クレーンの性能検査とは|実施者は登録性能検査機関・受検タイミングと合否後の手続き

クレーンの性能検査は、検査証を更新するために2年ごとに受ける義務があります。クレーン等安全規則第52条〜第55条に基づく手続きで、事業者の義務として法律で定められています。受検義務・頻度・申請手続き・検査内容を整理します。

性能検査とは

性能検査は、使用中のクレーンが引き続き安全に使用できる性能を保っているかを確認するための検査です(クレーン等安全規則第52条)。検査証の有効期間(2年)が満了する前に受検し、合格することで検査証が更新されます。

受検義務と対象

対象内容
対象クレーンつり上げ荷重3t以上のクレーンで、検査証の交付を受けているもの
受検義務者事業者
頻度2年ごと(検査証の有効期間満了前)
根拠条文クレーン等安全規則第52条

性能検査の実施機関

  • 所轄労働基準監督署長
  • 登録性能検査機関(厚生労働大臣が指定する機関)

実務では公益社団法人ボイラ・クレーン安全協会などの登録性能検査機関が検査を実施するケースがほとんどです。有効期間満了の数か月前に申請するのが一般的です。

性能検査の内容

  • 構造部分(ガーダ・クラブ等)に変形・亀裂・著しい腐食がないか
  • ワイヤロープに廃棄基準(素線切断10%・直径減少7%超え等)に該当するものがないか
  • 安全装置(巻過防止装置・過負荷防止装置等)が正常に作動するか
  • 荷重試験(定格荷重での試験)

申請書類と手続きの流れ

  • クレーン性能検査申請書
  • 現行のクレーン検査証
  • 直近の定期自主検査記録(年次・月次)
  • 設置場所の見取り図
  1. 有効期間満了の数か月前に検査機関へ申請
  2. 検査日の調整・立会い準備
  3. 性能検査の実施(現地で検査員が確認)
  4. 合格:検査証に新たな有効期間が記載されて返却
  5. 不合格:指摘された箇所を修理・改善後に再検査

性能検査と定期自主検査の違い

項目性能検査定期自主検査(年次)定期自主検査(月次)
実施者登録性能検査機関等事業者(外部委託も可)事業者(外部委託も可)
頻度2年ごと1年以内ごとに1回1か月以内ごとに1回
目的検査証の更新クレーンの安全維持(自主管理)クレーンの安全維持(自主管理)
根拠条文第52条第34条第35条
記録保存不要(機関が管理)3年間3年間

試験での出題ポイント

  • 性能検査の頻度:2年ごと(第52条)
  • 実施機関:所轄労働基準監督署長 or 登録性能検査機関
  • 「性能検査は事業者が自ら行う」→ 誤り
  • 「性能検査に合格しなくても検査証は更新される」→ 誤り

まとめ

性能検査は2年ごとに登録性能検査機関等が実施し、合格すると検査証が更新されます。事業者が自ら実施する定期自主検査とは別物です。頻度・実施者・根拠条文(第52条)をセットで覚えましょう。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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