二級ボイラー技士試験【バーナー】種類と霧化の仕組み

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バーナーは燃料を空気と混合して燃焼させる装置です。重油バーナーは燃料を細かく霧化(アトマイジング)して燃焼効率を高めます。試験では「圧力噴霧式・回転式・蒸気噴霧式・ガスバーナー」の4種類の仕組みと特徴・使用条件の違いが出題されます。霧化の方式と各バーナーの適用条件を整理することが重要です。

重油バーナーの霧化(アトマイジング)とは

重油は粘度が高いため、そのままでは燃焼しにくい液体です。バーナーでは重油を細かい油滴(霧状)にすることで、空気との接触面積を飛躍的に増やして燃焼させます。この霧化を「アトマイジング」といいます。

  • 霧化が良いほど:燃料と空気の混合が均一になり、完全燃焼しやすくなる
  • 霧化が不十分だと:燃料が大きな液滴のまま炉内に入り、不完全燃焼・すす発生・ノズル付近での燃料堆積が起きる
  • 霧化に必要な条件:重油の粘度を下げるための予熱(B重油・C重油)

圧力噴霧式バーナー

圧力噴霧式は燃料ポンプで重油を加圧(0.5〜3.5MPa程度)し、小さなノズル孔から高速で噴射することで霧化する方式です。

  • メリット:構造が簡単で保守が容易。広く普及している
  • デメリット:燃料量の調節範囲(ターンダウン比)が狭い。低負荷時に霧化が悪化して不完全燃焼が起きやすい
  • ターンダウン比の目安:1:1.5〜2程度(定格の50〜70%以下には絞れない)
  • 対策:燃料量の調節幅が必要な場合は「戻り油式(リターン式)」を採用する。余剰油をタンクに戻すことで低燃焼を維持する

回転式バーナー(ロータリーカップバーナー)

回転式バーナーは高速回転するカップ(椀形の部品)に重油を注ぎ、遠心力で霧化する方式です。

  • メリット:燃料量の調節範囲が広い(ターンダウン比が大きい)。粘度の高いC重油にも対応できる
  • デメリット:回転部品があるため機械的な保守が必要。圧力噴霧式より構造が複雑
  • 回転数:通常3,000〜6,000rpm程度で回転する
  • 適用:中〜大型ボイラー、燃焼量の変動が大きいボイラー

蒸気噴霧式バーナー(スチームアトマイジングバーナー)

蒸気噴霧式は高圧蒸気を利用して重油を霧化する方式です。蒸気の流速で油を引き裂いて細かい油滴にします。

  • メリット:霧化性能が高く、C重油などの高粘度油でも細かく霧化できる。大容量のボイラーに適している
  • デメリット:霧化に蒸気を消費するため、その分だけボイラーの蒸発量が減る。初期起動時はまだ蒸気が発生していないため使用できない(起動時は他の方式で点火する必要がある)
  • 蒸気圧力:重油圧力より高い圧力の蒸気が必要
  • 適用:大型ボイラー、高粘度油の燃焼

ガスバーナーの種類

都市ガス・LPGを燃料とするガスバーナーは、霧化の概念がなくガスを空気と混合して燃焼させます。

種類 仕組み 特徴
拡散燃焼式 ガスと空気を別々に噴出させ、燃焼しながら混合する 炎が長い・火炎長の制御が容易・逆火が起きにくい
予混合燃焼式 ガスと空気をあらかじめ混合してから燃焼させる 炎が短く高温・燃焼速度が速い・逆火が起きやすい

バーナーの霧化方式まとめ

方式 霧化の力 ターンダウン比 主な用途
圧力噴霧式 油圧(0.5〜3.5MPa) 狭い(1:1.5〜2) 小〜中型ボイラー
回転式 遠心力(カップの回転) 広い 中〜大型ボイラー
蒸気噴霧式 高圧蒸気の流速 広い 大型ボイラー・高粘度油

試験頻出ポイントと誤りやすい箇所

  • 圧力噴霧式はターンダウン比が狭い(低負荷での霧化が悪化する)
  • 蒸気噴霧式は起動時(蒸気がまだない状態)には使えない
  • 回転式は遠心力で霧化する方式。ターンダウン比が広く高粘度油にも対応
  • ガスバーナーの「拡散燃焼式」は逆火が起きにくい(ガスと空気を別々に供給するため)
  • 「予混合燃焼式」は炎が短く高温・逆火が起きやすい

この記事のまとめ

重油バーナーの霧化方式は圧力噴霧式・回転式・蒸気噴霧式の3種類が主体です。圧力噴霧式は構造が簡単ですがターンダウン比が狭く低負荷時に不完全燃焼が起きやすい欠点があります。回転式は遠心力で霧化し調節幅が広いため中〜大型に使われます。蒸気噴霧式は霧化性能が高いが起動時に使えません。ガスバーナーは拡散式(逆火しにくい)と予混合式(逆火しやすい)に分かれます。試験では各方式のデメリットと使用条件が問われます。


出典:安全衛生技術試験協会 公表試験問題・ボイラー及び圧力容器安全規則(e-Gov法令検索)
作成:fufumumu_design|更新:2026年11月

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この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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