CO2(二酸化炭素)消火器は、液化CO2を高圧容器に充填した消火器で、放射すると一気に気化して酸素濃度を低下させ窒息消火します。電気絶縁性が高いため電気火災(C火災)に最適で、消火後の残留物がゼロであることが最大の特徴です。密閉空間での使用後は窒息リスクがある点に注意が必要です。
問題をすぐに解いてみたい方はこちらをご利用ください。
▶ 消防設備士 乙種第6類 問題集
CO2消火器の仕組みと消火原理
CO2消火器は液化二酸化炭素(CO2)を高圧で充填した蓄圧式消火器です。レバーを握ると内部の液体CO2が急激に気化し、ホーン(ラッパ状のノズル)から噴射されます。
消火原理は主に2つです。
- 窒息効果:CO2が空気中のO2(酸素)を置換し、酸素濃度を概ね15%以下に下げて燃焼を停止させる
- 冷却効果:液体CO2が気化する際に気化熱(約140kJ/kg)を奪い、周囲を冷却する
出典:CO2の消火原理は消防庁の消防設備安全センター技術基準に基づく
CO2消火器が対応する火災の種類
| 火災の種類 | CO2消火器の対応 |
|---|---|
| A火災(普通火災):木材・紙等 | 深部火災には不向き(内部まで酸素遮断できない) |
| B火災(油火災) | 対応可(ガソリン・灯油等の液体火災) |
| C火災(電気火災) | 最適。電気絶縁性が高く感電リスクが最小 |
A火災(普通火災)への消火効果は限定的で、木材や紙の深部まで燃えている火災には対応が難しいです。電気室・変電室・コンピューター室など電気設備の火災に最も適しています。
CO2消火器の特徴と注意事項
メリット:
- 消火後の残留物がゼロ:粉末消火器と異なり、使用後の清掃が不要
- 電気絶縁性が高い:活電中の電気設備に直接使用可能
- 精密機器・重要書類への影響が最小:データセンター・サーバー室等に適している
デメリット・注意事項:
- 密閉空間では窒息リスク:狭い機械室での使用後は直ちに退避し換気する
- ホーン(噴射部)の低温:液体CO2が気化する際に-78℃程度になり、素手で触れると凍傷の危険がある
- 再燃の可能性:CO2は揮発するため、完全に消火した後も可燃物が残っていれば再燃する可能性がある
- A火災への効果が限定的:深部まで燃焼している木材・紙には水系消火器の方が効果的
CO2消火器の外観と他の消火器との見分け方
CO2消火器は外観から見分けるポイントがあります。
- ノズルの形状:ホーン(ラッパ状・円錐形)になっている。粉末消火器のノズルとは形が大きく異なる
- 容器の形状:高圧容器のため、一般の消火器より頑丈で重い(3.5kg〜7kgが一般的)
- 容器の色:全体が赤色(消防法で定められた規格色)
- 指示圧力計:CO2消火器には指示圧力計がない(内部が高圧のため、重量で残量を確認する)
乙6試験でのCO2消火器の出題ポイント
乙6試験では、CO2消火器の特徴・適応火災・ホーンの形状・指示圧力計がない理由などが鑑別や構造機能問題で出題されます。「指示圧力計がない消火器はどれか」という問いにCO2消火器と答えられるよう、構造の違いを整理しておくことが重要です。
まとめ
CO2消火器は液化CO2を充填した消火器で、窒息効果・冷却効果で消火します。B火災・C火災に対応し、電気設備への使用に最適です。残留物がないため精密機器・データセンターに適しています。一方、密閉空間での窒息リスク・ホーンの低温凍傷リスクに注意が必要です。外観の特徴はホーン状のノズルと指示圧力計がないこと(乙6試験頻出)です。
問題をすぐに解いてみたい方はこちらをご利用ください。
▶ 消防設備士 乙種第6類 問題集

コメント