易度が違いますか?

どちらも液化石油ガス設備士の免状取得を目的とした試験です。難易度の比較はKHKから公式に示されていませんが、講習は実務経験者・関連資格保有者を対象としているため、実務経験のある受講者には取り組みやすい場合があります。

Q. 国家試験と講習の両方を同時に受けることはできますか?

どちらかのルートを選んで進めるのが一般的です。両方を同時に進めることについての制限はありませんが、コストと時間の面から、まず自分の状況に合ったルートを1つ選ぶことをおすすめします。

Q. 国家試験の筆記に合格して、翌年の受験で技能だけ受けることはできますか?

はい、筆記試験に合格して技能試験で不合格になった場合、翌年度は技能試験だけを受けられる筆記免除制度があります(1年度限り)。詳しくは筆記免除の条件と手続きをご覧ください。

Q. 試験の申し込みはどこで行いますか?

国家試験の申し込みはKHKの公式サイト(https://shiken.khk.or.jp/)から行います。電子申請と書面申請が選べます。申し込み方法の詳細は試験申し込み方法・電子申請の手順をご覧ください。

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作成日:2026年11月 / 出典:KHK「液化石油ガス設備士 国家試験受験案内書(令和8年度)」(https://shiken.khk.or.jp/shiken.html)

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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