すぐにご利用されたい方は、こちらからどうぞ。
▶ 人件費込みの収支を収支シミュレーターで試算する
居宅介護支援事業所を開業するとき、管理者の要件を確認すると「主任介護支援専門員でなければならない」という記載があります。
なぜ主任ケアマネでないといけないのか、介護支援専門員(一般のケアマネ)では管理者になれないのか、という疑問を持つ方は多くいます。この記事では、省令が定める人員基準の内容と、その根拠を整理します。
管理者は「主任介護支援専門員」でなければならない
居宅介護支援事業所の管理者の要件は、「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第38号)第3条に定められています。
同条第1項は次のとおりです。
「指定居宅介護支援事業所の管理者は、主任介護支援専門員でなければならない。ただし、離島、僻地その他の地域であって、主任介護支援専門員の確保が著しく困難である地域として都道府県知事が認めた地域に所在する指定居宅介護支援事業所において、都道府県知事が適当と認める場合においては、主任介護支援専門員以外の介護支援専門員を当該指定居宅介護支援事業所の管理者とすることができる。」
出典:「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第38号)第3条第1項。
原則として主任介護支援専門員が管理者になる必要があります。例外は離島・僻地など都道府県知事が認めた地域に限られます。
主任介護支援専門員とは何か
主任介護支援専門員(主任ケアマネ)は、介護支援専門員の上位資格です。次の要件を満たすことで取得できます。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 実務経験 | 介護支援専門員として5年以上の実務経験(うち3年以上は実務経験として従事) |
| 研修 | 都道府県が実施する「主任介護支援専門員研修」を修了すること(70時間以上) |
| 更新 | 5年ごとに主任介護支援専門員更新研修を修了すること(取得後の有効期間管理が必要) |
出典:厚生労働省「介護支援専門員に関する研修について」。研修の時間数や要件の細部は都道府県によって異なる場合があります。
「介護支援専門員」(ケアマネジャー)は試験に合格後に都道府県から登録される資格ですが、「主任介護支援専門員」は研修を修了した上位資格です。一般のケアマネジャーは管理者になることができません。
管理者が主任ケアマネである理由
主任介護支援専門員が管理者として求められる背景には、平成28年(2016年)の制度改正があります。
それ以前は、管理者の要件は「常勤の介護支援専門員」とされており、主任ケアマネである必要はありませんでした。平成28年の省令改正で現行の要件に変わりました。
改正の理由として厚生労働省は、ケアマネジャーの資質向上と事業所のサービス水準の確保を挙げています。居宅介護支援事業所では、ケアプランの作成が中核業務であり、管理者が質の高いケアマネジメントを実践・指導できる水準にあることを担保する趣旨です。
移行措置として、平成28年時点で管理者だった一般のケアマネジャーには経過措置期間が設けられましたが、現在はその期間も終了しており、新規開業および管理者の変更時には主任介護支援専門員の配置が必要です。
介護支援専門員の配置基準:利用者44名ごとに1名
管理者以外の人員基準も確認しておきます。
省令第2条は、介護支援専門員の配置について次のとおり定めています。
「指定居宅介護支援事業者は、指定居宅介護支援事業所ごとに、指定居宅介護支援の提供に当たる介護支援専門員を置かなければならない。」「指定居宅介護支援事業所ごとの介護支援専門員の員数は、利用者の数を四十四で除して得た数(以下この条において「算定数」という。)以上とすること。」
出典:「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第38号)第2条第1項。
整理すると次のとおりです。
| 利用者数(担当件数) | 必要な介護支援専門員数 |
|---|---|
| 1〜44名 | 1名以上(常勤換算) |
| 45〜88名 | 2名以上(常勤換算) |
| 89〜132名 | 3名以上(常勤換算) |
「44で除して得た数以上」は、45名以上になると2名目の配置義務が生じることを意味します。1人体制で運営できる利用者数の基準は44名です(常勤換算で1名以上)。
なお、これは介護支援専門員全体の配置基準であり、主任ケアマネの兼任に関する制限はありません。管理者(主任ケアマネ)が利用者を担当しながら管理業務を兼ねることは認められています。
管理者専従規定:原則は事業所の管理業務に専従
管理者は原則として、当該事業所の管理業務に専従しなければなりません(省令第3条第2項)。ただし、次の場合には例外があります。
- 当該事業所の介護支援専門員の職務に従事する場合(管理者兼ケアマネジャーとしての担当を持つ場合)
- 事業所と同一の敷地内にある他の事業所の職務に従事する場合(一定の条件のもと)
小規模な事業所では、管理者自身がケアマネジャーとして利用者を担当しながら管理業務を行うケースが一般的です。この形態は省令上も認められています。
開業準備で確認すべき人員基準の4点
居宅介護支援事業所の開業にあたり、人員基準として確認すべきことをまとめます。
| 確認事項 | 内容 |
|---|---|
| 管理者の資格 | 主任介護支援専門員の資格証(研修修了証)と有効期限の確認 |
| 介護支援専門員の配置数 | 開業時の想定利用者数が44名以下であれば1名以上の常勤換算で基準を満たす |
| 管理者と担当者の兼任 | 管理者がケアマネジャーとして利用者を担当することは可能 |
| 主任ケアマネの更新 | 有効期限は5年。期限切れになると管理者要件を満たさなくなるため更新研修を受ける必要がある |
指定申請の書類には主任介護支援専門員の資格証の写しが必要です。申請先の都道府県・市町村の指定権者に事前に書類の確認をすることが必要です。
まとめ
- 居宅介護支援事業所の管理者は、原則として主任介護支援専門員(主任ケアマネ)でなければならない(省令第3条第1項)
- 主任ケアマネは介護支援専門員としての実務経験5年以上+主任介護支援専門員研修の修了が必要
- 介護支援専門員の配置は利用者44名に対して1名以上(常勤換算)
- 管理者はケアマネジャーとして利用者を担当しながら管理業務を兼ねることができる
- 主任ケアマネの有効期限は5年ごとの更新が必要
すぐにご利用されたい方は、こちらからどうぞ。
▶ 人件費込みの収支を収支シミュレーターで試算する


コメント