漏電火災警報器を含む消防設備の点検は、誰でもできるわけではありません。消防法で定められた資格を持つ者が実施する必要があります。点検に関わる資格には「消防設備士」と「消防設備点検資格者」の2種類があり、それぞれ取得方法も業務範囲も異なります。乙7(漏電火災警報器)の点検に関係する資格の制度を整理します。
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▶ 消防設備士 乙種第7類 問題集
消防設備の点検ができる資格は2種類ある
消防設備の点検を業として行う場合、消防法第17条の3の3の規定により、消防設備士または消防設備点検資格者でなければなりません。2つの資格は制度上の根拠も取得方法も異なります。
| 区分 | 消防設備士(乙7) | 消防設備点検資格者 |
|---|---|---|
| 根拠法令 | 消防法第17条の5 | 消防法第17条の3の3 |
| 取得方法 | 国家試験(筆記・鑑別) | 講習受講(2日間程度) |
| 受講・受験資格 | 特になし(一部免除条件あり) | 電気工事士・電気主任技術者等の有資格者 |
| 点検 | 可能 | 可能 |
| 整備 | 可能 | 不可 |
| 工事 | 不可(乙種) | 不可 |
消防設備点検資格者には第1種と第2種がある
消防設備点検資格者は「第1種」と「第2種」に分かれており、点検できる設備の種類が異なります。
| 種別 | 点検できる設備の種類 |
|---|---|
| 第1種消防設備点検資格者 | 機械系の消防設備(消火器・消火栓・スプリンクラー・避難設備など) |
| 第2種消防設備点検資格者 | 電気系の消防設備(自動火災報知設備・漏電火災警報器・非常警報設備など) |
漏電火災警報器は電気系の設備に分類されるため、第2種消防設備点検資格者が点検を担当します。消防設備士乙7を持つ者は点検・整備の両方ができますが、第2種消防設備点検資格者は点検のみです。
消防設備点検資格者の取得要件は保有資格で決まる
消防設備点検資格者の講習を受けるには、一定の前提資格が必要です。第2種消防設備点検資格者の場合、受講できる前提資格の例は以下のとおりです。
- 第1種電気工事士・第2種電気工事士
- 電気主任技術者(第1〜3種)
- 消防設備士(甲種・乙種いずれか)を取得済みの者
- 一定の実務経験を持つ者(要件は消防庁が定める)
消防設備点検資格者は講習で取得できるため、試験を受けずに点検業務に就けるという点が消防設備士との違いです。ただし、整備・修理は行えないため、設備に不具合が見つかった場合は消防設備士に依頼する必要があります。
漏電火災警報器の点検ができるのは乙7または第2種点検資格者
漏電火災警報器の点検を行うには、消防設備士乙7または第2種消防設備点検資格者のいずれかが必要です。建物管理会社や防災会社に勤める場合、第2種点検資格者として点検業務に就くルートと、乙7を取得して点検・整備の両方を担当するルートがあります。
点検だけでなく整備・修理まで担当したい場合は乙7の取得が必要です。第2種消防設備点検資格者は点検業務の幅を広げるための資格であり、設備の整備や部品交換は消防設備士の業務になります。
消防設備士乙7と点検資格者の両方を持つメリット
電気工事士などの前提資格を持ち、かつ乙7の取得を目指している場合、点検資格者の講習を先に受けて点検業務に入り、その後乙7の試験に合格して整備まで担当できるようにするという段階的な取得も実務的な選択肢です。
消防設備士乙7を取得すると、点検資格者の前提資格にもなります(消防設備士を取得済みの者は講習を受けられる)。複数の消防設備に関わる仕事を目指す場合、乙7取得後に他の類の点検資格者を取得するという選択肢もあります。
乙7の試験に出る点検資格の制度
乙7の筆記試験(法令共通・法令類別)では、点検に関する制度の出題があります。押さえておくポイントは以下のとおりです。
- 消防設備の点検は消防設備士または消防設備点検資格者が実施する(消防法第17条の3の3)
- 消防設備点検資格者は点検のみ・整備はできない
- 乙種消防設備士は整備・点検ができるが工事はできない(消防法第17条の5)
- 漏電火災警報器の点検は第2種消防設備点検資格者が対応する
「整備ができるのは消防設備士のみ」という点は誤答を誘う選択肢に使われやすいため、点検資格者と消防設備士の業務範囲の違いを明確に理解しておくことが重要です。
どちらを取得するかは目指す業務で選ぶ
漏電火災警報器に関わる業務を目指す場合、点検のみで十分であれば第2種消防設備点検資格者(講習取得・前提資格が必要)、点検・整備の両方を担当したい場合は乙7(国家試験)というのが基本の選択です。
乙7は前提資格なしで受験できるため、電気系の資格を持っていなくても取得を目指せます。点検資格者の取得は電気工事士等の前提資格があることが条件であり、乙7の方が取得ルートとして門戸が広いともいえます。
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