漏電火災警報器の試験では、「公称作動電流値」「不作動電流値」「試験電流(作動試験電流)」の3つの数値がセットで問われます。それぞれの定義・相互関係・判定基準を理解しておくことで、規格科目の計算問題と整備の手順の両方に対応できます。
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▶ 消防設備士 乙種第7類 問題集
3数値の定義をそれぞれ確認する
漏電火災警報器の感度に関わる数値は3種類あります。試験問題では「それぞれの値の大小関係」や「具体的な計算」の形で問われます。
| 数値の名称 | 定義 | 基準 |
|---|---|---|
| 公称作動電流値 | 製造者が定めた、警報器が動作する電流値 | 6種類(100〜1000mA・規格省令第3条) |
| 不作動電流値 | この電流まで流れても動作しない値 | 公称作動電流値の1.25倍以上 |
| 試験電流(作動試験電流) | この電流以内で動作することを確認する値 | 公称作動電流値の1.5倍以内 |
根拠は「漏電火災警報器に係る技術上の規格を定める省令」(規格省令)です。公称作動電流値の上限・不作動電流値の下限・試験電流の上限がそれぞれ規定されています。
3数値の関係は数直線で把握できる
3数値の大小関係を整理すると次のようになります。
0mA ----[不作動電流値]----[公称作動電流値]----[試験電流]----→
(以下で不動作) (動作の基準値) (以内で動作を確認)
数直線上の位置関係:不作動電流値 < 公称作動電流値 < 試験電流
不作動電流値は「公称作動電流値の1.25倍以上」なので、公称作動電流値より大きい値です。試験電流は「公称作動電流値の1.5倍以内」なので、公称作動電流値より大きい値です。試験では「どの数値が最も大きいか」「どの値の間に入るか」という問われ方がよくあります。
公称作動電流値200mAを例にした計算
公称作動電流値が200mAの場合、各数値の範囲は次のようになります。
| 数値の名称 | 計算式 | 具体的な値 |
|---|---|---|
| 公称作動電流値 | (製造者設定値) | 200mA |
| 不作動電流値 | 200mA × 1.25倍以上 | 250mA以上で不動作 |
| 試験電流 | 200mA × 1.5倍以内 | 300mA以内で動作 |
「300mAの電流を流したとき、動作するか・しないか」という問題が出た場合、試験電流の条件(公称作動電流値の1.5倍以内で必ず動作する)から、300mA(200mAの1.5倍)では必ず動作することになります。
「1.25倍以上では動作しない」という表現の意味
不作動電流値の「公称作動電流値の1.25倍以上の電流を流しても動作しない」という表現は、受験者が混乱しやすいポイントです。整理すると次のとおりです。
「公称作動電流値の1.25倍の電流」を流しても動作しないことが条件です。つまり、公称作動電流値の1.25倍の電流(200mAなら250mA)では警報を発しない状態が正常です。この値を超えた電流(1.5倍以内)で動作することを確認するのが作動試験です。
試験電流1.5倍以内の意味
試験電流(作動試験電流)は「公称作動電流値の1.5倍以内で動作すること」を確認するための電流値です。公称作動電流値が200mAであれば、300mA以内の電流を流したときに必ず動作することが条件です。
整備の作動試験では、試験用電流発生器を使ってこの試験電流を実際に流し、受信機が警報を発することを確認します(作動すれば合格、しなければ異常)。
試験問題での主な出題パターン
3数値に関する問題の出題形式は次のパターンがよく見られます。
- 「公称作動電流値200mAの漏電火災警報器の不作動電流値として適切なものはどれか」(120mA以上の値を選ぶ)
- 「試験電流として正しいものはどれか」(250mA以内の選択肢を選ぶ)
- 「次のうち誤っているものはどれか」(3数値の大小関係・比率に関する選択肢の中から誤りを選ぶ)
計算そのものより「どの数値がどの割合か」の関係式を覚えておくことが実質的な対策になります。不作動電流値は「×1.25(以上)」、試験電流は「×1.5(以内)」という2つの比率が核心です。
3数値と規格省令の整理まとめ
| 数値 | 基準 | 200mAを例とした値 | 役割 |
|---|---|---|---|
| 公称作動電流値 | 6種類(規格省令第3条) | 200mA(例) | 動作の基準値(製造者設定) |
| 不作動電流値 | 公称作動電流値の1.25倍以上 | 250mA以上で不動作 | 誤作動防止の上限 |
| 試験電流 | 公称作動電流値の1.5倍以内 | 300mA以内で動作 | 作動確認の上限 |
3数値の関係(公称作動電流値 < 不作動電流値 < 試験電流)と、それぞれの比率(1.25倍・1.5倍)を押さえることが規格科目の得点につながります。数値の具体的な暗記については数字まとめ記事(乙7で覚える数字)と合わせて確認してください。
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