事務所衛生基準規則(昭和47年労働省令第43号)は第二種衛生管理者試験で頻出の法令です。照度(精密作業300ルクス以上・普通作業150ルクス以上)、換気(CO2濃度0.1%以下)、温度(17〜28℃)、湿度(40〜70%)などの基準値が問われます。このページでは試験に出る事務所衛生基準規則の要点を整理します。
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事務所衛生基準規則とは
事務所衛生基準規則は、事務所(コンピュータ操作・文書作業・会議などを行うオフィス)の衛生基準を定めた省令です。労働安全衛生法に基づき、昭和47年に定められました。第二種衛生管理者試験では、この規則の具体的な数値基準が頻出です。
同規則は近年も改正が行われています(2022年の改正でトイレや更衣室の清潔保持・洗浄設備の設置など)。試験では主に「照度・換気・温度・湿度・トイレ・清潔保持」に関する基準が問われます。
照度の基準(頻出)
照度は作業の種類によって3段階の基準があります。
| 作業の種類 | 照度の基準 | 作業の例 |
|---|---|---|
| 精密な作業 | 300ルクス以上 | 設計・製図・細かい検査作業 |
| 普通の作業 | 150ルクス以上 | 一般的なデスクワーク・文書作業 |
| 粗な作業 | 70ルクス以上 | 通路・廊下・倉庫など |
出典:事務所衛生基準規則第10条
よく出るひっかけは「普通の作業は200ルクス以上」「精密作業は500ルクス以上」といった数字の入れ替えです。「精密300・普通150・粗70」の3段階をセットで覚えることが重要です。
なお、蛍光灯・LEDなどの照明の種類や、自然光の利用については規則で定められていますが、具体的な照明の種類を問う問題は少ないため、まず数値基準を優先して覚えることを勧めます。
換気の基準(CO2濃度)
事務所の空気環境の基準として、室内の二酸化炭素(CO2)濃度が0.1%(1,000ppm)以下とされています。
CO2濃度は人が呼吸によって排出するため、密閉された空間では時間とともに上昇します。0.1%を超えると、頭痛・倦怠感・集中力の低下が生じやすくなります。機械換気設備がある場合、室内の空気を1時間に規定の回数入れ替えることが求められます。
試験では「CO2濃度0.1%以下」という数字がそのまま問われることが多いため、単位(%またはppm)とセットで覚えることを勧めます。
出典:事務所衛生基準規則第5条
温度・湿度の基準
空調設備のある事務所における温度・湿度の基準は以下のとおりです。
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 室温 | 17℃以上28℃以下 |
| 相対湿度 | 40%以上70%以下 |
出典:事務所衛生基準規則第5条
よく出るひっかけは「18℃以上」「30℃以下」など、上下限の数字をずらしたものです。「17〜28℃・40〜70%」の範囲をそのまま覚えることが重要です。また、「空調設備のある場合の基準」であることも問われます。空調がない場合は適用されません。
VDT作業に関する基準(ガイドライン)
情報機器(VDT)を使用する作業については、厚生労働省が「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(2019年)を策定しています。事務所衛生基準規則とは別のガイドラインですが、試験では混在して出題されることがあります。
| 項目 | 基準・推奨値 |
|---|---|
| ディスプレイとの距離 | 40cm以上 |
| 書類等の照度 | 300ルクス以上 |
| 連続作業時間 | 1時間を超えない(1時間ごとに10〜15分の休止) |
| ディスプレイの輝度 | 500cd/m2以下を目安 |
清潔・トイレ・洗面設備に関する規定
事務所衛生基準規則は、照度・換気以外にも清潔保持・設備に関する規定があります。試験には出題頻度が低いですが、確認しておく価値があります。
- 清掃:日常的な清掃の実施、6か月以内ごとに1回の大掃除(定期的清掃)
- トイレ:男性用・女性用の区別(同一建物内に設置の場合は兼用可の条件あり)、清潔の保持
- 洗面・手洗い設備:設置と清潔保持
- 飲料水:衛生的な飲料水の供給
試験対策:事務所衛生基準規則の数字を確実に覚えるコツ
照度・換気・温度・湿度の数字は繰り返し出題される最重要ポイントです。以下のまとめを使って確認してください。
| 項目 | 数字・基準 |
|---|---|
| 精密作業の照度 | 300ルクス以上 |
| 普通作業の照度 | 150ルクス以上 |
| 粗な作業の照度 | 70ルクス以上 |
| CO2濃度(換気基準) | 0.1%(1,000ppm)以下 |
| 室温 | 17〜28℃ |
| 湿度 | 40〜70% |
出典:事務所衛生基準規則(昭和47年労働省令第43号)各条文。2026年11月時点の情報です。法令改正により変更される可能性があります。最新の条文はe-gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/)でご確認ください。
換気の基準
事務所衛生基準規則では、室内のCO2濃度(二酸化炭素濃度)が換気基準の指標として定められています。
| 項目 | 基準値 | 補足 |
|---|---|---|
| CO2濃度 | 0.1%(1,000ppm)以下 | 換気の基準指標。0.1%を超えると換気不足のサイン |
| 一酸化炭素(CO) | 50ppm(0.005%)以下 | 燃焼機器を使う場合に問題になる |
| 浮遊粉じん | 0.15mg/m³以下 | 空気中の粒子状物質の濃度 |
試験では「事務所のCO2の基準は0.1%以下か0.01%以下か」という問題が頻出です。正解は「0.1%以下(1,000ppm以下)」です。「0.01%(100ppm)」は大気中のCO2濃度(約0.04%)より低いため、基準として設定されません。
温度・湿度の基準
事務所の空気調和設備(空調)がある場合の温度・湿度の基準:
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 温度 | 17℃以上28℃以下(空調がある場合) |
| 湿度 | 40%以上70%以下(空調がある場合) |
試験では「事務所の温度基準は17〜28℃か15〜30℃か」という問題が出ます。正解は「17〜28℃」です。また「湿度の基準は40〜70%か30〜80%か」という問題も出ます。正解は「40〜70%」です。
トイレ(便所)の設置基準
事務所衛生基準規則に定められているトイレの設置基準:
- 男女別のトイレを設置することが原則(ただし少人数の場合等は例外あり)
- 男性用便所:同時に就業する男性労働者60人以内ごとに大便所1個以上
- 女性用便所:同時に就業する女性労働者20人以内ごとに大便所1個以上
- 男性用の小便所:同時に就業する男性労働者30人以内ごとに1個以上
「女性20人に1つ・男性60人に1つ(大便所)」という数値は頻出です。
事務所衛生基準規則に関するよくある試験の問い
- 「精密作業の照度基準は300ルクス以上か500ルクス以上か」→300ルクス以上
- 「普通作業の照度基準は150ルクス以上か100ルクス以上か」→150ルクス以上
- 「CO2の基準は0.1%(1,000ppm)以下か0.05%以下か」→0.1%(1,000ppm)以下
- 「事務所の温度基準は17〜28℃か15〜30℃か」→17〜28℃
- 「事務所の湿度基準は40〜70%か30〜80%か」→40〜70%
- 「女性20人に大便所1個が必要か男性30人に1個か」→女性20人・男性60人(大便所)が正しい数値
事務所衛生基準規則は第二種衛生管理者試験の「関係法令(有害業務以外)」科目で毎回出題される最重要テーマです。照度(精密300・普通150・粗い70ルクス以上)・CO2(0.1%以下)・温度(17〜28℃)・湿度(40〜70%)の4セットの数値を確実に覚えることが合格への近道です。
VDT作業(情報機器作業)の基準
事務所での情報機器(パソコン・タブレット等)を使った作業(VDT作業・情報機器作業)についても、厚生労働省が作業管理の指針を定めています。
- 1日の作業時間:作業量と作業時間の管理を適切に行う(連続して長時間の情報機器作業を避ける)
- 1時間の連続作業の後:10〜15分の作業休止時間を設ける
- ディスプレイ画面の照度:500ルクス以下に抑える(外部光が反射・まぶしさを防ぐ)
- 書類・キーボードの照度:300ルクス以上
事務所衛生基準規則の照度(作業の精密さによる分類)とVDT作業指針の照度(ディスプレイ画面の照度上限・500ルクス以下)は別々の基準です。混同しないよう注意してください。
事務所衛生基準規則の全体まとめ
試験でよく問われる事務所衛生基準規則の数値を一覧で整理します。
| 項目 | 基準値 |
|---|---|
| 照度:精密作業 | 300ルクス以上 |
| 照度:普通作業 | 150ルクス以上 |
| 照度:粗い作業 | 70ルクス以上 |
| CO2濃度 | 0.1%(1,000ppm)以下 |
| 温度(空調あり) | 17℃以上28℃以下 |
| 湿度(空調あり) | 40%以上70%以下 |
これらの数値を全て正確に覚えることが、試験の関係法令科目での確実な得点につながります。
休養室・救急用具の設置義務
事務所衛生基準規則では、救急用具・休養室の設置についても定めがあります。
- 救急用具・救急薬品:常時50人以上または常時女性30人以上の労働者を使用する事業場では設置義務がある
- 休養室または休養所:常時50人以上または常時女性30人以上の労働者を使用する場合、男女別に設置義務
「救急用具は常時何人以上で必要か」という問題には「常時50人以上、または常時女性30人以上」と答えます。2つの条件のどちらかを満たせば設置義務が発生します。
事務所衛生基準規則は試験の関係法令科目で毎回出題される最重要テーマです。照度・CO2・温度・湿度・救急用具・トイレの設置基準という6つの数値基準を一覧で覚えることが合格への近道です。
事務所衛生基準規則は事務系業務に従事する多くの労働者に関わる重要な法令です。照度・換気・温度・湿度・トイレ・救急用具の各基準を正確に覚えることが第二種衛生管理者試験の合格につながります。
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出典:公益財団法人安全衛生技術試験協会「衛生管理者免許試験 試験案内」(2026年11月時点)。法令の数字は労働安全衛生法・同施行令・安衛則の条文に基づきます。
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