消防設備士 乙種第7類の鑑別試験は5問の記述式です。合格基準は60%以上(3問以上正解)で、筆記30問を突破しても鑑別で足切りになるケースがあります。「写真を見て名称を書けない」「機能を説明する語句が出てこない」という失点パターンを潰す対策をまとめます。
問題をすぐに解いてみたい方は、こちらのアプリをご利用ください。
▶ 消防設備士 乙種第7類 問題集
鑑別5問は4つの出題形式で構成される
乙7の鑑別問題には、繰り返し登場する出題形式があります。形式ごとに求められる知識が異なるため、どのパターンが出ても対応できるように準備します。
| 出題形式 | 問われること | 例 |
|---|---|---|
| ①写真識別 | 写真・イラストを見て名称を答える | 「この機器の名称を答えよ」 |
| ②用途・機能 | 機器の役割・動作を説明する | 「この機器の用途を答えよ」 |
| ③数値・基準 | 設置基準や規格の数値を答える | 「音響装置の音圧は何dB以上か」 |
| ④工具識別 | 整備で使う工具の名称・用途を答える | 「この計器の名称と用途を答えよ」 |
1回の試験で4つの形式すべてが出るわけではありませんが、どれが出ても答えられるように4形式を網羅しておきます。
合格ラインは3問。勉強時間の配分は筆記8割・鑑別2割が目安
鑑別5問の合格基準は60%以上(3問以上正解)です。4問または5問正解できれば鑑別の足切りリスクはほぼなくなります。
全体の学習時間に占める鑑別の割合は2割程度が目安です。筆記30問(法令・電気基礎・構造機能・規格)の対策を優先し、残りの時間で鑑別の写真識別と語句の暗記を仕上げます。鑑別は出題範囲が絞られているため、集中して練習すれば短期間で得点を安定させられます。
よく出る機器5種類の名称と見分け方のポイント
乙7の鑑別では、次の機器が繰り返し出題されます。写真を見て名称を答えられるだけでなく、「なぜその名前なのか」を理解しておくと、類似機器との混同を防げます。
| 機器名 | 外観の特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| 零相変流器(ZCT)貫通型 | リング状・中心に穴がある | 電線を穴に通して漏洩電流を検知 |
| 零相変流器(ZCT)分割型 | 2つに割れる・蝶番または着脱式 | 既設電路に後付けで設置 |
| 受信機 | 箱型・スイッチ類が前面にある | 変流器の信号を受けて音響装置を鳴動 |
| 絶縁抵抗計(メガー) | 大型のテスタ形・高電圧で計測 | 電路の対地絶縁抵抗を測定 |
| 回路計(テスタ) | アナログ針または液晶表示・小型 | 電圧・電流・抵抗を測定 |
絶縁抵抗計と回路計は外観が似ているため混同しやすい箇所です。絶縁抵抗計は500V以上の高電圧で絶縁を測定するもの、回路計は通常の電圧・電流・抵抗測定に使うものと区別して覚えます。
写真から名称だけでなく、名称から特徴を答える双方向練習が有効
鑑別対策で多くの受験者が「写真を見て名称を覚える」練習をします。この一方向の練習だけだと、②用途・機能や③数値・基準の問題に対応できません。
効果的な練習法は、次の2方向をセットで行うことです。
- 写真→名称:写真・イラストを見て正式名称を書く(「ZCT」だけでなく「零相変流器」と書けるか)
- 名称→特徴:名称を見て用途・外観の特徴・設置基準を答える(「零相変流器とは何か・どこに設置するか」)
テキストの写真を隠して名称を答え、次に写真を見ずに特徴を説明する練習を繰り返すと、どちらの出題形式にも対応できるようになります。
数値問題は規格省令の3数値と音圧を確実に覚える
鑑別の出題形式③(数値・基準)で問われる数値は、試験全体でも頻出の規格省令の数値と重なります。
| 問われやすい数値 | 値 | 根拠 |
|---|---|---|
| 公称作動電流値 | 6種類(100・200・400・500・800・1000mA) | 規格省令第3条 |
| 不作動電流値 | 公称作動電流値の1.25倍以上 | 規格省令第3条 |
| 試験電流 | 公称作動電流値の1.5倍以内 | 規格省令第3条 |
| 音響装置の音圧 | 70dB以上(中心から1m) | 規格省令第9条 |
| 警戒電路の定格電流 | 100A以下 | 規格省令第5条 |
これらの数値は筆記の規格科目(5問)でも出題されます。鑑別と筆記をまとめて覚えることで、学習効率が上がります。
CBT試験での記述入力は漢字で書くことが基本
CBT試験では鑑別の解答をキーボードで入力します。紙の試験と異なり、手書きではなくタイピングになります。
記述する際の注意点は次のとおりです。
- 正式名称を漢字で入力する(「ぜろそうへんりゅうき」ではなく「零相変流器」)
- 略称・通称だけで答えない(「ZCT」だけでなく「零相変流器」)
- 単位まで含めて答える(「70」ではなく「70dB以上」)
日本語入力で漢字変換に手間取ると時間を取られることがあります。試験前に機器名の漢字表記を確認しておき、スムーズに入力できるように準備しておきます。
鑑別で失点しがちな3パターン
鑑別の失点には繰り返し現れるパターンがあります。事前に把握しておくことで対策できます。
パターン1:貫通型と分割型の混同
零相変流器には貫通型と分割型があります。「電線を穴に通すタイプ」が貫通型、「2つに割れて既設電路に後付けするタイプ」が分割型です。写真で両方見比べて区別できるようにしておきます。
パターン2:絶縁抵抗計と回路計の混同
外観が似ているため、機能を問われたときに答えを取り違えることがあります。絶縁抵抗計は「高電圧をかけて絶縁抵抗を測るもの」、回路計は「電圧・電流・抵抗を測る汎用計器」と覚えます。
パターン3:数値の単位の書き忘れ
「70」とだけ書いて「70dB以上」と書かない、「200」とだけ書いて「200mA以下」と書かないパターンです。数値問題は単位と上限・下限の表現(以上・以下)まで含めて答えます。
鑑別対策のまとめ
| やること | ポイント |
|---|---|
| 写真識別の練習 | テキストの写真を隠して正式名称を書く |
| 双方向練習 | 名称から用途・外観・設置基準を説明できるようにする |
| 数値の暗記 | 公称作動電流値・音圧・定格電流の5数値を確実に |
| CBT入力の準備 | 漢字・単位・上限下限表現を含めて入力する練習 |
| 混同しやすい機器の区別 | 貫通型と分割型、絶縁抵抗計と回路計 |
鑑別は出題範囲が絞られているため、正しい方向で練習すれば3〜4問は安定して取れます。筆記の対策をベースに、写真識別と語句の双方向練習を加えることが鑑別攻略の要点です。
問題をすぐに解いてみたい方は、こちらのアプリをご利用ください。
▶ 消防設備士 乙種第7類 問題集


コメント