飲食店の採用費用の目安。アルバイト1名に5,000〜1.5万円、正社員は紹介会社で年収の15〜35%。

飲食店の採用費用の目安。アルバイト1名に5,000〜1.5万円、正社員は紹介会社で年収の15〜35%。 飲食店の開業

飲食店の採用費用は求人媒体・採用方法によって1人あたり数万円〜数十万円の差があります。アルバイト1名の採用費用は求人媒体掲載で1〜5万円/月・採用成功型で1人5,000〜1.5万円が目安です。正社員1名は転職媒体掲載で月10〜30万円・紹介会社(人材紹介)では採用成功時に年収の15〜35%の紹介手数料が発生します。採用費用は開業直後だけでなく離職が出るたびに再発生するため、離職率を下げる取り組みが長期的なコスト削減につながります。

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飲食店の採用媒体と費用の目安

飲食店で使われる主な採用媒体とコストをまとめます。

採用媒体・方法 費用の仕組み 目安の費用 向いている対象
求人サイト(掲載課金型) 1週間〜1か月の掲載料を先払い 1〜5万円/掲載期間(媒体・プランによる) アルバイト・パートの短期採用
求人サイト(成果報酬型) 採用1名ごとに費用が発生 5,000〜1.5万円/採用1名(アルバイト) アルバイト・複数名採用
転職媒体(正社員向け) 掲載料または採用成功報酬 掲載:月10〜30万円。成功報酬:年収の10〜20% 店長・正社員の採用
人材紹介会社 採用決定時に紹介手数料が発生 年収の15〜35%(正社員。300万円なら45〜105万円) 即戦力の店長・料理人の採用
ハローワーク 掲載無料 0円(マッチング率は媒体より低い場合がある) 正社員・長期パートの採用
店頭・SNS・紹介 紙代・SNS運用費のみ 実質0〜数千円 常連客の知人・口コミ採用

開業時の採用費用を見積もる

公庫の記入例(洋風居酒屋)では開業時にスタッフ4〜5名程度を想定しています(正社員1名・専従者1名・アルバイト複数名)。開業時の採用費用の概算を整理します。

採用対象 人数 想定採用手段 費用の目安
アルバイト(ホール・調理補助) 3〜4名 求人サイト(成果報酬型) 1.5〜6万円(1名5,000〜1.5万円×3〜4名)
正社員(調理) 1名 転職媒体またはハローワーク 0〜30万円(媒体・方法による)
合計 4〜5名 1.5〜36万円

開業時の採用費用は最低限であれば2〜5万円で抑えられますが、即戦力の料理人を紹介会社で採用すると数十万円の費用が発生します。開業直後は資金が限られるため、ハローワーク・SNS・紹介での採用を先に試みることが多くなっています。

採用費用が「再発コスト」になる問題

採用費用は開業時だけでなく、スタッフが離職するたびに再発するコストです。飲食業界のアルバイト離職率は他の業種より高い傾向があり、特に開業後1年以内の離職が起きやすいとされています。

採用→定着→離職→再採用のコスト試算(アルバイト1名・成果報酬1万円の媒体使用):

年間の離職者数 採用費用の合計(1名1万円) 研修・引き継ぎコスト(時間換算)
1名/年 1万円 約10〜20時間(教育担当の時間)
3名/年 3万円 約30〜60時間
5名/年 5万円 約50〜100時間

採用費用以上に影響が大きいのは「引き継ぎ・教育のコスト(オーナー・店長の時間)」です。スタッフが入れ替わるたびに繁忙期の対応力が落ち、常連客の離反にもつながります。採用費用を抑えるより「離職率を下げる」ことが長期的な採用コスト削減につながります。

離職率を下げるための実施しやすい取り組み

飲食店のアルバイト・スタッフの離職率を下げるために、追加の大きな費用なしに実施できる取り組みを整理します。

取り組み 効果
シフト希望を最優先で組む 「希望通りに休める」は離職理由の逆をつく。特に学生・掛け持ちスタッフに有効
入社後1か月は過剰なほど丁寧に教える 入社初期の「分からなくて辛い」が最初の離職ピーク。早期の一声がけが定着につながる
時給を競合より50〜100円高く設定する 近隣の競合より高い時給は、離職時の「もったいない」感を生む
まかない・食事補助を提供する 飲食店特有の福利厚生として評価されやすい。コストは1食300〜500円の原価

採用費用の開業資金への影響

公庫の融資申請書類では、採用費用は「その他経費」の一部として見積もることが多いです。開業時の初回採用で2〜10万円、年間の補充採用で1〜5万円程度を収支計画の経費に含めておくと現実的です。

開業時の資金計画は飲食店の開業 収支シミュレーターで試算できます。人件費全体の計算については社会保険料・法定福利費の計算で詳しく説明しています。

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本記事の採用費用の目安は各求人媒体・人材紹介会社の公開情報をもとにした参考値です。実際の費用は媒体・プラン・契約内容によって異なります。本ツールは当方が作成した民間のシミュレーターであり、日本政策金融公庫が作成・提供するものではありません。むむ(fufumumu_design)作成・2026年11月確認。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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