一級ボイラー技士の試験対策なら、こちらのアプリをご利用ください。
► 一級ボイラー技士 過去問・AI問題集(無料)
ボイラーの通風設備は、燃焼用空気の供給と排ガスの排出を行う装置です。一級ボイラー技士試験では通風方式の分類・特徴・通風力の計算が出題されます。
通風の目的
- 燃焼に必要な空気をバーナーに供給する
- 燃焼排ガスを煙突から外部に排出する
- 炉内圧力を適切に維持する(過圧防止・空気漏入防止)
通風方式の分類
1. 自然通風(自然ドラフト)
煙突内の高温ガスと外気の密度差(温度差)によって生じる圧力差(ドラフト)で通風します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原理 | 高温ガスの密度が小さく浮力が生じる(煙突効果) |
| メリット | 動力不要・構造がシンプル |
| デメリット | 通風力が弱い・気候・気温に影響される・煙突が高くなる |
| 適用 | 小型ボイラー・暖房用ボイラー |
2. 押込通風(強制通風:FA方式)
送風機(ファン)で空気を加圧して炉内に押し込む方式です。
- 炉内は大気圧より高い正圧になる
- 燃焼用空気を確実に供給できる
- 炉内正圧のため、炉壁のシール(気密性)が重要
- 排ガスが炉外に漏れると安全上の問題になる
3. 誘引通風(吸引通風:ID方式)
排ガス側に誘引送風機(IDファン)を置き、排ガスを吸引して通風します。
- 炉内は大気圧より低い負圧になる
- 炉内負圧のため外部空気が漏入しやすい
- 高温の排ガスを扱うためIDファンの耐熱性が必要
- 炉体の気密性が維持されれば安全性が高い
4. 平衡通風(バランスドドラフト:BD方式)
押込送風機(FAファン)と誘引送風機(IDファン)を両方設置し、炉内圧力をほぼ大気圧(微負圧)に保つ方式です。
- 大型・高性能ボイラーで採用される
- 炉内圧力の制御が精密にできる
- 両方の送風機の動力が必要
- 炉内を微負圧に保つため炉体からの排ガス漏れが少ない
通風力(ドラフト)の計算
自然通風力Zは煙突の高さと温度差で決まります。
Z = 355 × H × (1/Ta – 1/Tg) [mmH₂O]
- H:煙突の有効高さ(m)
- Ta:外気温度(K = ℃ + 273)
- Tg:煙突内ガス温度(K)
計算例
H=40m、外気温度20℃(293K)、煙突内ガス温度200℃(473K)の場合:
Z = 355 × 40 × (1/293 – 1/473) = 14200 × (0.00341 – 0.00211) = 14200 × 0.00130 = 18.5 mmH₂O
通風設備の機器
送風機の種類
| 種類 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| 遠心式(シロッコファン等) | 静圧が高い・風量が多い | ボイラー用が中心 |
| 軸流式(プロペラファン) | 静圧は低い・大風量 | 冷却用・換気用 |
ダンパー
風道・煙道の開度を調節して風量・排ガス量を制御します。燃焼量の変化に応じてダンパー開度を連動制御します。
まとめ
- 自然通風:煙突温度差利用・動力不要・通風力弱い
- 押込通風:FAファンで空気を加圧供給・炉内正圧
- 誘引通風:IDファンで排ガス吸引・炉内負圧
- 平衡通風:FA+ID両方設置・炉内微負圧・大型ボイラー向け
出典:ボイラー及び圧力容器安全規則・JIS・安全衛生技術試験協会 公表試験問題
作成:fufumumu_design|更新:2026年11月
一級ボイラー技士の試験対策なら、こちらのアプリをご利用ください。
► 一級ボイラー技士 過去問・AI問題集(無料)

コメント