乙7の試験科目「電気に関する基礎知識」では、変流器の計算・電流・インピーダンスに関する問題が出ます。電気工事士の学習経験がある方はなじみのある内容ですが、初めての方には難しく感じます。この記事では、乙7の試験に頻出する計算問題の種類と解き方のポイントをまとめます。
問題をすぐに解いてみたい方はこちらをご利用ください。
▶ 消防設備士 乙種第7類 問題集
乙7の電気基礎科目の出題範囲
乙7の「電気に関する基礎知識」は10問出題されます。この科目の合格ラインは40%以上(10問中4問以上正解)です。出題される主な内容は次のとおりです。
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 直流・交流の基礎 | オームの法則・合成抵抗・電圧・電流・電力の計算 |
| 変流器(CT)の原理 | 変流比・二次電流の計算 |
| インピーダンス | 抵抗・コイル(インダクタンス)・コンデンサのインピーダンス計算 |
| 電磁誘導 | フレミングの法則・電磁誘導の基礎 |
| 測定器 | 電流計・電圧計・絶縁抵抗計の使い方 |
オームの法則と基本計算
最も基本的な計算はオームの法則です。
V(電圧)= I(電流)× R(抵抗)
これを変形すると:
- I = V ÷ R
- R = V ÷ I
例題:電圧100V・抵抗10Ωの回路の電流は?
I = 100 ÷ 10 = 10A
変流器(CT)の変流比と二次電流の計算
変流器に関する計算は乙7の電気基礎の特徴的な問題です。
変流器の変流比は次の式で計算します。
変流比 = 一次電流(I₁)÷ 二次電流(I₂)
また一次電流と二次電流の関係は:
I₁ × N₁ = I₂ × N₂(N₁:一次巻数、N₂:二次巻数)
例題:変流比200/5の変流器で、一次電流が100Aのとき二次電流は何Aか?
二次電流 = 100 × (5/200) = 2.5A
インピーダンスの計算
交流回路では抵抗(R)だけでなくコイル(XL)・コンデンサ(XC)の影響を考えます。
コイルのリアクタンス(XL):XL = 2πfL
(f:周波数Hz、L:インダクタンスH)
コンデンサのリアクタンス(XC):XC = 1/(2πfC)
(C:静電容量F)
RとXLが直列に接続された場合のインピーダンス(Z):
Z = √(R² + XL²)
例題:R = 3Ω、XL = 4Ωのとき、インピーダンスは?
Z = √(3² + 4²) = √(9 + 16) = √25 = 5Ω
絶縁抵抗の測定
電路の漏電確認に使う絶縁抵抗測定は、乙7の実務と試験の両方に関係します。
- 測定器:絶縁抵抗計(メガーともいう)
- 測定対象:電路と大地間(または電路間)
- 乙7の設備で求められる絶縁抵抗値:電路と大地間で5MΩ以上(直流250V測定時・規格省令で確認)
絶縁抵抗計の使い方の問題では「測定前に電源を切る」「測定後に放電させる」「測定中は人体が触れないようにする」といった安全上の注意点が問われます。
試験対策のポイント
電気基礎の科目は10問のうち4問以上正解すれば足切りにはなりません。難しい計算問題が多い場合は、オームの法則・変流器の基本・インピーダンスの基礎の3分野を押さえるだけで十分に4問以上を確保できます。
計算が苦手な受験者は、法令(共通・類別)と構造機能整備で高得点を取ることで、電気基礎の配点分を補う戦略が有効です。
まとめ
乙7の電気基礎の頻出計算は「オームの法則(V=IR)」「変流器の変流比と二次電流の計算」「インピーダンスの計算(Z=√(R²+XL²))」「絶縁抵抗の測定値(5MΩ以上)」の4分野です。第二種電気工事士の学習経験があれば大部分をそのまま活用できます。計算が苦手な方は足切り回避(10問中4問)を目標に、法令・構造機能で補う戦略が有効です。
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