消防設備士 乙種第7類(漏電火災警報器)は、受験資格の制限がない試験です。学歴・職歴・年齢・国籍にかかわらず、誰でも申し込めます。このページでは受験の申込み手順・試験の日程の調べ方・一部免除の仕組みを整理します。
乙7の受験資格は「制限なし」。誰でも申し込める
消防設備士の乙種は、全7類ともに受験資格の制限がありません。免状・学歴・勤務先・年齢・国籍の条件は一切なく、試験を受けたいと思った人が申込書を送るだけで受験できます。
甲種(1〜5類・特類)は受験資格が必要(学歴・乙種の免状・危険物取扱者甲種など)で、受験前に確認が必要です。乙種の場合はその確認が不要なため、手続きが少なくなります。
申込み先は「一般財団法人 消防試験研究センター」
消防設備士の試験は、一般財団法人 消防試験研究センターが主催しています(消防試験研究センターは消防法第17条の8に定める指定試験機関)。試験の申込み・日程の確認・免状の交付もすべて同センターが窓口です。
都道府県ごとに支部があり、試験の日程は支部によって異なります。申込み先は受験を希望する都道府県の支部です(原則として)。センターの公式サイト(https://www.shoubo-shiken.or.jp/)から各支部のページに進んで日程を確認します。
試験の日程は年に数回。都道府県によって月が違う
乙7の試験は毎月どこかの都道府県で実施されていますが、同じ都道府県での実施は年に1〜3回程度です。試験の頻度が高い都道府県(東京・大阪など)では毎月のように別の類の試験が実施されますが、乙7に限ると年に数回の実施になります。
自分が住んでいる都道府県での試験日と、申込み期間を先に確認しておく必要があります。申込み期間は試験日の1〜2か月前に設定されていることが多く、その期間を過ぎると受け付けてもらえません。
試験日程は消防試験研究センターの公式サイトに掲載されており、支部ごとに確認できます。申込み期間に余裕をもって確認しておくことを勧めます。
申込み方法は書面(郵送)とインターネットの2種類
申込みの方法は2つあります。
書面申込み
消防試験研究センターの各支部か、センターが指定する場所で受験願書(申込書)を入手し、必要事項を記入して送付します。写真(縦4.5cm×横3.5cm・申込前6か月以内に撮影・無帽・正面・背景なし)が必要です。支部によって郵便振替や現金書留での受験手数料の払い込み方法が異なります。
インターネット申込み(電子申請)
センターの公式サイトから電子申請システムにアクセスして申込みます。書面申込みに比べて記入の手間が少なく、日程も柔軟です。写真データ(JPEG・PNG形式)のアップロードが必要です。支払いはクレジットカードや電子マネーに対応しています。
どちらの方法でも手数料は同じです(令和7年度時点で乙種の手数料は消防試験研究センターが定める額です。支部によって若干異なる場合があります。最新の金額はセンターの公式サイトで確認します)。
試験当日に持参するもの
試験当日は次のものを持参します。
| 持ち物 | 備考 |
|---|---|
| 受験票 | 書面申込みは郵送で届く。電子申請は自分で印刷して持参 |
| 写真(書面申込みの場合) | 受験票の所定欄に貼付する(写真は申込み時のものと同じもの) |
| 本人確認書類 | 運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなど |
| 筆記用具 | HBの鉛筆またはシャープペンシル・消しゴム(ボールペン不可) |
| 受験手数料の支払い確認書類(書面申込みの場合) | 郵便振替・現金書留の控えなど |
電卓・定規・参考書類の持ち込みは認められていません。
乙7の試験の形式と合格基準
乙7の試験は筆記と実技(鑑別)で構成されています。
| 科目 | 問題数 | 形式 | 合格基準 |
|---|---|---|---|
| 消防関係法令(共通) | 6問 | 四択 | 各科目40%以上かつ全体60%以上 |
| 消防関係法令(第7類) | 4問 | 四択 | |
| 基礎的知識(電気) | 5問 | 四択 | |
| 構造・機能・整備(規格等) | 15問 | 四択 | |
| 鑑別(実技) | 5問 | 記述式 | 60%以上 |
合格基準は「各科目40%以上かつ筆記全体60%以上」と「実技(鑑別)60%以上」の両方を同時に満たすことです。どちらか一方だけでは合格になりません。
実技(鑑別)は別に合格基準があるため、筆記で高得点を取っていても鑑別が6割に届かなければ不合格です。鑑別の対策も並行して行う必要があります。
ほかの免状や資格があると、一部の科目が免除される
消防設備士の他の類の免状や電気工事士免状などを持っている場合、一部の科目が免除されます。
ほかの消防設備士の免状を持っている場合
消防設備士の他類の免状を持っている場合、消防関係法令のうち共通部分(第1類〜第7類共通の法令)が免除されます。法令共通の6問が丸ごと免除になり、試験の問題数は減ります(試験時間も短縮)。
すでに乙6・乙5・乙4など他の消防設備士の免状を持っている人が乙7に追加で挑戦する場合は、この免除が使えます。法令共通を受けなくてよい分、対策する範囲が狭くなります。
電気工事士の免状を持っている場合
第一種電気工事士・第二種電気工事士の免状を持っている場合、「基礎的知識(電気)」の5問が免除されます。電気に関する基礎知識をすでに持っていると認められるためです。
免除を使うかどうかの判断
免除は権利であり、必ず使わなければならないものではありません。免除を使うと問題数が減る一方で、残った科目だけで合格基準(全体60%以上)を満たさなければならなくなります。免除を使わない場合は科目数・問題数が増える分、余裕をもって点数を稼げる科目が残ります。試験当日にどちらにするかを選べる仕組みではないため、申込み時に免除を申請するかどうかを決めます。
試験結果の通知と合格後の流れ
試験結果は、センターが定める日程で各支部の掲示板への掲示または郵便で通知されます。インターネットで結果を確認できる場合もあります(支部によって異なります)。
合格した場合、乙種の消防設備士免状の交付申請を行います。交付申請は、合格通知に同封された案内にしたがって受験した都道府県の支部に申請します。交付には手数料がかかります(消防法第17条の8第2項に基づいてセンターが定める額)。
免状を取得すると何ができるか
消防設備士 乙種第7類の免状を取得すると、消防法第17条の5の規定により、漏電火災警報器の整備・点検ができます(乙種は工事はできません。工事は甲種の業務です。ただし、漏電火災警報器については乙種のみが設置されており、甲種は存在しません)。
消防法第17条の3の3の規定により、消防設備の点検は6か月ごとに実施する必要があります。点検対象の建物において、有資格者として点検業務を行えます。
また、消防設備士の免状取得後は定期的な講習(消防法第17条の10)の受講義務があります。免状取得後最初の4月1日から2年以内に受講し、その後は5年ごとに受講します。受講しなくても免状は失効しませんが、受講しない状態が続くと都道府県知事から返納を命じられる場合があります(法第17条の7)。
申込みの流れをまとめる
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1. 試験日程の確認 | 消防試験研究センターの公式サイトで、受験したい都道府県の支部の日程を確認する |
| 2. 申込み方法の選択 | 書面申込みまたはインターネット(電子申請)を選ぶ |
| 3. 申込み書類の準備 | 願書・写真・免除申請書類(免除を使う場合)・手数料を準備する |
| 4. 申込み受付期間に提出 | 期間を過ぎると受け付けてもらえないため、余裕をもって提出する |
| 5. 受験票を受け取る | 書面は郵送で届く。電子申請は印刷して持参する |
| 6. 試験を受ける | 筆記30問(四択)+鑑別5問(記述) |
| 7. 結果の確認・免状の申請 | 合格したら交付申請を行い、免状を受け取る |
乙7の受験に向けた準備の順番
受験の申込みが完了したら、試験まで次の順番で対策を進めるのが効率的です。
最初に取り組むのは法令の理解です。法令共通(消防設備全般のルール)と法令類別(第7類・漏電火災警報器の設置義務など施行令第22条を中心とした内容)は、暗記よりも条文の構造を把握することで理解が深まります。
次に構造・機能・整備と規格の科目を進めます。乙7の構造・機能・整備は15問と多く、この科目で合否の大半が決まります。規格省令(公称作動電流値・不作動電流値・作動試験電流値・音圧)は数字が多く出るため、繰り返し練習して確実に覚えます。
最後は鑑別の対策です。鑑別は記述式のため、正確な名称を自分で書く練習が必要です。零相変流器(ZCT)の形と役割・電線の通し方・試験スイッチの名称が出題の中心になります。
受験の申込みを終えたら、試験当日まで問題を繰り返す練習が効果的です。「消防設備士 乙種第7類 問題集」では、法令・電気・規格の確認問題(38問・無料)と鑑別問題・模試で乙7に特化した対策ができます。


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