「MEO対策」という言葉、聞いたことはあっても、何から手をつければいいのか分からない、という方は多いと思います。
先にお伝えしておくと、MEO対策の基本は、業者に頼まなくても自分でできます。私たちは小規模事業者さんのGoogleマップの状態を50社以上診断してきましたが、実際に効いていたのは特別な技術ではなく、この記事で紹介する地道な項目ばかりでした。
この記事では、今日からできる7つの手順を、順番に紹介します。全部で30分もかからないはずです。
そもそもMEOとは何か
MEOは「Map Engine Optimization」の略で、Googleマップの検索結果で自分のお店を上位に表示させるための取り組みのことです。Googleで「地域名+業種」と検索したときに、地図と一緒に3件のお店が表示される、あの枠を思い浮かべてください。あそこに出るかどうかで、問い合わせの数は大きく変わります。
大事な前提として、Googleは順位を決める要素として「関連性」「距離」「知名度」の3つを公式に挙げています。これから紹介する7つの手順は、この3要素のうち自分でコントロールできる部分を地道に整えていく作業です。
順位を決める3つの要素を先に知っておく
手順に入る前に、Googleが公式に説明している「何によって順位が決まるか」を押さえておきましょう。これを知っておくと、7つの手順それぞれが「なぜ必要なのか」がつながって見えてきます。
①関連性
検索キーワードと、お店の情報がどれだけ一致しているかです。「地域名+業種」で検索されたとき、プロフィールに登録されている業種(カテゴリ)や説明文の内容が、検索意図とどれだけ合っているかが見られます。
②距離
検索している人の場所(または検索時に指定した地域)から、お店までの距離です。これは基本的に住所が決まった時点で固定される要素なので、自分でコントロールする余地はあまりありません。
③知名度
口コミの件数・評価、ウェブ上での言及のされ方、プロフィールの情報量などから判断される、いわば「どれだけ実在感・信頼感があるか」という要素です。3つの要素の中で、唯一こちらの努力次第で継続的に伸ばしていけるのがこの部分です。
この記事で紹介する7つの手順は、主に①関連性と③知名度を、時間をかけて底上げしていく作業です。②距離だけは自分では動かせないので、「近くのお客様に強い」という前提のもと、①と③を整えることに集中するのが現実的です。
手順1:Googleビジネスプロフィールに登録する
まずは大前提です。Googleマップで自分の店名を検索して、情報のパネルが出てこなければ、そもそも登録されていません。「Googleビジネスプロフィール」で検索すると公式の管理ページに進めます。無料で、電話番号やハガキでの本人確認を経て登録できます。
手順2:カテゴリを実際の業務に合わせる
すでに登録している方も、ここは見直す価値があります。例えば遺品整理が主力なのに、カテゴリが「便利屋」のままになっているケースをよく見かけます。この場合、「遺品整理」で検索している人には表示されにくくなります。
メインカテゴリは一番の主力サービスに合わせ、対応できる他のサービスは追加カテゴリで補いましょう。管理画面の「情報」から誰でも変更できます。
手順3:営業時間を設定する
未設定のままだと、Googleから設定を促す表示が出続けます。数分で終わる作業なのに、後回しにされがちな項目です。営業時間が分かるだけで、「今もやっているお店」という安心感につながります。
手順4:写真を10枚以上追加する
写真が0枚のプロフィールは、Googleが自動で表示するストリートビューしか見えていない状態です。作業前後の写真、店内の様子、スタッフの写真など、何でも構いません。
海外の調査(BrightLocal)では、写真が100枚以上ある事業者は、電話問い合わせが平均の約5倍になるという結果が報告されています。まずは10枚を目安に、スマートフォンで撮った写真をそのままアップロードしてみてください。
手順5:口コミへの返信を書く
口コミがあるのに返信していない、というプロフィールは非常に多いです。返信は、書いてくれたお客様へのお礼であると同時に、これから頼もうか迷っている別のお客様への「見せる対応」になります。
低評価の口コミに返信をすると、見た人の約7割がその事業者への見方を改めるという調査もあります(EmbedSocial掲載データ)。返信の文例は、そのまま使える返信例文集にまとめていますので、参考にしてみてください。
手順6:ウェブサイトへのリンクを設定する
公式サイトやLPをお持ちなら、プロフィールの「ウェブサイト」欄にリンクを設定しましょう。意外と見落とされがちですが、ここが空欄・またはリンク切れになっているプロフィールを何度も見てきました。マップで興味を持ったお客様が、次に進む唯一の入り口です。
手順7:月1回でいいので、写真か投稿を更新する
最後は「続ける」項目です。Googleビジネスプロフィールには「投稿」という、お知らせを発信できる機能があります。季節のご案内、営業日変更のお知らせなど、内容は何でも構いません。
大事なのは頻度より「動いているかどうか」です。何年も前の情報のままだと、見た人に「今も営業しているのかな」という不安を与えてしまいます。月1回だけでも十分です。
それぞれの手順、もう少し詳しく見てみます
カテゴリ選びで迷ったら
手順2のカテゴリ設定は、実は多くの方がつまずくポイントです。Googleビジネスプロフィールには数千種類のカテゴリが用意されていて、似たような名前のカテゴリがいくつも存在することがあります。例えば清掃業なら「ハウスクリーニングサービス」「掃除業者」といった候補があり、どれが一番適切か迷うことがあります。
迷ったときは、実際に自分がお客様の立場でGoogleマップを検索し、「上位に出ている同業のお店が、どんなカテゴリを設定しているか」を参考にするのも一つの方法です(他のお店のプロフィールを開くと、カテゴリ名が表示されます)。メインカテゴリは1つしか選べませんが、追加カテゴリは複数設定できるので、対応できるサービスは漏れなく登録しておきましょう。
写真は「盛らない」方がいい
手順4の写真について、もう一つ大事なコツがあります。プロ品質の写真である必要はなく、むしろ実際の作業風景や日常の様子が伝わる、自然な写真の方が信頼されやすい傾向があります。加工しすぎた写真より、スマートフォンでそのまま撮った写真の方が「本当にやっているお店」という実感が伝わります。
撮っておきたい写真の例です。
- 作業前・作業後の様子(ビフォーアフター)
- スタッフの顔写真(お客様の安心感につながります)
- 店舗や事務所の外観
- 使用している道具や車両
- お客様からいただいたお手紙やメッセージ(許可を得た上で)
投稿機能、何を書けばいいか分からない場合
手順7の「投稿」機能について、ネタに困る方は多いです。難しく考えず、次のような内容で十分です。
- 「今月の営業日のお知らせ」
- 「先日〇〇のお客様のご依頼で、こんな作業をしました」(写真付きだとなお良いです)
- 「気温が下がってきたので、〇〇にご注意ください」といった季節の話題
- 「おかげさまで口コミが〇件になりました」という報告
投稿は7日間程度で目立たなくなっていく仕組みなので、月に1〜2回のペースで続けていくのがちょうど良いです。
7つをやっても変わらない、と感じたら
この7つを一通りやっても、すぐに問い合わせが増えるわけではありません。MEO対策は、広告のように即効性があるものではなく、じわじわと効いてくる地道な取り組みです。目安として、1〜2ヶ月は様子を見てみてください。
それでも変化が感じられない場合は、次のような理由が考えられます。
- 競合が多いエリアで、上位のお店がすでに強い:都市部など競合が多い地域では、この7つだけでは追いつかないことがあります
- そもそも検索されるボリューム自体が少ない:ニッチな業種や人口の少ないエリアでは、検索数自体が少なく、効果を感じにくいことがあります
- 口コミの絶対数がまだ少ない:知名度に関わる部分なので、口コミが増えるまでにはどうしても時間がかかります
いずれの場合も、焦って高額な業者に依頼する前に、まずはこの7項目をどれだけ継続できているかを振り返ってみることをおすすめします。
よくある質問
Q. MEO対策に費用はかかりますか?
この記事で紹介した7つの手順自体は、すべて無料でできます。Googleビジネスプロフィールの利用そのものにも費用はかかりません。
Q. 毎日やらないといけませんか?
いいえ。初回の登録・設定(手順1〜6)は一度きりで構いません。継続的に必要なのは手順5(口コミ返信)と手順7(月1回の更新)程度です。
Q. 複数の店舗がある場合はどうすればいいですか?
店舗ごとに別々のプロフィールを作成し、それぞれで同じ7つの手順を行います。本店の情報を使い回すのではなく、各店舗の実際の写真・営業時間を個別に登録することが大切です。
Q. 店舗を持たない訪問型のサービス(訪問介護・出張清掃等)でも同じですか?
基本的な考え方は同じです。Googleビジネスプロフィールには、実店舗を持たず対応エリアだけを設定する「サービス提供エリア」という登録方法もあります。この場合、住所は非公開にしたまま、対応する地域だけを設定できます。
Q. 自分でやってみたけれど、正しくできているか不安です
その場合は、今の状態を客観的にチェックするところから始めるのがおすすめです。次の章で紹介するセルフ診断ツールを使えば、この記事の7項目のうちどこができていて、どこが抜けているかを2分で確認できます。
ここまでやって、次にやることがあるとすれば
この7つを一通りやると、プロフィールの状態としてはかなり整った状態になります。あとの伸びしろは、実際に「地域名+業種」で検索したときに、自分のお店が何番目に表示されているか、という実データの部分です。
ここは注意が必要な点があります。自分のスマートフォンで検索すると、Googleは検索履歴や現在地をもとに結果をパーソナライズするため、実際にお客様が見ている順位と、自分が見ている順位がずれることがあります。特に「自分の店名で検索したら1位だった」という確認方法は、多くの場合あまり参考になりません(自分の店を検索している時点で、Googleはその店を特別扱いしやすいためです)。
できるだけ実際に近い形で確認したい場合は、ブラウザのシークレットモード(履歴やログイン情報を使わない状態)を使い、店名ではなく「地域名+業種」で検索してみる方法があります。それでも検索した場所や時間帯によって結果は変動するため、一度の確認で一喜一憂せず、月に1回程度、同じ条件で継続的に見ていくのがおすすめです。
おまけ:プロフィールの説明文も見直しておく
7つの手順には含めませんでしたが、余裕があればプロフィールの「概要」欄(説明文)も見直しておくと、なお良くなります。ここには対応エリアやサービス内容を、自然な文章で書き込めます。
コツは、キーワードを詰め込みすぎないことです。「〇〇市 △△市 □□町 対応」のように地名を羅列するのではなく、「〇〇市を中心に、近隣の△△市・□□町でも対応しております」のように、読んで違和感のない文章にしましょう。不自然なキーワードの詰め込みは、かえって評価を下げる可能性があります。
まとめ:業者に頼まなくても、まずここまでは自分でできる
MEO対策と聞くと難しそうに感じますが、実際の中身はこの7つの地道な作業がほとんどです。
- 登録する
- カテゴリを合わせる
- 営業時間を設定する
- 写真を10枚以上載せる
- 口コミに返信する
- サイトへのリンクを設定する
- 月1回、何かを更新する
「順位を上げます」と成果を約束してくる業者には注意が必要です。実際にどんな仕組みで順位が決まるのか、成果報酬型のリスクについてはこちらの記事もあわせてご覧ください。
この7項目、自分のお店がどこまでできているか、8つの質問に答えるだけで確認できるセルフ診断(無料・2分・登録不要)も用意しています。まずはここから、今の状態を確認してみてください。
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あわせて読みたい:
・Googleマップで検索しても、お店が出てこない。原因の見つけ方と直し方
・Googleの口コミへの返信、そのまま使える例文集
参考:Google公式ヘルプ(検索結果での掲載順位について)、BrightLocal・EmbedSocial掲載の海外調査データ。効果や順位を保証するものではありません。


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