直前1週間は「確認」に集中する
試験まで1週間を切ったら、新しい知識を詰め込むより、すでに覚えた内容を固める時間に使います。消防設備士 乙6の試験は全体で60%以上、各科目で40%以上、鑑別で60%以上の正解が必要です(消防法施行規則第33条の14)。新テーマより苦手な箇所の補強と数字の確認が合格率を上げます。
法令(共通・類別)の直前チェックポイント
法令(共通)6問と法令(類別)4問の合計10問は、それぞれ40%以上が足切りのラインです。直前は次の3点を確認します。
- 施行令別表第一の用途区分:(六)項イ(病院等)が特定防火対象物、(五)項ロ(共同住宅)が非特定。点検報告の頻度が変わる
- 設置基準の数値:歩行距離20m以下(大型は30m以下)・設置高さ1.5m以下(消防法施行規則第9条)
- 業務範囲:乙6は整備・点検のみ。工事(設置)は業務独占に含まれない(消防法第17条の5)
基礎的知識(機械)の直前チェックポイント
基礎的知識(機械)は5問・2問以上で通過。計算問題は公式と単位の確認に絞ります。
- 圧力の公式:P = F / A(Pa = N / m²)
- てこの原理:力 × 腕の長さ = 力 × 腕の長さ(モーメントのつり合い)
- ボイルの法則:P₁V₁ = P₂V₂(温度一定のとき)
計算問題が苦手な場合は、公式を暗記するより「単位を揃えてから計算する」順序を確認するだけで正答率が上がります。
構造・機能・整備(機械)の直前チェックポイント
9問・4問以上で通過。加圧式と蓄圧式の部品対応が最頻出です。
| 部品 | 加圧式 | 蓄圧式 |
|---|---|---|
| 指示圧力計 | なし | あり(緑色が正常) |
| 加圧用ガス容器 | あり | なし |
| 排圧栓 | なし | あり |
整備時の手順:蓄圧式は排圧栓を開いてから分解する。加圧式は加圧用ガス容器を外してから分解する。この順序は鑑別でも問われます。
鑑別の直前対策
鑑別は5問・60%以上(3問以上)で通過。記述式なので部品名の正確なつづりが必要です。直前は次の3テーマを優先します。
- 部品の名称と役割:安全栓・使用済み表示装置・ノズル・ホース・サイホン管・ガス導入管・加圧用ガス容器
- 点検の判定基準:腐食・変形・表示の汚損・指示圧力計の針が緑色範囲内かどうか
- 整備手順の順序:蓄圧式の排圧→分解→薬剤確認→充填→加圧→漏れ確認の流れ
写真問題では「これは何か」「どこが不良か」の2パターンが中心です。消防庁の点検要領(消防庁告示第9号に基づく)の写真を目視で確認しておくと安心です。
試験前日・当日の過ごし方
前日は新しい問題を解くより、これまで間違えた問題を見直す時間に使います。当日の持ち物はCBT方式では写真付き身分証のみ。受験票の印刷は不要です(書面方式は印刷が必要)。
105分の時間配分の目安:法令20分・基礎知識10分・構造機能整備30分・鑑別30分・見直し15分。鑑別は焦ると漢字ミスが出るため、最初に30分確保してから筆記に入る順序を試してみてください。
時間が足りない人が絞るべき最優先テーマ
どうしても時間が取れない場合は、科目足切りを回避することを最優先にします。
| 科目 | 問題数 | 足切りライン | 最優先テーマ |
|---|---|---|---|
| 法令(共通) | 6問 | 3問以上 | 業務範囲・点検報告の頻度・防火管理者との違い |
| 法令(類別) | 4問 | 2問以上 | 設置基準の数値・能力単位の計算・別表第一の用途 |
| 基礎的知識 | 5問 | 2問以上 | 圧力の計算・てこの原理・ボイルの法則 |
| 構造機能整備 | 9問 | 4問以上 | 加圧式と蓄圧式の部品・整備の順序・点検の種類 |
| 規格 | 6問 | 3問以上 | 表示事項・安全栓の1動作・指示圧力計の色 |
| 鑑別 | 5問 | 3問以上 | 部品の名称・判定基準・整備手順 |
全体合格ラインは60%以上(施行規則第33条の14)。科目足切りさえ回避できれば、残りの正答率を積み上げやすくなります。直前の1週間は「全部覚える」ではなく「どこなら確実に取れるか」を考えて配分してください。


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