計画相談支援の運営規程。記載が義務づけられている項目。

計画相談支援の運営規程は、平成24年厚生労働省令第28号(指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準)に基づき、指定計画相談支援事業所ごとに作成・保管する義務があります。記載が必要な項目には事業の目的・相談支援専門員の員数・担当件数・利用料・緊急時の対応等が含まれます。

運営規程とは何か・なぜ必要か

運営規程は、事業所の運営に関する基本的なルールを文書化したものです。指定計画相談支援事業者は、指定申請時に運営規程を提出し、変更があれば変更届を提出する義務があります。

運営規程は重要事項説明書・個別支援計画と並ぶ重要な運営書類であり、都道府県等による運営指導(実地指導)でも必ず確認されます。記載漏れや実態との不整合が見つかれば改善指導の対象になります。

根拠法令:省令第28号の定め

計画相談支援の運営規程については、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準」(平成24年厚生労働省令第28号)が根拠規定です。

同省令では、相談支援専門員の配置(専従・支障がない場合は兼務可)・管理者の配置・設備基準(第21条:必要な広さの区画と設備・備品)・運営規程の作成義務が定められています。

運営規程に記載が義務づけられている主な項目

省令第28号で定められた記載事項は以下のとおりです。計画相談支援は定員がない(相談支援専門員1人あたりの担当件数で規模が決まる)というサービスの特性が運営規程の記載内容にも反映されています。

  1. 事業の目的及び運営方針:どのような方針で相談支援事業を行うかを明記します。
  2. 提供するサービスの内容:指定計画相談支援として提供するサービス(サービス等利用計画の作成・モニタリング等)を記載します。
  3. 当該事業所の名称及び所在地:指定を受けた事業所の正式名称と住所を記載します。
  4. 職員の職種、員数及び職務内容:管理者・相談支援専門員の職種・配置人数・職務内容を記載します。省令第3条では相談支援専門員の員数の標準は利用者35人ごとに1人とされています。
  5. 営業日及び営業時間:事業所の営業日と営業時間を明記します。
  6. 指定計画相談支援の内容及び利用料その他の費用の額:サービスの内容と利用料(計画相談支援は利用者負担なし・公費負担)及び実費(交通費等)を記載します。
  7. 通常の事業の実施地域:通常サービスを提供する地域の範囲を記載します。
  8. サービス利用に当たっての留意事項:利用者・家族への注意事項を記載します。
  9. 緊急時等における対応方法:利用者の体調急変・危機的状況(虐待・緊急保護等)時の対応手順を記載します。
  10. 非常災害対策:災害時の対応方針(BCP策定義務と連動)を記載します。
  11. 虐待防止のための措置:虐待防止委員会・研修・通報義務等を記載します。
  12. その他運営に関する重要事項:感染症対策・個人情報保護・苦情対応等を記載します。

計画相談支援特有の記載上の注意点

計画相談支援は、訪問介護や通所支援などの他の障害福祉サービスとは異なり「定員」という概念がありません。代わりに「相談支援専門員1人あたりの標準担当件数(35件)」が省令で定められています(第3条)。

運営規程の「職員の職種・員数」の欄では、相談支援専門員の人数と想定担当件数の目安を記載することが多いです。また、管理者が相談支援専門員を兼務する場合はその旨を明記します(省令第4条:管理者は専従が原則・業務に支障がない場合は兼務可)。

利用料の取り扱いと記載方法

計画相談支援のサービス利用支援費・継続サービス利用支援費は全額公費(国・都道府県・市区町村)で賄われます。利用者の自己負担はありません(応能負担はなく、上限額管理の対象外)。

そのため、運営規程の利用料欄には「指定計画相談支援に係る費用は、全額が障害福祉サービス費等として公費より給付されるため、利用者の負担はありません」と記載する形が一般的です。ただし、交通費等の実費を徴収する場合はその金額と算定方法を明記する必要があります。

指定後の変更届の義務

運営規程の内容に変更が生じた場合(職員の員数変更・営業日時の変更等)は、変更届を速やかに都道府県等に提出する義務があります。特に相談支援専門員の採用・退職は担当件数に直結するため、変更届の提出漏れに注意が必要です。

運営指導(実地指導)での確認ポイント

都道府県等の運営指導では、運営規程と実態の整合性が確認されます。計画相談支援でよく指摘されるのは以下のような事例です。

  • 相談支援専門員の員数が変わったのに変更届・運営規程の更新がされていない
  • 利用料欄に「無料」とだけ記載されており、実費(交通費等)の取り扱いが明記されていない
  • 緊急時の対応方法が具体的でない(連絡先・手順が空欄や「検討中」のまま)
  • 虐待防止・感染症対策・BCPに関する記載が令和6年度義務化後も更新されていない

指定申請時の準備

計画相談支援の指定申請では、運営規程のほかに相談支援専門員の資格・経験を証明する書類・法人の定款・事業所の平面図等を提出します。申請窓口(都道府県・指定都市・中核市)が提供する申請書類一式・モデル様式を事前に入手し、記載内容の整合性を確認してから提出することが重要です。

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計画相談支援の収入は、担当件数・モニタリング頻度・機能強化型の有無によって変わります。開業前の収支計画と並行して運営規程を整備することをお勧めします。

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よくある質問

Q. 運営規程はどのタイミングで作成しますか?

A. 指定申請書類の一つとして提出が必要なため、申請前に作成します。申請窓口でモデル様式を入手し、自社の実態に合わせて作成してください。

Q. 管理者と相談支援専門員を兼務する場合の記載方法は?

A. 「管理者(相談支援専門員兼務)」のように兼務関係を明記し、それぞれの職務内容を記載します。省令第4条で兼務可とされている根拠も付記しておくと、指定申請・運営指導でのやり取りがスムーズになります。

Q. 担当件数の目安を運営規程に記載する必要はありますか?

A. 省令では員数の標準(利用者35人ごとに1人)が定められていますが、具体的な担当件数を運営規程に記載する義務は条文上明示されていません。ただし、都道府県のモデル様式に記載欄がある場合は記入することをお勧めします。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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