液化石油ガス設備で使われる主な配管材料は、鋼管(黒ガス管・白ガス管)・銅管(硬質・軟質)・ポリエチレン管(2層管)・フレキシブル管(ガスフレキ管)の4種類です。材料ごとに使用できる場所・接続方法・特性が異なり、技術基準で使い分けが定められています。試験(配管理論等科目)ではこの使い分けが頻出テーマです。
この記事では、各配管材料の特徴・使用場所・注意点・試験での出題ポイントを整理します。
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液化石油ガス設備で使用される配管材料の比較
| 材料名 | 主な特徴 | 主な使用場所 | 主な接続方法 |
|---|---|---|---|
| 鋼管(黒ガス管・白ガス管) | 強度が高い・耐圧性が高い | 屋内外の露出配管・埋設配管(防食処理要) | ねじ接続・溶接接続 |
| 銅管(硬質・なまし) | 曲げやすい・加工性が高い | 屋内配管・機器との接続部 | フレア接続・ろう付け |
| ポリエチレン管(2層管) | 軽量・耐食性が高い・腐食しない | 地中埋設配管(主に低圧部) | 融着接続(電気融着・バット融着) |
| フレキシブル管(ガスフレキ) | 柔軟性が高い・曲げられる | ガス機器との最終接続 | 継手接続(フレキ専用) |
出典:KHK「液化石油ガス設備士テキスト」・液化石油ガス設備工事に係る技術基準
鋼管(黒ガス管・白ガス管)の特徴と使用上の注意
鋼管はLPガス設備で最もよく使われる配管材料の一つです。強度・耐圧性が高く、供給設備から消費設備まで幅広く使用されます。
黒ガス管と白ガス管の違い
| 種類 | 表面処理 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 黒ガス管 | 黒塗装(防錆処理) | 屋外露出・埋設に使用される場合がある。腐食対策(防食テープ・防食コーティング)が必要 |
| 白ガス管 | 亜鉛めっき(白色系) | 屋内露出配管に多く使用される。黒ガス管より耐食性が高い |
鋼管の主な注意点は次のとおりです。
- 腐食に注意が必要:鋼は水分・酸素・塩分と接触すると腐食する。特に埋設管では防食処置(防食テープ・ポリエチレン被覆等)が技術基準上必要
- 電食(電気化学的腐食)のリスク:土中の電流により腐食が加速する場合がある。迷走電流のある場所では対策が必要
- 管用テーパーねじ(Rねじ)で接続する:シールテープ・液状ガスケットを使用して気密性を確保する
銅管(硬質・なまし)の特徴と使用上の注意
銅管は加工しやすく、特に曲げ配管が必要な場所で活用されます。フレア接続との組み合わせで使用されることが多い材料です。
| 種類 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 硬質銅管 | 硬くて形状を保ちやすい・切断・加工が必要 | 屋内の固定配管・機器接続部 |
| なまし(軟質)銅管 | 柔軟性があり・曲げやすい・コイル状で保管できる | 曲がりが多い場所・狭いスペースでの配管 |
銅管の主な注意点は次のとおりです。
- フレア加工の精度が重要:銅管はフレア接続(管端をラッパ状に加工)で継手と接続するため、フレア加工の精度が気密性に直結する
- 脱亜鉛腐食に注意:一部の環境・水質で腐食が起きる場合がある(機器の給水経路等との混同に注意)
- 傷・変形に注意:管が傷つくと接続部の気密性が下がるため、取り扱い時・切断時に変形させないよう注意が必要
- 使用できる環境・箇所の制限がある:技術基準上、銅管を使用できない箇所がある場合があります
ポリエチレン管(2層管)の特徴と使用上の注意
ポリエチレン管(PE管・ポリエチレン2層管)は、地中埋設配管の主流となっている材料です。鋼管に代わって採用されるケースが増えています。
ポリエチレン管の主な特徴は次のとおりです。
- 腐食しない:金属のような電気化学的腐食が起きないため、防食処置が不要(鋼管との大きな違い)
- 軽量:鋼管より大幅に軽く、取り扱いや運搬が容易
- 「2層管」とは:内層(黒色ポリエチレン)と外層(オレンジ色)の2層構造で、外層が色分けにより目視確認しやすい設計
- 融着接続が必要:ねじ接続・フレア接続ではなく、電気融着(EF)またはバット融着(BF)により管同士を接合する
- 紫外線に弱い:屋外の露出部分に使用する場合は紫外線対策(遮光処理)が必要
埋設配管の施工では、ポリエチレン管の特性(腐食しない・融着接続・埋設深さ基準)を理解していることが設備士として必要な知識です。
フレキシブル管(ガスフレキ管)の特徴と使用上の注意
フレキシブル管(ガスフレキ管)は、ガス機器との最終接続に使用するステンレス製の波形管です。ガスコードとも呼ばれ、コンロ・給湯器・ファンヒーター等に接続されています。
フレキシブル管の主な注意点は次のとおりです。
- 使用可能な長さ制限がある:技術基準上、フレキシブル管を使用できる最大の長さが定められている。超過している場合は法令違反になる
- 使用可能な機器の種類に制限がある:一部の機器やガス圧力区分では使用できない場合がある
- 屋外での使用制限がある:技術基準上、屋外での使用が制限される場合がある
- 定期的な交換目安がある:経年劣化による交換目安が設けられており、保安点検で確認する項目の一つ
- 曲げ方向・曲げ角度に制限がある:急激に折り曲げると破損の原因になる
配管材料と使用場所のまとめ
配管材料の使い分けは、使用場所(屋内・屋外・埋設)と圧力区分(低圧・高圧)によって決まります。
| 使用場所 | 主に使用する材料 | 主な接続方法 |
|---|---|---|
| 屋内露出配管(低圧) | 鋼管(白ガス管)・銅管 | ねじ接続・フレア接続 |
| 屋外露出配管(低圧) | 鋼管(防食処置済み) | ねじ接続 |
| 地中埋設配管(低圧) | ポリエチレン管(2層管)・鋼管(防食処置済み) | 融着接続・ねじ接続 |
| ガス機器との最終接続 | フレキシブル管・銅管 | フレキ継手・フレア接続 |
この使い分けは筆記試験で頻出です。「○○の場所にどの材料を使うか」という問題が配管理論等科目で出題されます。KHKの過去問で出題パターンを把握しておきましょう。
配管材料についてよくある質問
Q. 試験ではどの配管材料が最もよく出題されますか?
過去問を見ると、鋼管・ポリエチレン管(2層管)・フレキシブル管はよく出題されます。特に「埋設配管に使える材料」「フレキシブル管の使用制限」「ポリエチレン管の接続方法」は繰り返し出題される頻出テーマです。
Q. ポリエチレン管(2層管)の色はなぜオレンジ色ですか?
埋設配管の発掘作業時に水道管(青色)やその他の埋設管と区別できるよう、LPガス用ポリエチレン管は外層がオレンジ色に着色されています。埋設後に色で識別できることが安全上の役割を果たしています。
Q. 鋼管の埋設に防食処置が不要な場合はありますか?
技術基準上、埋設鋼管には原則として防食処置(防食テープ・防食コーティング・電気防食等)が必要です。防食処置の具体的な方法・要否については技術基準・KHKのテキストで確認してください。
Q. フレキシブル管は何年で交換する目安ですか?
フレキシブル管(ガスフレキ管)の交換目安は、機器の種類・使用状況・設置環境によって異なります。保安点検時に外観確認を行い、腐食・変形・損傷がある場合は即座に交換します。メーカー・業界団体の推奨する交換目安については、KHKのテキストまたは設置機器のメーカー資料で確認してください。
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作成日:2026年11月 / 出典:KHK「液化石油ガス設備士テキスト」・液化石油ガス設備工事に係る技術基準・KHK「液化石油ガス設備士 国家試験受験案内書(令和8年度)」(https://shiken.khk.or.jp/shiken.html)

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