CO2消火設備の音響警報装置と排出装置。設置基準と動作の流れ。

CO2消火設備の全域放出方式では、薬剤放出前に防護区画内の人に避難を促すための音響警報装置を設置しなければなりません。消防法施行規則第19条では「防護区画内と出入口付近に設置」「起動後・薬剤放出前に鳴動」を義務付けています。また、薬剤放出後には防護区画内のCO2を排出する「排出装置」(換気措置)も必要です。

この記事では、音響警報装置の設置基準・動作タイミング・排出装置の役割を整理します。

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音響警報装置の設置基準

基準項目 内容
設置場所 防護区画内と防護区画の出入口付近(屋外側)の両方に設置する
動作タイミング 起動装置が作動したとき(薬剤放出前)に鳴動を開始する
鳴動の継続 薬剤放出が完了するまで(または手動停止されるまで)継続して鳴動する
音圧 防護区画内の各部分で規定の音圧以上(消防法施行規則第19条に定める基準)

音響警報装置の種類

甲3の対象設備に使用される音響警報装置には次の種類があります。

  • 警報ベル:連続した鐘の音で警報を発する。電磁式が一般的
  • サイレン:連続または断続した電子音で警報を発する
  • スピーカー(放送設備):音声(「消火設備が作動しました。ただちに避難してください」等)で警報を発する

警報の動作順序(全域放出方式の場合)

  1. 感知器が動作(または手動起動装置を操作)
  2. 音響警報装置が鳴動開始(防護区画内外に避難を促す)
  3. 自動閉鎖装置が作動(換気設備停止・開口部閉鎖)
  4. 遅延装置のカウントダウン(20秒以上)
  5. CO2が放出される(警報は継続して鳴動)

排出装置(換気措置)の目的と基準

CO2消火設備が放出された防護区画は、高濃度のCO2で充満した危険な状態です。消火完了後に人が入室するためには、防護区画内のCO2を安全なレベルまで排出する必要があります。

項目 内容
排出装置の必要性 CO2が34vol%以上に達した防護区画は人体に危険なため、入室前に換気・排出が必要
排出の方法 換気ファン・排気ダクト等で防護区画外にCO2を排出する。消防法施行規則第19条に基準あり
排出装置の作動タイミング 消火完了後に手動または自動で起動する(消火中に排出すると薬剤濃度が低下するため)
排出確認後の入室 排出完了後に酸素濃度が安全レベル(18%以上)に回復していることを確認してから入室する

音響警報装置と排出装置の関係

  • 音響警報装置:薬剤放出前に人を避難させるための設備
  • 排出装置:薬剤放出後に人が安全に再入室できるようにするための設備
  • CO2消火設備では「放出前の警報(人を出す)」と「放出後の排出(CO2を出す)」の両方の安全措置が必要

試験の出題ポイント

  • 「音響警報装置はどこに設置するか」→ 答え:防護区画内と防護区画の出入口付近の両方
  • 「音響警報装置はいつから鳴動するか」→ 答え:起動装置が作動した時点(薬剤放出前)から鳴動する
  • 「CO2消火設備の放出後に排出装置が必要な理由は何か」→ 答え:防護区画内のCO2濃度が高いまま人が入室すると生命危険があるため、安全レベルまで排出する必要がある

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出典:消防法施行規則第19条(音響警報装置・排出装置の基準)。
作成日:2026年11月5日

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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