短期入所の職員配置は、利用定員・提供するサービスの種類(単独型・併設型・空床利用型)によって基準が異なります。夜間は利用者が宿泊するため、夜勤または宿直の職員を配置することが必要です。この記事では、短期入所の職員配置基準・夜間の配置・サービス管理責任者の配置についてまとめました。
短期入所の職員配置の基準は、利用定員と種別で変わる
短期入所の職員配置は、障害者総合支援法に基づく基準(平成18年厚生労働省令第171号)の第127条〜第131条に定められています。短期入所には「単独型」(専用施設)と「併設型・空床利用型」(他の障害福祉サービスの施設に併設または空き床を活用)があり、それぞれで配置の考え方が変わります。
共通して必要な職員の種類は次のとおりです。
| 職員の種類 | 配置基準の概要 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 管理者 | 1人(常勤・専従。ただし同一敷地内他サービスの職員との兼務可) | 第131条 |
| サービス管理責任者 | 利用者60人以下:1人以上(常勤・専従。利用者が増えるごとに追加) | 第128条 |
| 生活支援員等 | 利用者の障害支援区分に応じた数(後述) | 第127条 |
表は当方が基準の原文を整理したものです。出典:平成18年厚生労働省令第171号 第127条〜第131条。実際の配置基準は施設の種別・利用定員・利用者の区分によって変わります。指定権者(都道府県・市)の案内で確認してください。
生活支援員の配置は、利用者の障害支援区分に応じて計算する
生活支援員の配置人数は、利用者の障害支援区分の合計点に基づいて計算します。基準第127条は、「区分2以下の者の数及び区分1以下の障害児の数に0.5を乗じて得た数」と「区分3以上の者の数及び区分2以上の障害児の数に1.0を乗じて得た数」の合計を、職員数の算定に用いると定めています。
具体的な算定方法は複雑で、施設の種別(単独型か空床利用型か)や提供する支援の内容によって異なります。自施設の正確な配置基準については、指定権者(都道府県・市)の案内で確認してください。
夜間の職員配置:夜勤または宿直が必要
短期入所は利用者が宿泊するサービスのため、夜間帯に職員を配置することが必要です。基準(第145条で準用する条文)は、夜間帯の配置について「夜勤を行う従業者」または「宿直を行う従業者」を配置するよう求めています。
「夜勤」と「宿直」では労働基準法上の扱いが異なります。
| 区分 | 概要 |
|---|---|
| 夜勤 | 通常の勤務。実作業があり、賃金・休憩の確保が必要 |
| 宿直 | 断続的な待機(「宿直許可」の取得が必要)。緊急時対応が主な業務 |
宿直勤務として認められるかどうかは、所轄労働基準監督署の許可が必要です。詳しくは労働基準監督署に確認してください。
夜間の配置人数は、施設の利用定員・利用者の区分・建物の状況によって変わります。基準では、夜間帯に宿泊する利用者全員の安全を確保できる体制を取ることが求められます。
サービス管理責任者の配置と研修
サービス管理責任者(サビ管)は、利用者60人以下に1人以上の常勤専従配置が基準です(利用者60人を超えるごとに1人追加)。サビ管は個別支援計画の作成・変更・モニタリングを担います。
サビ管になるには、実務経験要件と厚生労働大臣が定める研修(サービス管理責任者等研修・基礎研修・実践研修)の修了が必要です。研修の種類・受講期間・更新要件は、都道府県が実施する研修の案内で確認してください。
職員配置に関する研修で確認すること
職員配置基準は直接の研修義務テーマではありませんが、全職員が自施設の配置状況を理解しておくことは、運営の透明性と利用者への説明責任に関わります。次の点を研修・会議で確認するとよいでしょう。
- 現在の利用者の障害支援区分と、それに基づく生活支援員の配置人数が基準を満たしているか
- 夜間帯の配置体制(夜勤者の人数・宿直の有無・緊急時の指揮系統)
- サービス管理責任者が欠員になった場合の対応方針
- 産休・育休・退職等による欠員リスクへの対処(補充のめど・業務分担)
人員基準を満たしていない状態が続いた場合、減算(人員欠如減算)の対象になります。
当方の法定研修・訓練キット(短期入所版)では、夜間支援・緊急時対応をテーマにした研修資料を含んでいます。夜間帯の職員体制の確認にも活用できます。
この記事は、基準の条文(e-Gov法令検索の現行の条文)、国の解釈通知(障発第1206001号・最終改正 令和7年3月31日)の原文を確認して書いています(確認日:2026年11月1日)。職員配置の具体的な計算方法・宿直許可の要件については、所在地の指定権者(都道府県・市)および所轄の労働基準監督署に確認してください。作成:fufumumu_design


コメント